映画 『 憑神 』 | 仙人への路

映画 『 憑神 』

●映画 『憑神』
憑神  公式HP


幸運を願った神頼みの筈が、願った先が実は貧乏神・疫病神・死神の3セット稲荷だった、という展開からして非常に面白いだろうと期待して……期待して……観に行ったのだった……。


が、しかしっ…


微妙~ すんごく微妙~ ……(-"-;)



なんでかなぁ? ネタも、時代背景も、出演している俳優陣も、どれもが皆んなイイ感じなのに、なぜか観終わった後の満足感が得られないのだ。 コミカルな展開の軽妙な幕末ものに徹していれば、きっと極上のエンタテイメントになったに違いない。 換言すれば極上の素材ばかりを揃えたのに、出来上がった料理はお世辞にも美味いとは言えない代物になってしまった感覚。惜しい! と声が出そうになるくらい、でしたな。


主役の妻夫木くんが最後の最後で華々しい姿になるんだけども、 それがね、晴れ晴れしたものにも清々したしたものにもなってないんだよね。 それがとにかく一番ダメで弱いところ。 三人の憑神たちとの交流から妻夫木くんが見出した己の往く道にも、その決断にも共感できない。 彼が輝いたようにはどうしても見えない。 明治に繋がる未来を子供たちに託し、命の尊さを悟りながらも、どうして自分は前時代の尻拭いをするっていう決断になるんだろうかね?


武士の本懐って何さ?


普通なら有り得ない憑神たちとの触れ合いは、彼に一体なにを伝え、判らせ、問うたのか。嫌悪敬遠される彼ら三神が、その本来の姿からは考えられないほどの軽妙さと慈しみで以って人生訓を説いたのに…それらが、まったく活かされていないストーリーになってしまっているようにしか思えないのだ。


…というわけで、小生の評価は


う~ん、残念っっっ!! 。゜(゚´Д`゚)ノ