魔人様よりリクエスト★
魔人様が書かれたお話の続きを私が、書いて行きたいと思います。
ちょっと時期がずれたけど、バレンタインのお話です★
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
凹っとへこんだ気分が、凸っと復活する。
現金なもので、そうなると『呪い』だなんだと言われたことも、気にならない。
「じゃぁ、こういうのも・・・・呪われる・・・?」
小さく震えながら、自分の体を抱きしめていた手を取り。
人差し指で、甲をなぞる。そのまま、平を擽る。
「ひぃぃ・・・・!!」
断末魔の様な、その悲鳴に心は挫けそうになるけれど。
先ほど貰った、『告白』めいた言葉を支柱に手を思うが儘撫で繰り回す。
「どう?」
両手の指をしっかりと絡め、にぎにぎと揉みしだく。
「じょ・・・」
大きく見開かれた目は、今にも零れ落ちそうだ。
「うん」
「浄化されちゃいますぅぅぅぅ!!」
だばぁっと、流れ出した涙。
欲しかったことばとは違うし、『浄化される』の言葉の意味もよくわからないけど。
キョーコの心が、自分に向かっているのが分かったから・・・。
「・・・・・・酷い言われ様だけど、いいよ」
絡めあったままの手の指を、一本一本に触れるだけのキスを落としてゆく。
「ひ・・・・ぃ・・・っぅ!!」
小さな爪に蓮のくちびるが触れるたび、上がる奇声すらも蓮の耳には甘く響く。
握りこんだ手の温度も、どんどん上がってゆく。
「消えない様に、刻み込んでるんだから。そのまま覚えててよ」
ぐにぐに、にぎにぎ。
すっぽりと包みこめるサイズの、それを堪能する。
「どうして、呪うんですかっぁぁぁ!! そんなに、わたいの事嫌いですかぁぁっ!?」
「違うよ。好きすぎて、どうしようもないから、刻み込んでるの」
「嘘です!! そんな、うそに、わたし、騙されないんですから!!!!! ぅっく、嘘つきな敦賀さんなんて、らいっ嫌い!!」
嘘つき、嘘つきと罵りながらも、小さな手は蓮に握りこまれたままだ。
それが、益々蓮を上機嫌にさせる。
「嘘じゃないよ。どうしたら、信じてくれる?」
「ひぃく・・しんじません!!」
(ん・・・?)
ここにきて、蓮はようやっと一つの事実に気づいた。
「ぅく!! えせ、しんしなんです!! 騙されたら、わたしないたう・・・・」
ちょっとずつ、呂律が妖しくなっている事に。
涙に溶けていた瞳が、別の何かでも溶けていることに。
「だから、のろわないでぇぇぇぇ・・・」
正に、断末魔の悲鳴を残しキョーコの意識が途切れた。
「ちょっと!! 最上さん!?」
ふぅぅっと、力を失い倒れ込んでくる体を、抱きしめて支え。
呼気に混ざるアルコールの、香りに追い打ちをかけられる。
ほんのちょっとの心算だったけれど、呑みなれないキョーコには泥酔できる十分な量だったらしい。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ぽこっと復活した心が、ぺこっと再び凹んだ。
「うん・・・・・・・・・・・・・・・・・そうだよね。そうなるよね・・・」
くたっと、力の抜けた体を深く抱きしめ、ため息。
ふんわりと甘く香る体臭を、肺いっぱい吸い込んで。
決心を固める。
「うん。君の気持は、よぉぉぉく分かった。手加減しないから、覚悟してね?」
蓮のお姫様は、深い夢の中。
明日から襲い来る、猛攻を知ることなく、健やかな寝息を立てている。
「うん。頑張るから。がんばるよ・・・」
だから、頑張って付いてきてね?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
魔人様、お待たせしました~><
珍しく、くっ付けないで終わらせてみました★