アメンバ様50人突破記念祭
第四弾は、穂積様より
カインセツ生活×日目、機材トラブルで予定より早く帰れた蓮キョ。
奇しくもその日はホワイトデーだったので、買い物デートへ。カインからセツへと、蓮からキョーコへとダブルプレゼントにドキドキするキョーコ…
という甘いお話はどうでしょう(*^_^*)
桃色にするかはお任せで!
と頂きました。
第二弾。
あまあま、いちゃいちゃ系
穂積様に捧げます。
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「これと、これも」
ぽいぽいっと、投げて渡される服。
「ちょっと!!」
「あと、これも」
値札を見ることなく、気になったものを投げてよこす『カイン』の姿に。
(もー!! 買いすぎ!!)
「兄さんっ!! あたしこんなの趣味じゃないから着ないもん!!」
『セツカ』の好みの物もあれば、『キョーコ』の好みのど真ん中を貫いている柔らかいラインの服も多い。
「いつか必要になるかもしれないだろ? あぁ、これも」
「にいさんってば!!」
「セツはどれがいい?」
「もぉ、服はいらない!!」
前が見えなくなるほどの服を持たされている店員を見て、ただひたすらキョーコは困惑する。
「そうか? じゃ、次はアクセサリーだな。あとで取りに来る。包んでおいて」
店員に言いつけ、さっさと店を後にする。
「にいさんっ!! 待ってってば!!」
きゃんきゃん吠えるキョーコの言葉も、どこ吹く風。
全く意に介さず、蓮は進んでいく。
『足の先から、髪の先まで染めるって決めたんだ』
その言葉通り、蓮はヘアアクセサリから化粧品服に至るまで山のように買い揃えてゆく。
(こんなのちっとも嬉しくない・・・。もっとこう、一緒に選んだりとかしたかったのに・・・)
恋人らしくとは言わないが、仲の良い兄弟のように見立てあったり、ウィンドショッピングをしたりしたっかのに…。
こんな一方的に与えられるのは、詰らないし並んで歩いていても置いてけぼりにされているようで、寂しい。
アクセサリを選んでいる間も、ちっとも楽しくない。
いつもなら、キラキラと輝くそれらに心時めくのに・・・
「セツ? どうした?」
心ここに非ずといった風情のキョーコに、ようやく気付いたらしい蓮。
顔を覗き込んでくるが、
「しらない」
『セツカ』らしく、ぷいっと顔をそむけ不機嫌を伝える。
「疲れたのか?」
「しらないっ!!」
「セツ?」
そむけた顎をつかまれ、無理やり目線を合わせられる。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
無言の威圧は、蓮でもカインでも変わらない。
「つまんない。こんな買い方じゃ、あたしがいてもいなくても同じじゃない」
『キョーコ』の時には言えない、不満。
けれど、『セツカ』なら素直に口にできる。
「??」
「たくさん買ってくれるのは嬉しいけど、数じゃなくて思い出がほしいんだもん」
「思い出?」
「そう。『兄さんと一緒に選んだ』っていう、思い出の籠ったものがほしいの」
『キョーコ』が『蓮』とそういう思いでを作りたいと心の底で願っている願望。
「・・・・ごめん」
顎から外れた手は、頬に滑り優しく撫でてくれる。
「やり直し、させてくれるか?」
「ん。でも、あたし欲しいものがあるの」
頬にある、蓮の手に自分のそれを重ねて珍しく強請る
「なに?」
まさか、リクエストが来るとは思っていなかった蓮の目が小さく見開かれる。
「・・・兄さん、屈んで?」
コートの袖をつかみ、乞えば
「??」
怪訝そうな顔をしながらも、腰を屈めてくれる彼
いつもより近い位置にある、首筋に顔を近づけて息を吸い込めば
(敦賀セラピー・・・)
ふんわりと香る、甘い匂い。大好きな彼の匂い。
「セツ?」
「あのね、これが欲しいの」
「・・・噛みつきたいってことか?」
「違う。この香水が欲しいの。いつでも兄さんと一緒の気分でいられるでしょ?」
「・・・・・・・・・・可愛いこといってくれる。そんなのでいいのか?」
「ん。兄さんとお揃いのこれが、欲しいの。だめ?」
「これは特注だから、渡すには時間がかかるぞ」
「いいの。あたし、これが欲しい」
蓮の首筋に顔をうずめながら、強請る
「わかった。でも、今日の買い物のやり直しもさせてくれ」
「やり直し?」
「あぁ、『思い出』とやらをいっぱい作りに行こう?」
「うんっ!! 兄さん大好きッ!!」
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・・・・・・リクエストにお応えできているかは、甚だ疑問ですが・・・
穂積様に捧げます。
どうかお受け取りください