3月11日そして12日
 
私はいつも通りに過ごします
 ...
震災後の私は
 
毎日が3月11日 そして12日なのです
 
3月11日に亡くなった祖母と
 
病院にいる祖母のもとに走って行き
 
津波で翌日12日に亡くなった母と
 
ずっと一緒にいるのです
 
3月11日 そして12日
 
それは 私にとっての日常です
 
キャンドルも灯しません
 
線香すらあげないかもしれません
 
仏壇には 母も祖母もいません
 
あれから私は母と祖母と生きているのです
 
綺麗で美しいまとめ方をしても
 
亡くなった人は帰ってきません
 
私が欲しいのは
 
キラキラした明かりでもなく
 
穏やかな静寂でもありません
 
私が欲しいのは
 
震災前の 母と祖母です
 
もし その日
 
東日本大震災で亡くなった人を思って
 
手を合わせてくださる方がいらっしゃるのなら 
 
手を合わせるその前に
 
ご自分と大切な家族の命に その手を触れて下さい
 
ご自分の家族や大切な人の命にふれることが出来ないのに
 
遠くの他人の命を悼む必要はありません
 
私の言葉が冷たいように聞こえるはずです
 
しかし 自然災害は完全なる無情です
 
皆さんが向き合うべきなのは
 
今 目の前にあるかけがえのない人の命です
 
優しい気持ちを 勘違いしてはいけないのです
 
「 震災を忘れない 」の真意を間違えてはいけないのです
 

一人の語り部の力では限界があります
私の思いをぶつけただけの稚拙な記事ですが 
多くの皆様にご覧いただくことで 
大切な方の命を守る話し合いの
一番最初の小さなきっかけにしていただければ幸いです 
ご自分のタイムラインでシェアしてくださる皆様
貴重なお言葉を添えてシェアしてくださる皆様
いつもシェアして頂き 
そしてお力添えいただき 本当に有難うございます
 
語り部佐藤麻紀