あなた方人間が実在と思っていることは、私たち霊にとって実在ではないのです。
お互い同じ宇宙の中に存在しながら、その住んでいる世界は同じではありません。
あなた方の思想や視野全体が、物的な思考で条件づけられ、支配されています。
霊の目で見ることが出来ないために、つい、現状への不平や不満を口にされます。
私はそれを非難する気にはなれません。
視界が限られているのですから、やむを得ないと思うのです。
あなた方には、全視野を眼下におさめることは出来ないのです。
霊であっても完全から程遠いことは、誰よりもこの私が真っ先に認めます。
やりたいことが何でも出来るとは限りません。
しかしそのことは、私たち霊があなた方人間の心臓の鼓動と同じくらい身近な存在であるという事実とは、全く別の問題です。
私たちはあなた方が太陽の下を歩くと影が付き添うように、いや、それ以上にあなた方の身近な存在です。
私の愛の範囲内にいる人は、私たち霊の世界の霊と霊の関係と同じく親密なものです。
それを物的な現象で見せることは出来ますが、いつでもというわけにはいきません。
霊的な悟りという形でも出来ます。
が、これまた、人間としてやむを得ないことですが、そういう霊的高揚を体験するチャンスは滅多にありません。
そのことを非難するつもりはありません。
これから目指すべき進化の目標がそこにあるということです。