世界の潮流に逆らい国際的孤立を深めるアベ政権——冷戦型の発想から抜けきらない時代錯誤ぶり | Down to the river......

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ブログが炎上したと言うこの話題——。




春香クリスティーン「もしドイツの首相がヒトラーの墓参りをしたら他の国はどう思うのか?」 【ミヤネ屋】






春香クリスティーンさんがテレビで問題発言をした、というので上記動画を確認してみたら、「どこが問題なの?」という不可解さしか感じられませんでした。

「海外だとこの問題とよくやっぱり比べられるのが、もしもドイツの首相がヒトラーのお墓に墓参りした場合、他の国はどう思うのかっていう論点でまあ議論されるわけですけど、まぁ難しい問題ですよね」としか発言してません。

彼女自身の意見は何ひとつ言っていませんよね。

彼女のコメントに対して批判する方は、「日本語を良く理解できない」人たちのようですよね……。

僕自身も YouTube で散々嫌がらせを受けているので、日本語の読解力に欠けた「ネトウヨ(ネット右翼)」からの集中攻撃を受けたのだろうと思います。

ネトウヨの特徴は、構文的に論理的整合性が著しく欠けた文章を書くことです。

つまり、「好きだ。嫌いだ」の感情だけ表現し、「なぜそうなのか」という根拠を示さないのです。

論理的思考で文章を書いていないので、「言語力ゼロ ⇒ 読解力の欠如」だという欠点に気が付いていないのでしょうね。

または、他人と議論するつもりがないから、非論理的な文章でも構わないのかもしれません。

アベ・ラディン首相のインターネット工作部隊」であるネトウヨの本当の目的は、アベ・ラディン首相への批判と思われる言説に対しては小さな事柄でも、例え言いがかりでも理由をでっち上げて、徹底的に糾弾し炎上させ、ネット上から抹殺することにあるのでしょう。

自分たちに都合の悪いことは発言させないような空気感を、インターネットの世界で構築させるのが最終目標なのでしょう……。

自分たちは「常に正しい」と誤解しているので、このような行為が「情報操作」や「言論統制」であることの自覚がないのだと思われます。





上記の炎上問題は、アベ・ラディン首相の突然の「靖国参拝」が発端です。

広告写真家「伏見行介」さんがブログの中で、次のような危機意識を吐露しています。




〔前略〕

さて、来年に心配事が・・・
どこかの、苦労知らずのボンボンの自己満足のための行動・・・ いったい何を考えているのでしょう。
中国や韓国の言っている事に賛成はしませんが、もっと頭を使って欲しいです。
どうも、弱い子が強がっているように思えてなりません。
そして、彼はアメリカ的民主主義はきらいなのでしょう。
そうでなければ、欠陥だらけの特定秘密保護・・・を出さないでしょう。
自己満足で、国を潰すのはやめてくれ・・・






コメント欄を見れば、彼のブログでは珍しくネトウヨらしき人からの反論(攻撃?)を受けていますね……。

中国や韓国のみならず、今回は初めて同盟国アメリカからも強い批判を受けたので、「アベ・ラディン首相のインターネット工作部隊」であるネトウヨの危機感がピークに達したのかもしれません。




米政府「失望した」、靖国参拝に異例の反応






安倍首相の靖国神社参拝(12月26日)についての声明

*下記の日本語文書は参考のための仮翻訳で、正文は英文です。

2013年12月26日

 日本は大切な同盟国であり、友好国である。しかしながら、日本の指導者が近隣諸国との緊張を悪化させるような行動を取ったことに、米国政府は失望している。

 米国は、日本と近隣諸国が過去からの微妙な問題に対応する建設的な方策を見いだし、関係を改善させ、地域の平和と安定という共通の目標を発展させるための協力を推進することを希望する。

 米国は、首相の過去への反省と日本の平和への決意を再確認する表現に注目する。






同盟国であり、世界の覇権国家でもあるアメリカが公式に「靖国参拝を批判」したことも影響したのでしょうか?

欧米を中心に海外メディアではアベ・ラディン首相への批判記事が、かつてないように踊っています。

正に世界中から集中砲火を浴びているかのようです。





12月26日、安倍首相が突然靖国神社訪問を行ったことで世界に衝撃が走っている。中国や韓国からの批判は広く報道されているので、まず米国メディアから抜粋して紹介。

ウォール・ストリート・ジャーナルは「この訪問は日米関係に支障をきたすとの声もある」として上智大学の中野晃一教授(政治学)のコメントを紹介している。「(中国や韓国との)首脳会談はますます遠のいた。米国が、日本に対し隣国との関係を改善するように圧力をかけていることを考慮しても、東京のワシントンとの関係にも傷をつけるであろう。」「この訪問は、安倍の経済政策がその国家主義的な意図を隠すための見せかけであることを明らかにしているようだ。」

ブルームバーグは香港科技大学の David Zweig 教授(政治学)が、この訪問を「扇動的 incendiary である」と表現し、「官界から大規模な抗議を訴える声が多数出てくるだろう。波及しないといいが。しかし安倍は、対立関係の悪化(エスカレーション)が続くように中国の防空識別圏設定に反応することを決めたのかもしれない。」と言ったと伝えている。また、米国は日本が「地域の緊張を悪化させるような行動をしてきたことに失望している」とし、やはり上智の中野晃一氏の言葉として、「米国は10月に、日本に対して靖国に行くなと明確なメッセージを送っていることからも、今回の訪問は米国人にとって攻撃的なものとなる。安倍は明確にこのアドバイスを無視した」と伝えている。

ちなみに、ここで10月に米国が日本に靖国について注意をしたというのは、ケリー国務長官、ヘーゲル国防長官が日本を訪問した際真っ先に千鳥ヶ淵戦没者墓苑に献花することによって米国は靖国を認めないとの態度を明らかにしたことである。この、前例のない米国高官による千鳥ヶ淵墓苑訪問の意義を日本のメディアは総じて報道しなかった。

〔中略〕

千鳥ヶ淵墓苑の公式ウェブサイトにおける報告には両長官の10月3日の訪問について「両長官の献花は米国側の強い希望により行われたもので千鳥ヶ淵戦没者墓苑の創建以来、米国政府関係者 の中では最も高位である。又両長官同時の献花もきわめて珍しいことであった。国際儀礼上外国要人はそれぞれ訪問国において戦没者墓地等に献花を行うことが慣例であるが今般もその一環である」とある。ちなみにこのウェブサイトを見て気づいたが、10月18日にはカート・トン米国臨時代理大使も訪問している。「秋季慰霊祭に米国大使が参加されるのは初めての事」とある。

ブルームバーグの記事は、中国人民大学の国際関係学 Shi Ynhong 教授の言葉、「この訪問の前は、中日関係はこれ以上悪くなれるのだろうかという疑問があった。安倍氏の訪問により、その問いへの答えはYESであることが示された」を引用して締めくくっている。

CNNは、「東京の米国大使館はこの訪問に失望していると言った」と報道している。「日本は大事な同盟相手であり友人である」「しかし米国は、日本が隣国との緊張を悪化させる行動を取ったことに失望している」との発言が米国大使館からあったと。この意義は大きい。朝日新聞は「米政権『失望している』 首相靖国参拝で異例の批判声明」としてすでに報道している(下方に声明全文を紹介)。

CNNはまた、テンプル大学のジェフ・キングストン教授による「北朝鮮の脅威について中国や韓国と協力関係を築かなければいけないときに日本は歴史問題を引き起こしている」との懸念を伝えている。キングストン曰く:「共有する歴史について隣国の感情を踏みにじることは、(中韓)両国と抱える領土問題に対処したり、他の重要事項を進展させることを妨げる。」

ニューヨーク・タイムズは、「安倍氏に一番近い側近たちは、靖国神社訪問を避けることによって、現在まで安倍政権を定義づけてきた政策に集中できるように助言」していたという。「米国の高官も、米国がより主張を増している中国や北朝鮮の核問題に面しているときに米国のアジアにおける最大の同盟国である日本が歴史問題で孤立するとの懸念を示した」とも伝えている。

〔後略〕






◆【靖国参拝】深刻さ増す"アベちゃん問題" 2013/12/28
中国への挑発行為であり大喜びしているのは中国。
世界から孤立する日本・・・。

強い国になりたいんじゃなくて「強い国みたいになりたい!」安倍ちゃん・・・






ニューヨーク・タイムズ』紙の12月27日の〝社説〟「日本の危険なナショナリズム (Risky Nationalism in Japan)」が、日本語訳されているのでご紹介します。



◆ Risky Nationalism in Japan - NYTimes.com






論説委員会 / ニューヨークタイムズ 12月27日

権力の座に返り咲いて1年となる12月26日、安倍晋三首相が、日本の戦没者を祀る神社であり、第二次世界大戦中の戦犯を合祀していることで論争の的となっている神社靖国を参拝しました。

中国と韓国は直ちにこの参拝を厳しく批判、アメリカ合衆国もこれに同調しました。

諸外国が日本の侵略主義、そして植民地支配の象徴とみなす靖国神社への安倍首相の参拝は、すでに緊張関係にあった対中国、対韓国との外交関係を一層悪化させることになりました。
アメリカ合衆国大使館は、「日本の指導者が近隣諸国との緊張を悪化させるような行動を取ったことに、米国政府は失望している。」との声明を公式ウェブサイトに掲載しました。

問題は、エイブ(←〝安倍〟の間違いでしょう)さんがなぜ現在靖国を訪問することを決心したかという点にあります。
前回日本の首相が靖国神社を参拝してから7年が経ちましたが、中国と韓国がともにその存在自体を快く思わない神社に、参拝すれば中韓両国との外交関係に必ず悪影響を及ぼすと解っていながら、なぜ参拝を行ったのでしょうか?

中国、そして韓国と日本の外交関係は、2000年代中頃より現在の方が尚悪くなっています。

安倍氏が初めて首相に就任したのは2006-7の間でしたが、2012年2度目の首相になった時から、中国と韓国の指導者は安倍首相との会見を拒否し続けてきました。

ひとつは東シナ海に浮かぶ尖閣諸島をめぐる領土問題、もうひとつは第二次世界大戦中、日本軍兵士の性的奴隷とされた韓国の従軍慰安婦の問題のためです。
逆説的に、中国、韓国がこうした態度を明確にして圧力をかけているからこそ、安倍首相が靖国参拝に踏み切ったという事が言えます。

尖閣諸島問題について中国側が徹底して対決姿勢をとったことは、日本国民に中国の軍事的脅威について信じ込ませるために、日本政府にとっては極めて好都合なことでした〔強調:引用者〕。

安倍首相の目標到達点の一つは、どこで領土紛争が発生しても直ちに軍事力を行使できるように日本の軍備の形を変えてしまうことです。
そのために安倍首相はこの一年間中国側が日本に送り続けた様々なサインを無視し続けましたが、中国の『強硬姿勢』を内外にアピールし続けることで、その事実を隠すことが出来たのです。

靖国参拝は、そうした国民に対する宣伝工作がうまくいっているかどうかを確認するための、作業の一部だったという事が言えます〔強調:引用者〕。

日本が従軍慰安婦問題に真摯に向き合おうとしない態度に対する韓国側の厳しい批判が延々と続いている事、そしてパク・クネ大統領が安倍首相との会談を拒否し続けている態度は、日本の一般国民に対し、韓国に対する不信感を植えつける事になりました〔強調:引用者〕。
それは世論調査の結果、日本人回答者の約半数が、韓国もまた日本に対する「軍事的脅威」であるとする結果に表れています。
日本人有権者のそうした意識は、安倍首相に中国政府や韓国政府の反応にとらわれる事無く、思い通りに振る舞う自由を与える事になりました〔強調:引用者〕。

日本の主要な日刊新聞である毎日新聞、朝日新聞、読売新聞の3紙は、安倍首相の就任以来、靖国参拝には否定的な論調を続けてきました。
もっと重要な問題、それは安倍首相やその取り巻きの国家主義者にとって何より大切なはずの存在である今上天皇が、前代の昭和天皇同様、靖国神社参拝を拒否している事です〔強調:引用者〕。

安倍首相が最終的に目指すもの、それは現在の平和憲法を書き換える事です。
この憲法は第二次世界大戦後のアメリカ軍による占領期間に交付されたもので、国家の交戦権を禁じています。
そして天皇は憲法の定めにより国政に参加する権限は持っていませんが、今上天皇もまた日本が戦争する事を認めてはいないのです。

安倍首相が靖国神社参拝を行う数日前、今上天皇は80歳の誕生日を祝う席上、「平和と民主主義の大切な価値」を守り続けるため、1945年に平和憲法を制定した人々に対する「深い感謝の念」を表明されたのです
〔強調:引用者〕。

このような状況を考えれば、中国と韓国は歴史の解釈の問題について、日本国内に賛同者を見つける事は可能です。
中国も韓国も安倍首相と会談する機会を設け、正面から立ち向かうべきなのです。
これ以上会談を拒否し続ければ、安倍首相がさらに思い通りの政策を実現するための口実を与えることになってしまいます
〔強調:引用者〕。

日本の軍事的な冒険は、アメリカの支持が無ければ可能ではありません。
アメリカ政府は安倍首相のやり方が、北東アジア地区にどんな恩恵も与えない事をはっきりとさせる必要があります〔強調:引用者〕。

アジアの建設的な未来は、国家間の信頼関係を築いていく事の中にこそあります。
安倍首相の行動は、その信頼と未来とを次々と破壊していく行為に他ならないのです〔強調:引用者〕。






ネトウヨを初め、もしかしたら日本人の多くが誤解しているのかもしれませんが、靖国参拝「だけ」が問題なのではありません。

「アベ・ラディン首相」と「靖国参拝」の2つが1つのセットになっているので、世界中から非難の嵐が巻き上がっているのです。

この1年の海外メディアの報道ぶりを知っていれば、昨年末第2次政権が発足した矢先から、「危険なナショナリスト」が日本の首相になったとして、世界が警戒心を強めていたことを理解できるはずです。

首相に就任早々、これまで最初の海外訪問の恒例となっていた訪米がなかなか実現できませんでした。

やっと実現した日米首脳会談も、これまであった「晩餐会なし」というアメリカ側の冷遇さ……。

4月下旬には、アメリカの主要3大新聞が「アベ・ラディン首相の歴史認識を批判する記事」を揃って掲載しました。



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◆ 日本は今でも〝情報鎖国〟——世界中から批判を浴びる安倍政権は「危険水域」に入ったのか?|Down to the river......





つまり、今回の靖国参拝に対する世界中の批判の「前兆」や「布石」となる事実は十分にあったのです。





哲学者「ソクラテス」は「無知の知」——無知であることを知っていること——の大切さを説いています。

海外メディアの報道に触れる機会が極端に少ない現在の日本人は、さしずめ「無知の無知」なのかもしれません。

海外は日本のことをどう見ているのかを知らない——という情報の鎖国状態です。

中国の中国の防空識別圏設定の問題に関して、12月26日放送されたテレビ朝日系列の番組「モーニングバード」の木曜日の名物コーナー〝そもそも総研 たまペディア〟が、海外メディアの論調(世界はどう見ているのか)をご紹介しながら、「日本の時代錯誤的な発想が、世界からの孤立を招いているのではないか」と問題提起しております。

中国がどうとか言う以前に、「日本人は世界の潮流を知らない」という点で必見の内容です。




防空識別圏問題1-3






防空識別圏問題2-3










防空識別圏問題3-3






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上記「そもそも総研 たまペディア」の動画が削除された場合の保険として、同じ内容の別の動画を最後に貼り付けておきますm(_ _)m。




そもそも防空識別圏ってどんなもの