なぜ生きる/明橋 大二
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●つらい思いをして病魔と闘うのは、幸福になるため


 医療の現場では、

命を延ばそうと懸命な努力がつづけられています。


日本発の脳死移植は三大学から医師が集まり、

氷詰めにした臓器をヘリコプターや飛行機で空輸。


とくに心臓は、四時間以内に体内に戻さなければならないので、

一分一秒を争う戦いです。


脳死判定から術後の管理まで、

費用はしめて一千万円を超えるといわれます。


 やがて必ず消えゆく命、

そうまで延ばして、何をするのでしょうか?


 心臓移植を受けた男性が、何をしたいかと記者に聞かれて、

「ビールを飲んで、ナイターを観たい」

と答えています。


多くの人の善意で渡米し、

移植手術に成功した人が、

仕事もせずギャンブルに明け暮れ、周囲を落胆させました。


「寄付金を出したのはバカみたい!」

支援者が憤慨したのもわかります。



命が延びたことはよいことなのに、

なぜか釈然としないのは、

延びた命の目的が、

曖昧模糊になっているからではないでしょうか。


臓器提供者の意思の確認や、

プライバシーの保護、

脳死の判定基準など、

二次的問題ばかりが取り上げられて、

それらの根底にある

「臓器移植してまでなぜ生きるのか

という確認が、少しもなされてはいないようです。



つらい思いをして病魔と闘う目的は、

ただ生きることではなく、幸福になることでしょう。



「もしあの医療で命長らえることがなかったら、

 この幸せにはなれなかった」


と、生命の歓喜を得てこそ、

真に医学が生かされるのではないでしょうか。



世の中ただ

「生きよ、生きよ」

「がんばって生きよ」の合唱で、

「苦しくとも生きねばならぬ理由は何か」


誰も考えず、知ろうともせず、問題にされることもありません。

 こんな不可解事があるでしょうか。



(以上)



なぜ、苦しくとも生きるのか。


それは、幸せになるため。


そう、言いたくても中々言えないのが

多くの人の本音のような気がしますが、

それを断言しているところが凄いです。



医療関係者には、ぜひ読んで頂きたいです。





見出しを一部紹介。(また後日、内容を紹介したいと思います)



・幸せはいとも簡単に崩れ去る


・なぜ生きるかがわかれば、人は苦悩すら探し求める


・人命は地球より重い。なぜそういわれる?


・「辛抱して生きつづけること」 それが人生の目的なのか?


・「どうしてボクは苦しむのか」「おまえが幸福だったからさ……」


・死は、突然にしかやってこない
  なのに、なぜ人々は、あくせく生きるのだろうか


・人生の目的を達成したとき、一切の苦労は報われ、
  流した涙の一滴一滴が、真珠の玉となって戻ってくる

・“どこにいるのか” 本当の私








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