映画 火天の城（かてんのしろ）感想レビュー、原作との相違もちょっとだけネタバレで・・・

◆映画 火天の城（かてんのしろ）感想レビュー、原作との相違もちょっとだけネタバレで・・・

織田信長の厳命・・・

「安土の山一つ、城にする。天主は五重。建てられるか？」

「・・・建てまする。」

「よう言うた。3年で建てろ！岡部又衛門が総棟梁じゃ！」

という具合に、戦のない珍しい戦国映画、安土城を建設する大工のお話。

岡部又衛門が主役で、西田敏行主演、織田信長が椎名吉平・・・。



火天の城、初日の一回目に観てきました！

すでに原作は読んでいましたので、戦国時代のプロジェクトＸとも言われる安土城築城を、どういう形で映像化されるのか、ほんとに楽しみでした。

以下、ちょっとだけネタバレも含んでいますので、知りたくない方はスルーしてくださいね。

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映画と原作の大きな違いはありますので、まずはそのあたりを・・・。

●総棟梁で主役の岡部又右衛門の娘、岡部凛が登場しますが、原作では同じく番匠の息子の以俊（もちとし）が登場し、指図に関して親父と競い合うといったところがあります。

以俊（もちとし）も信長同様、西洋の建造物に非常に興味があり、西洋風の建物の指図を勉強したり・・・。

●映画では一瞬だけしか登場しなかったオルガンティーノという宣教師がほぼ全編にわたり原作では登場して信長や又衛門と会話をして西洋文化、西洋の建造物について話し合い描写が。

●また、火天の城、最大の見せ場、親柱を四寸きり落とすシーンで映画は終わりますが、原作ではこのあと、本能寺の変、安土城焼失までが描かれています。

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まぁ～、福田沙紀ちゃんが大好きなので、息子ではなく、娘が登場してきたので、サクっと観れる映画になっていたと思います。

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現代のプロジェクトＸとも言われる安土城築城のお話の映画、戦は劇中にありますが、合戦シーンがない非常に珍しい戦国映画でもありますね。

時は天正4年の。　前日に観たＢＡＬＬＡＤ バラッド名もなき恋のうたの時代設定は天正2年!?

なんや、メッチャおもろい具合につながっているのがなんともいえまへんね。

最近、戦国の勉強をし始めて、やっと戦国らしい映像化されたものを見たんですが、まさｋこの火天の城が映像化されるとは驚きでしたね。

いまだ解明されいない当時の大工事情。　

安土城は大工だけでなく、石工や瓦やら、いろんなものが必要な建造物。　それをまとめる総棟梁、プロデューサー的な存在が岡部又衛門だったわけですね。

映画は、原作の美味しいところだけを映像化していたようで、約2時間半の映画では語りきれなかったところもありますが、その化け物のような城を作る凄みが十分に伝わってくる非常に素晴らしい映画でしたね。

標高199メートルの安土山の頂に、35メートルの天主をつくり、そこに住むというわけなんですから・・・信長の野望、本当の野望は自ら「神」になることだったのでは・・・というのが原作の見解。

「天主」イコール「デウス（神）」と言われていますから・・・。

映画ではそこまではかたられませんでしたが、別の解釈にしたのが素晴らしかったですね。

一番の見所、岡部一門とその他、職人、女までもが力をあわせて親柱を四寸きり落とすシーン・・・。

総棟梁は神の手を持つから大丈夫！

とみんなで総棟梁を信じて柱を持ち上げて、見事切り落としに成功！

しかし最後に総棟梁の口から出た言葉は・・・

「みんなが神の手を持っている」と。（ちょっとセリフが違うと思いますが、意味合いはこんな感じです・・・。）

原作では神になろうとした信長、映画ではみんなで安土の城を造るために職人達は神の手を手に入れた・・・。

城つくりは国つくりという言葉で締めくくられましたが・・・木の心、石の心を聞いて、城つくりをした工員達みんなの力があってこそ城も国を作られていくんだと・・・。

一人一人の力は弱いけど、みんなをまとめる力があってこその安土城築城・・。

映画では泣かせるシーンがたっぷりとあって、涙ながらにみていました。

親柱を立てる時のスケールのデカさと感動が両方とも観ているこちらの胸を貫いてきましたがな・・・。

また機会があれば観てみたいですね・・・。

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★映画 火天の城 公式サイト
原作　山本兼一
映画　登場人物・キャスト
●岡部又右衛門 - 西田敏行
尾張国で代々「宮大工」として数々の建築に携わった岡部家の棟梁。
●岡部田鶴 - 大竹しのぶ
又右衛門の妻。
●岡部凛 - 福田沙紀
又右衛門の娘。
●戸波清兵衛 - 夏八木勲
石工棟梁で、又右衛門の親友。
●池上五郎右衛門 - 石橋蓮司
京の宮大工。岡部のライバル的存在。
●中井孫太夫 - 内田朝陽
同じく宮大工。法隆寺大工棟梁筆頭でもある。
●織田信長 - 椎名桔平
岡部に安土城建設を命じるが、その内容は破格であった。
●丹羽長秀 - 西岡徳馬
総普請奉行として安土城建設に携わる。
●木村次郎左衛門 - 渡辺いっけい
中川左内 - 田口浩正
●羽柴秀吉 - 河本準一
木曾義昌 - 笹野高史
●大庄屋陣兵衛 - 緒形直人
義昌配下の大工。
●弥吉 - 上田耕一
又右衛門の右腕として活躍する老大工。
●平次 - 寺島進
岡部一門の若頭。
●市造 - 石田卓也
●熊蔵 - 山本太郎
●留吉 - 前田健
●太助 - 裵ジョンミョン
●ふき - 熊谷真美
●うね - 水野美紀
●福本清三
エンディングテーマ↓

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