タイ古式療法 in 刈谷

タイ古式療法 in 刈谷

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タイ古式療法
タイ王国の社会、経済、旅行に関する話などなど

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少し間が空きましたが…みなさんこんにちは。
今日はタイ古式を語る上で欠かすことの出来ない『瞑想』についてお話ししたいと思います。

まず、瞑想というと皆さんどんなものを想像するでしょうか?
おそらく、あぐらをかいて足の上で手を組む、いわゆる大仏様みたいなポーズのものを想像する方がほとんどなのではないでしょうか。
それはいわゆる『座禅』であって、瞑想そのものではありません。

では瞑想座禅は何が違うのでしょうか!?

実は座禅には宗派ごとに様々な考え方を持っています。もちろんあぐらをかいて座ってすることに関しては全て共通ですが、意識の分野では何も考えないで無になるんだとか、無を超えてその先にある自分に到達するんだとか、解釈の差?なのかもしれませんがちょっと統一されていないような気がします。

一方、瞑想とは2500年前にブッダが解脱する際に使用されたもので、もともとは仏教独自の修業の一つです。沙羅双樹の下でブッダが悟りを開いたとき、そのポーズはお尻と両膝の3点で身体を固定し集中の中にあった、と言われているようにいわゆる座禅の型であったとされています。しかし、ブッダは『瞑想をしている自分に集中し、今ここにいる自分に気付いていく。』とし、無を想うというよりはむしろ考える(=気付く)こととしました。
そして決定的な違いを一つ挙げるのならば、瞑想立ってするものや歩きながらするものがあるということです。ブッダが横にゴロンと転がっている画像をみなさんも見たことがあると思います。

(いわゆる涅槃像・ニルヴァーナですね)

転がってする瞑想や歩く瞑想は座禅タイプのものより難易度が高いです。
座禅とは、瞑想のひとつのテクニックのことを言うのです。大きな瞑想という括りがあって、座禅はその中の一つのやり方ということです。

では実際には瞑想とはどういうことをするのでしょうか。
まず、タイにおける仏教は上座部仏教であるというのは前回お話させていただきましたが、瞑想というと上座部仏教の観行瞑想のことか、それを現代風にアレンジしたもののことを指します。
観行瞑想とは、ヴィッパサナー瞑想とも言われ、仏教瞑想を大きく2つに分けて考えた場合の1つであり、観察することを中心として悟りを得るとする方法です。
ちなみにもう1つの瞑想が座禅などにも見られるような心を落ち着け、静止を主とするサマタ瞑想というものなんですね。

ここで先ほどのブッダの言葉です。
ブッダは座禅のポーズで『瞑想をしている自分に集中し、今ここにいる自分に気付いていく。』と云いました。
これこそが瞑想の着地点であり、悟りなのです。
ですが、ブッダでさえ解脱するまでに相当な覚悟と修業をしてきましたから、凡庸な者に簡単に到達できることではありませんよね。ポージングの維持だけでもけっこう大変なものなんです。そこで、まずは何も考えずにポージング(禅)を組むサマタ瞑想と、ポーズにはこだわらず自分への気付きだけに意識を集中するヴィッパサナー瞑想とに分け、別々な習得を目指していった、という流れなんですね。

以上、瞑想と座禅についての違いはお分かりいただけたでしょうか?

次回は、実際に瞑想の手順や心構えについて触れていきたいと思います!興味がある方は是非、読者登録をよろしくお願いします
こんにちは、今日からしばらくはタイ古式と仏教の深いかかわりの話です。
これは一言で表せるものではないので、連載形式でお伝えしていこうと思います!

記念すべき第一回目は『日本とタイの寺院の違い』です。

ひとくちに仏教、と言いましても様々な種類があります。みなさんもよく耳にする、浄土宗や真言宗などの宗派があるためですね。ちょうどキリスト教にもカトリックやプロテスタントなどがあるのと似ています。

古来より日本は仏教国であり、神社や寺院のほとんどは○○宗という宗派に法り建立されています。宗派により建築様式や方位学が違ったりしますので、見る人が見ればそのお寺が何宗のお寺かが分かっちゃったりするもんです。実は僕もいくつかの宗派なら当てる自信があります伊達に鎌倉生まれ鎌倉育ちじゃあありませんよ~(笑)

今回は細かい説明は省きますが、日本で主に伝わっているのは大乗仏教という宗派です。この中にさらに浄土宗だとか禅宗だとかの区分があります。

一方、タイでは上座部仏教が信仰されています。なるほど、たしかにタイのお寺と日本のお寺とでは、全く様式も違うわけですね。


(金閣寺 日本ではちょっと異質なお寺)


(タイのお寺はほとんどがきらびやか!)

日本のお寺はまずほとんどが外見的にキラキラはしていませんよね。写真には日本で一番タイの寺院に似ていると思われる金閣寺を選ばせてもらいましたが、実は金閣寺はもともとは足利義満の家だったものを、義満の死後金箔を貼付けて神格化したものなので、厳密には寺院の建築様式を全く汲んでいないのですけどね。

外見こそ違えど、よく似ているのがコレ↓

(これは五重塔)


(これ実は七重塔)

よく寺院の横にあったりする三重塔や五重塔ですが、実はこれこそが仏陀のお墓なんです(宗派によっては釈迦のお墓)。僕らが普段お祈りしたりする、いわゆる本堂というやつは実は元々はお坊さんの宿舎なんですね。平素はそこで修行する際に、仏像を置いて崇拝していったのがやがて定着してしまい、今の本尊などのはじまりだとか。

見た目の違いはこれくらいにして、ちょっとだけ中身に触れましょう。
日本に伝わる大乗仏教の大きな特徴は、誰であろうと修行なんかしなくても仏陀を信じて拝んだりお布施したりするだけでご利益があるよ~っていうものです。
一方、タイの上座部仏教は仏陀が開いた悟りに到達するために、時には厳しい修行をしたりして自己に利益を発生させていくものです。
まぁ簡単に言うと大衆向け個人向けの違いですね。これを乗り物に例えて、大乗(大きい乗り物)仏教と名乗り、上座部仏教小乗(小さい乗り物)仏教だ、なんて馬鹿にされてきた歴史なんかもあったりします。
差別用語なので、タイに行ったら間違っても小乗仏教だなんて言っちゃダメですよ!


ブッダが開祖した修行がメインの上座部仏教ですが、これはブッダが所属した仏教徒集団サンガの持つタイ古式療法の元となる医療技術と共にタイに伝わってきました。寺院がタイの各地に建立されていくと、修行僧を癒す技術としてタイ古式療法も寺院に保護されていくことになったわけです。瞑想や仙人体操と言われるルーシーダットンがなぜ仏教と密接な関係にあるのか、何となくわかっていただけたでしょうか。

今日はここまでです。次回は瞑想について書いていこうと思っています。興味がある方は読者登録よろしくお願いします!
こんにちは、今日は少し治療から離れてタイについて書こうと思います。

タイは正式名称をタイ王国といい、立憲君主制という国家体制を取っていますのでいわゆる国を治める王様がいます。
日本も天皇がいますので、世界的な区分としては同じ立憲君主制ですよ。しかしながらご存知の通り天皇は『国民の象徴』であり、形骸化してしまってるので政治や経済には参入しないのが現状です。

タイの今の王様はラーマ9世で、国民にはプミポンアドゥンラヤデート国王陛下と呼ばれています。これは本名ではなく、国王としての御名プラバート・ソムデット・プラパ ラミンタラ・マーハー・プミポン・アドゥンラヤデート・マヒタラーティベ ート・ラーマーティボディー・チャクリーナルボディン・サヤーミンタラー ティラート・ボロムマナートボピットを略したもので、簡単に訳すと『大地の力、並ぶことない権威』といった意味です。しかし相変わらず長いですね(笑)
さて、このプミポン国王ですが、実は相当なおじいちゃんです。なんと今年で85歳です。早く引退して後進に国を任せろよ、と言いたくなってしまうかもしれませんが、そうもいかないのがタイの現状。今の日本同様に男性の継承者がいない?いや、そうではありません。ご子息はいらっしゃいます。じゃあその子が幼すぎる?わけないですよね、父ちゃん85ですから。そもそも、タイでは女王も認められているので1男3女を持つ国王からしたら後継者には困りません。ではなぜか??

理由は簡単です。

国民全員が国王の退位を全く望んでいないから

これだけなんです。世界大戦の後、タイも軍事政権国家になっており、王家はラーマ7世の時代大きく失墜しました。そんな最中の1946年、プミポンは8世の突然死を受け即位します。まだ大学生でした。大学も無事卒業し、さらにはタイ男性が一生に一度必ず行わなければ行けない出家もしました。そして1950年から政治面に手腕を発揮し軍をまとめあげ、アジア共産主義化の混乱も収束をします。タイがアジアで数少ない植民地化を受けなかったことも、プミポンの働きによるものだったと僕は思います。こうして王家は地位を回復させました。
1992年のクーデター事件では軍に首相、さらに民主化グループの民間人指導者を玉座の前に等しく正座させて「そんな事で国民のためになると思うか、双方ともいい加減にせよ」と叱りつけ、なんと一晩でこれを解決。翌選挙からタイは民主主義国家へと成熟した。
また、記憶に新しい2003年のカンボジアとの国境争いでは扇動された国民がカンボジア大使館に大量に押し寄せたが、「悪党の言葉に惑わされてはならぬ」とこれを一蹴。外政だけでなく、内政にも非常に強い権力と手腕を見せつけ、地方の貧困を農産業で活性化させるプロジェクトを企画、実行し(国民と肩を並べて畑を耕したりした)この頃には国民のヒーローとして深く畏敬を受けるようになったんですね。

こうして名実ともに国民のヒーローになってしまった王様。やっぱ王様はこうでなくっちゃ!と思いたいですが、そうなると問題なのは後継者。偉大なプミポンの息子ですが、どうにもみんなの期待は背負えないタイプの人で、結婚と離婚を繰り返す遊び人……。娘は社交的で世界各地を訪れているので顔は広いが、内政に関しては誰もが口をつむいでしまうようで。
いわゆる、国民が納得しないから退位ができないプミポンなんですね。

アジアの貧しいだけの1国だったタイを経済的に成長させたヒーローなんです。
タイのお父さんお母さん世代、その子供や孫たち、それら全ての年代に近代化と豊かさを与えたヒーローなんです。
プミポンが動くたびに、生活が潤う、全国民のヒーローなんです。
ヒーローはいつまでもヒーローでいなきゃいけない。漫画ならそれもできるでしょう。しかし、人間であるプミポンは老いました。最近では入退院を繰り返し、養生のためにほとんど表舞台に顔を出しません。それでもタイ国民の心にはいつもプミポンがいるんです。だからプミポンは王位を降りません。自分が国民の支えになっていることがわかっているから。そうこうしているうちに、世界で一番長く在位している国王として、ギネスにも認定されちゃいました(1946~現在)。

おそらくあと数年のうちにプミポンが崩御し、息子か娘のどちらかがラーマ10世として王位に就くことと思います。そのときにたくさんの内乱が予想されます。プミポンだからこそ抑えていられた軍、国会、民間の反国会グループ、また近隣諸国も動くかもしれません。タイを第二の母国として考える僕からすると、大変心配なことではあります。

さて、長々と国王について書いてきましたが、立憲君主制であり今は民主主義国家であるというのは日本も同じなんですね。なんですかね、この違いは……日本では誰が天皇になろうが関係ない、年号がかわるくらいかな?なんて若い人は多いのではないでしょうか(ごめんなさい、少なくとも自分はそうです。気を悪くした方がいたらすいません)。

治療に関しても同じようなことってあるよね。同じ鍼灸接骨院でも、やっていることは全然違ったりします。腰が痛いと言えば腰を少しだけモミモミして電気流して終わり、病理の説明など一切ナシ、なんてとこもあればしっかりと検査をしたあと腰以外にも原因がないかをしっかり探してくれて、丁寧に施術してくれるところもある。少なくともKIRIKでは検査、コンサル、施術、フィードバックを毎回行っています。

KIRIKはみなさんのヒーローでありたいんです

これからも、どうぞよろしく御願いします^^