過去の愛車紹介④ | ヒューリスティクスの罠

ヒューリスティクスの罠

Basso Reef/r&m BD-1/Jamis Coda、そしてDucati GT1000と過ごす楽しい2輪生活。
基本的にはボクの備忘録です。

F650は非常に良いバイクでしたが、転倒や持病、それとBMWを取り巻く環境に嫌気がさし、乗り換えることにしました。

そんな消極的理由で乗換えるのはシャクですが、一度くらいはそういう事もあるでしょう(なんか他人事みたいですが)。


次はBMWを買うつもりはないので、当時住んでいた京都市のバイク屋で最も下取価格の高かった店で買おうと決めました。
次期愛車となるバイクすら決めず、本末転倒ですが・・・


さて、問題の下取価格です。

 A店:100,000円
 B店:58,000円
 C店:180,000円

当然C店ですね。
更に値引交渉をして207,350円で下取ってもらいました。


で、愛車4代目はと言うと、↓これです。
どうしたら真っ当な人生が送れるのか?-W650-1
(KawasakiのHPの画像です。色もこれです。)


そう、昨年秋にカタログ落ちしたものの未だに人気のあるKawasakiのW650(01年型)です。


2001年5月26日納車されました。
 乗出価格:717,700円
 下取価格:207,350円
 支払金額:510,350円


何故W650にしたのか?
当時30歳だった私は少しは落ち着いた雰囲気のバイクが欲しくなっていました。この時の比較対象車はTriumph Bonneville T100、HDのSportster883の2台。

この中からW650を選んだ理由は、そう、最も安いからです。
先の下取価格比較する際に、下取価格が最も高かった店ではW650しか扱っていなかったので必然的にW650になりました。

デザインも最も好みだし、妙な圧迫感も押出しの強さもないし、日々の足としてバイクを使うことが多くなっていた私には丁度良かったのです。


W650が納車された当日、京都のライダーなら必ず行く『殺伐広場』まで慣らしがてら行ってみました。

片道の50㎞を4000回転リミットで走ってみて、ナカナカ味わいのあるエンジンに感心しつつ、“いい買物だったなぁ”と自分の選択に自信を持ってしまいました。
慣らしを終えて、何の制約も無く走れる状態になったらもっと楽しいんだろうと考えながら、1箇月ほどで慣らしを終えました。


そして、慣らし終了後、上まで回してみると・・・
がっかりです。

エンジンに車体が、フレームが付いてこないんです。
少しハードに走れば、右はステップが、左はセンタースタンドが直ぐに接地してしまい、派手に火花を散らしてくれます(後ろを走っていた知人が『今時珍しいものを見た』とまで言ってくれました)。
そんな状態でも安定していれば問題は無いのですが、コーナーリング中にフレームがしなるシナル撓る。それも嫌なしなり方。
コーナーリング中にちょっとしたギャップを踏むともう駄目です。運を天に任せるしかありません。
エンジンはまだ2/3程度までしか回していないのにこの状態。
それに加えて、4000回転までの上質なエンジンフィールはそれ以上の回転域では消えてしまい、ただ回ってるだけ。正直つまらない。

更に加えて言えば、デザインは回顧調にもかかわらず、ハンドリングは現代風、と言うかフロントのバンク依存のハンドリング。要は今風の前輪依存型です。デザインとハンドリングがチグハグ。

たまに『W650はリアから綺麗に寝てくれます』なんて書いている人がいますが、どんな乗り方をしたらそう感じるのか、甚だ不思議です。

先に記述したとおりバンク角が浅いにもかかわらず、バンク角に依存するハンドリングですから、限界が早い。

速く走るつもりはないが、友人達と同レベルのスピードでコーナーを駆け抜ける際には、右でガリッ、左にガリッ・・・精神安定情良くないです。


バイクについて最も重要なエンジン・フレームが気に入らないと、本来ならそれほど気にならない点があからさまな欠点のように思われて・・・。


ステップが左右で位置が前後にズレているとか、踵でグリップが出来ないとか、ハンドルのヒラキ角がヘナチョコリンだとか。。。

ひとつヒトツは大したことないし、その気になればパーツ交換程度でアジャストできるのですが、全部やるとそれは既にW650でなくなる(ゼファー400の2気筒版になってしまう)。


そんな訳で僅か1年半、4,275km走行で売ってしまいました。

2002年8月31日、最後の日のW650です。
どうしたら真っ当な人生が送れるのか?-W650-2  どうしたら真っ当な人生が送れるのか?-W650-3


私にあわなかっただけで、決してW650が悪いバイクと言うことでは有りません。
4000回転までのフィーリングが全回転域で演出されていたらよかったのに・・・。

 総走行距離:4,275km
 平均燃費:24.22km/L
 最高燃費:29.39km/L
 最低燃費:19.96km/L