世界報道写真展2010 東京都写真美術館で開催中 | 「週刊・東京流行通訊」公式ブログ

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東京に暮らす中国人が見た、リアルタイムのこの国のすべて・・・

50年以上の歴史を誇る、オランダ・アムステルダムの世界報道写真財団が毎年開催している報道写真コンテストの受賞作品展「世界報道写真展2010」が、東京都写真美術館で8月8日まで開催されている。現在米国のピューリッツアー賞などと並び、世界中から注目されているこのコンテスト。今年も世界128カ国、5847人のカメラマンから10万1960点もの作品が寄せられ、その中から厳選された約200点が展示されている。


今年のグランプリに選ばれたのは、イタリアのピエトロ・マストルツォ氏が2009年6月、大統領選の不正への抗議が高まるイランで撮影した1枚。日中の抗議デモの終了後、日没になっても屋上から悲しみと怒りの声を上げる一人の女性の姿が収められている。この作品は、写真を見てもすぐにどのような場面か理解できないものを、報道写真として評価してもよいのか?という審査員たちの大論争を経たものの、「何か巨大な物語が始まろうとしていることを表している。視覚的にも感情的にも強く訴えかける1枚」との高い評価を受け、受賞が決定した。


このほかアフガニスタンやイスラエルのパレスチナ自治区の紛争の様子を収めた写真や、スポーツ、ファッション、ポートレート、自然など様々な分野の受賞作を鑑賞することができる。写真に収められていることは、すべて私たちの世界で起きている現実。そこから目を逸らさず、カメラマンたちが時に命の危険をおかしてまで伝えたかったことを感じ取ってほしい。
 
世界報道写真展2010】 場所:東京都写真美術館(終了後大阪、京都、大分、滋賀にも巡回予定) 

                  期間:2010年8月8日まで

写真提供:朝日新聞社事業本部文化事業部

東京都写真美術館ホームページ http://www.syabi.com/ (日・英)