京大病院で迎えた初めての朝は寝不足気味でした。ベッドで寝るのに慣れていないし掛け布団が軽すぎて違和感があり熟睡できなかったのです。しかし、窓から京都の街並みや東山を眺めながら朝食を食べていると気分がよくなってきました。看護師さんが言っていたように京大病院のパンは温かくておいしいのです。寝不足だけれども個室での静かな朝、窓からは青い空が見える、仕事は堂々と休める、自分が病人であることも忘れて1人で旅行に来ている気分になりました。しかし、旅の朝としては何か足りない・・・コーヒーがありません!院内のドトールでゆっくりとコーヒーを飲んでようやく旅の気分を満喫しました。

モーニングコーヒーの後、部屋でのんびり本を読んでいるとオーラルケアの時間になりました。これは歯科医師と歯科衛生士に歯の状態をチェックしてもらい口腔内を清潔に保つことで病気の治療の質を高めるものです。

お昼になると家内と娘が来てくれて一緒に部屋で昼食を食べました。メニューはハヤシライスに大根の和え物、野菜の酢漬けとデザートの抹茶寒天でしたが温かいものは温かく、冷たいものは冷たく提供するというサービスに驚きました。病院食は冷たくてまずいものという先入観は間違いで患者においしいものを食べてもらおうというスタッフのホスピタリティを感じました。
昼食

昼食後は外出許可をもらい3人で河原町丸太町の路地裏カフェ「アイタルガボン」に行きました。ここは京大病院に通うようになってから知ったのですが、料理や飲み物がおいしいだけでなくお店の人も感じがよくてほっこりできるのです。木の温もりにゆったりと包まれて石川県珠洲市飯田町にある二三味珈琲の豆を使ったカフェアメリカーノを飲んだ後は1人で出町柳まで歩きました。先生から手術前はとにかく歩いて体力をつけておくようにと言われていたのです。商店街を歩き回って100円ショップを見つけ、ベッドの手すりにつけるバスケットを買ってから病院に戻りました。
カフェアメリカーノ

病院の夕食は早く、6時に麻婆豆腐や中華風酢の物、ホウレン草のおひたしが届けられおいしくいただきました。食後に「ビートルズの英語」「年収崩壊」を読み終え「発達障害に気づかない大人たち」を読んでいると、寝不足のせいもあって消灯前に熟睡してしまいました。
夕食