おはようございます。


 【過度の一般化】(overgeneralization)とは、わずかな経験や伝聞にすぎないことを、すべてそうであるかのようにとらえたり、一般的なことであると考えてしまうことです。



 『しつこい』ということに対する認識を例にして、【過度の一般化】を解説してみます。



 良いことをしつこく行うのは、簡単に諦めないこととして賞賛できるでしょう。
 しかし、ストーキングのようにしつこく行うことで悪質さを増す悪いことをしつこく行うのは、悪いことをエスカレートさせてしまうので、悪質で非難されるものです。
 このように『しつこい』ということは、それぞれのケースにおいて良い場合と悪い場合があります。


 ところが、『しつこい』ということを【過度の一般化】させて、「『しつこい』ことは全てにおいて良いことだ」、或いは、「『しつこい』ことは全てにおいて悪いことだ」と認識する人がいます。


 この認識は、
 ・どの程度の割合で、それが起こるのか?
 ・誰でも起こるのか? 限られた人に起こるのか?
 ・いつも起こるのか? 限られた条件のもとで起こるのか?
 ・必ずそうなるという根拠は?
 という一般化の根拠となるものを検証せずに、自動的に一般化して認識するものです。


 これは、うつ病・精神症的自動思考と呼ばれるもので、ストレス耐性が弱いことや悪質な集団思考によってうつ病や精神症を発症した場合に起こり易くなります。


 しかし、【過度の一般化】をしている本人は、理性による論理的な判断ができなくなっていますので、「経験や勘によって正しい」と頑なに根拠のない主張を繰り返します。




 【過度の一般化】をしている人の周りの人は、【過度の一般化】を信じ込まず、自分自身の論理的な判断をしましょう!