こんばんは。![](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/171.gif)
最初この問題を見たとき、どうしてもこの9枚が目立つので、「うわっ、鬱陶しいなあ。」と思いました。本番の時間の限られた中で受験された方なら、なおさらだったと思います。
このような問題のことを、僕は勝手に「視覚で攻めてくる問題」と呼んでいるんですが、本文をよく読むと、見るべきポイントを指示してくれています。なのでその指示に従って考えてみたいと思います。
(バルジの形状の違い)
バルジは温帯低気圧の発達に伴い雲域が極側へ凸状に膨らむ現象で、この極側への凸状の膨らみを高気圧性曲率と呼んでいるのですが、この点を500hPa高度・渦度解析図と比較して見てみます。
イのバルジの北縁が明瞭であることから、強風軸とよく対応していると考えられます。そこで500hPa高度・渦度解析図をみてみますと、Aの図では渦度0線に沿って雲域が延びていることからイの水蒸気画像に対応する500hPa高度・渦度解析図はAと考えられます。
(渦・強風軸の位置の違い)
強風軸の位置につきましては先ほどバルジの北縁との対応で考えました。渦の位置という視点から見ても、イの水蒸気画像とAの図は最も整合しています。
したがって、500hPa高度・渦度解析図はAと判断されます。
(強い上昇流の位置・低気圧中心付近の前線の位置の違い)
850hPa気温・風700hPa鉛直流解析図を見てみますと、aとbの図は等温線が混み合っていて前線がみられますが、cは不明瞭です。ただこれを判断材料にするには難しいので、700hPa鉛直流で考えてみます。
イの水蒸気画像に見られる大きな特徴は、南側にある明域と暗域の境界(バウンダリー)が東西の大きく延びているところです。つまり、バウンダリーの北側の暗域は大気中層の乾燥域を表しているわけですから、700hPa鉛直流の下降流域の分布に着目して最も整合している図はcの図ということになります。
よって、イの水蒸気画像との組み合わせは、Aとcの図で正解は②ということになります。
短時間で判断するポイントとなるとこんなところでしょうか。やっぱりこれ難易度の高い問題でしたね。
では。
![](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/171.gif)
最初この問題を見たとき、どうしてもこの9枚が目立つので、「うわっ、鬱陶しいなあ。」と思いました。本番の時間の限られた中で受験された方なら、なおさらだったと思います。
このような問題のことを、僕は勝手に「視覚で攻めてくる問題」と呼んでいるんですが、本文をよく読むと、見るべきポイントを指示してくれています。なのでその指示に従って考えてみたいと思います。
(バルジの形状の違い)
バルジは温帯低気圧の発達に伴い雲域が極側へ凸状に膨らむ現象で、この極側への凸状の膨らみを高気圧性曲率と呼んでいるのですが、この点を500hPa高度・渦度解析図と比較して見てみます。
イのバルジの北縁が明瞭であることから、強風軸とよく対応していると考えられます。そこで500hPa高度・渦度解析図をみてみますと、Aの図では渦度0線に沿って雲域が延びていることからイの水蒸気画像に対応する500hPa高度・渦度解析図はAと考えられます。
(渦・強風軸の位置の違い)
強風軸の位置につきましては先ほどバルジの北縁との対応で考えました。渦の位置という視点から見ても、イの水蒸気画像とAの図は最も整合しています。
したがって、500hPa高度・渦度解析図はAと判断されます。
(強い上昇流の位置・低気圧中心付近の前線の位置の違い)
850hPa気温・風700hPa鉛直流解析図を見てみますと、aとbの図は等温線が混み合っていて前線がみられますが、cは不明瞭です。ただこれを判断材料にするには難しいので、700hPa鉛直流で考えてみます。
イの水蒸気画像に見られる大きな特徴は、南側にある明域と暗域の境界(バウンダリー)が東西の大きく延びているところです。つまり、バウンダリーの北側の暗域は大気中層の乾燥域を表しているわけですから、700hPa鉛直流の下降流域の分布に着目して最も整合している図はcの図ということになります。
よって、イの水蒸気画像との組み合わせは、Aとcの図で正解は②ということになります。
短時間で判断するポイントとなるとこんなところでしょうか。やっぱりこれ難易度の高い問題でしたね。
では。