シェイクスピアのことわざ | 英語は度胸とニューヨーク流!

シェイクスピアのことわざ

$英語と度胸はニューヨーク仕込みでぃ!
William Shakespeare

みなさんはことわざって使いますか?
ことわざを会話に入れると、直接的な表現よりもっとピンとくることがあります。
たとえば「花より団子」
花見で酒や弁当ばっかり食らってる男子がいて、
「あなたって飲んで食べるだけね」と言うより、
「あなたって花より団子なのね」と言うほうがコミカルですし、
相手にとっても意味がすーっと入っていきやすい言い方です。
ワシはけっこうことわざとか決まり文句が好きで、自然とよく使ってるかもしれません。

英語でもことわざ(Saying)や決まり文句(cliche)を知っていると、
会話がお笑いの〆のようにチャンチャン♪と終わって気分いいことがあります。

今回はいまだに世界中から愛されてる脚本家シェイクスピアの芝居の中から、
現在でも使われてる言い回し、それを紹介しようと思います。
400年以上も前の言葉使いですが、ことわざですから現代文には直しません。
日本のことわざもそうですよね。「光陰矢の如し」。光陰は矢のようです、とはいいません。
この「如し」のような古い言い回しは英語にもあります。
会話の中でよく出てくるので、いざ相手に言われたときにハハンと思えれば
ちょっとした教養にもなりますから、ぜひ覚えてみてください!

A fool's paradise(愚者の楽園)
Romeo and Juliet ロミオとジュリエット
根拠のない希望に基づいた幸福。自分だけが信じきって有頂天なのは、他人からみれば哀れそのもの。

A foregone conclusion(先走りの結論)
Othello オセロ
証拠も事実もわからないうちに推論で決定をくだしてしまうこと。

A rose by any other name would smell as sweet(薔薇の名前は違えど同じ様に香しい)
Romeo and Juliet ロミオとジュリエット
大事なのはどう呼ばれてるかではなく、そのもの自身である。

All's well that ends well(終わりよければすべてよし)
タイトルそのまま。
シェイクスピアのオリジナルではありませんが、このタイトルの芝居で人々に広く知られるようになりました。

An ill-favoured thing sir, but mine own(誰も好まぬじゃじゃ馬だが、それでもオレの物)
As you like お気に召すまま/じゃじゃ馬ならし(キスミーケイト)
人から見ればどうあれ、自分のモノだから愛さずにはいられない、ってことでしょうか。

Green-eyed monster(嫉妬は緑の目を持つ怪物である)
The Merchant of Venice ベニスの商人
古くから緑という色は病気などと関連付けられていました。顔色が悪いときは緑がかった黄色、熟してない野菜や果物は緑で腹痛の原因とされていたり。

Makes your hair stand on end(身の毛もよだつような)
Hamlet ハムレット
何かとても恐ろしいものをたとえるときに使いますよね。

Much ado about nothing (空騒ぎ)
タイトルそのまま
特に重大でもないのに騒ぎ立てること。ロミオとジュリエットでは、Ado は出来事や行動という意味で使われていました。今では much ado だけで空騒ぎの意味に。

Salad days (サラダの日々)
Anthony and Cleopatra アントニーとクレオパトラ
経験も浅く、若かった時代。

Set one's teeth on edge (歯を浮かせるほど不愉快な感じを与える、いらいらさせる)
Henry IV ヘンリー4世
もとは聖書「エレミヤ書」からの引用。

Out of the jaws of death (死神のあご(=jaws 複数形=危機)から逃れる)
Twelfth night 十二夜
大きな危険や死から救われること。

Pound of flesh(肉の塊)
The Merchant of Venice ベニスの商人
悪人シャイロックがアントニーの肉を担保として渡せと言うシーンですね。
非情な取立てをたとえるときに使われます。

Star-crossed lovers(星に妨げられた恋人たち)ロミオとジュリエット
星とは運命を司るもの。その星に嫌われてしまった2人ということ。

To be, or not to be, that is the question(生きるべきか死ぬべきか)
Hamlet ハムレット
もちろんシェイクスピアの書いたせりふの中で1番有名なもの。日本では昔、この Be の解釈が生きる死ぬではなくあるとかいると訳されてたそうです。
ハムレットの原題は「デンマークの王子ハムレットの悲劇(The tragedie of Hamlet, prince of Denmark)」

Gild the lily(金箔の百合)
King John ジョン王
彼はヘンリー2世の末っ子で1167年から1215年までの英国王。
もともと美しいものを不必要にさらに飾り立てること。

Uneasy lies the head that wears a crown(王冠を頂いた頭に居心地悪さ)
Henry IV ヘンリー4世
大きな責任を背負って立つ者には心配事が絶えないこと。


いかがでしたか?
ほんの1部ですが、なるほどと言うものが多かったと思います。
他にもシェイクスピアが使ったことで広まった言い回しがたくさんあります。
特に、Love is blind (愛は盲目) は彼のお気に入りで5作品くらいで出てきます。

彼の作品からの引用は世に満ち溢れ、紹介し切れませんが、原作はすべて薄い文庫本程度。
この機会にぜひ読んでみては?
ワシのお勧めはマクベス(Macbeth)、ベニスの商人、空騒ぎ、です。
映画はケネスブラナーが監督・出演しているものがやはり楽しく観れたかな。
流れるような節で話すセリフは聞いてるだけで気持ちよくなりますよ!

また人の名前の印象に深く関わる登場人物も多数。
コーデリアと言えば正直で我慢強い女性という印象も、実は彼の作品リア王の娘の印象が強いから。
日本でも小百合と聞けば、永遠に清楚な吉永小百合さんを思い出すような感じです。
欧米人の名前は聖書と神話とシェイクスピアの影響が大きいんですよ~!
だからむやみやたらとゴージャスな英語名を選んでしまうと、マツコデラックスみたいなオカマさん
かな…と思ってしまうんです叫び