日本語から直訳のワナ | 英語は度胸とニューヨーク流!

日本語から直訳のワナ

$英語と度胸はニューヨーク仕込みでぃ!

タイトルがおどろおどろしかったよね?
単なる英語と日本語の思考回路の違いについてなんだけど…ゴメン。

ぐるっぽでコレは英語でなんと言いますか?
という質問に多く見られる答えが、日本語を英語にしただけの直訳英語。
文法もあってるし、用語も適切。日本の英語試験ではマルをもらえるでしょう。
でもそれが英語圏の人に伝わるかというと、別問題です。
今回もそういう例に出くわしました。

「英語間違ってたらごめんね」
とても日本人らしい誠意が出ていてつい英語でも言いたくなります。
言わないと自分が満足できなかったりします。

さてこれに対する英訳は?

Sorry for making mistakes in my English.
My English is not good.
English is my second language.

言い分はわかります。
でもこれが英語圏の人にはピント外れなんです。

よく英語ではあまり謝らない、と言いますが、そんなことはありません。
謝るべきところでは謝らないと強気な人が多いので仕事も交友もダメになってしまいます。

ただ、謝るべき事柄が日本語と違います。
だからワシが教えるときは、文法や発音よりメンタルアプローチを重視します。
前者は相手もこちらの母国語ではないことをすでに承知しているでしょうから、
念を押す必要はありません。
しかし、文化や精神性は英語を教える側の責任だと思います。

あなたがボールを投げて間違って誰かに当たってしまったら、なんと謝りますか?
「ボールが当たってしまってごめんなさい。」ですよね。
これを
「うまくボールを投げられなくてごめんなさい。」と言えば?
ちょっとピントずれしてませんか?

上の「英語の間違い」に関しても同じです。

ノンネイティブの英語に文法や単語の間違いはつき物です。
でも謝るべきポイントは、読みにくくて大変だったかな、とか
本来言うべきことがうまく伝えられなかったことです。

Sorry if my English was hard to read for you.
Sorry I can't tell you well about how much I appreciate you.


こうすれば謝りたいあなたの欲望と、相手の理解度の中間に来ます。

更に言えば、これは文化的にはほんとに謝るべきことではないので、こうなります。

I hope you didn't have hard time to read my English.
Hope you would understand how much I appreciate you
.

(↑何でも希望すれば叶うと思っちゃうんですかね?)

もちろん、こうして謝ることばかりではありません。
たとえば「授業を受ける」「検査を受ける」
直訳だとreceive を使ってしまいそうですが、
take a lesson(or class), take a medical exam(or get a medical check)
というように「取る」になりますよね。
実際に面と向かって話してれば何とでもなる誤解も、
メールやチャットのように書面だと、誤解のままで終わることもあります。

日本語直訳での英語が、日本の試験では合格点でも、実際に役立つ英語になるかどうか。
それは文法や単語といっしょに文化も学ぶかどうかです。

教えてくれる人だけに頼らず、たまに翻訳された日本語を読むことも、知らずに英語の勉強に役立つものです。
なるべく超訳や意訳を避け、少し日本語っぽくないなと感じる翻訳本を選ぶと面白いかもしれません。