歌詞の翻訳のポイント、なんちゃって… | 英語は度胸とニューヨーク流!

歌詞の翻訳のポイント、なんちゃって…


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英語を勉強してる人が結構ハマったり困ったりするのが、好きな曲の歌詞の訳じゃないでしょうか。
昔はCDを買うと、訳詞も載ってて、ああ内容はこうなんだぁ~と思ったんでは。
または、えっ、ここって違わない?という疑問をもたれた方もいるはず。


そこで今回は、グルッポで質問された歌詞の意味を、ワシならこう訳すという感じで、
順番になんでそうなったかを紹介しながら、最終的な日本語翻訳の歌詞を披露しようと思います。


洋楽の場合、日本のポップと違って、歌詞にはアバウトなものが多いので、

どっかから持ってきたようなフレーズがズラリと並んでますよね。

中には普遍性を持たせるためか広い層のファンにアピールするためか、

愛の歌か地球の歌かお母さんのことか想像の人かなど、

はっきりわからないように作る歌手もたくさんいます。
特に相手がロックの場合、どうにでも取れる表現が多いので、

別れの歌か、ラブラブか、ケンカか分からない時もありますから、自分の先入観で

歌手の意図したところとぜんぜん違うものになってしまうかもしれません。


今回紹介するのもそんなロック。
もうすでにその歌手のインタビューかなんかで内容を把握してる人もいるでしょうが、

それとワシのがどんなに違うかを見るのも一興かもしれません。


まずはもとの歌詞を


Never
Hey, baby, I'm talking to you.

Stop yourself and listen
Something's you can never choose
Even if you try, yeah
You're banging your head again
Cause somebody won't let you in
One chance one love

Your chance to let me know


We can't go on Just running away
If we stay any longer

We will surelly never get away
Anything you want...we can make it happen
Stand up and turn around
Never let them shoot us down
Never never Never never run away


Hey, baby, you know it's true
Why you bother lying when you know
That you want it too
Don't you deny me
Walk those legs right over here
Give me what I 'm dying for
One chance... one love
Hold me down never let me go


まずは直訳を


ヘイベイビー、オレは君に話しかけてる 君自身を止めてよく聴いて
たとえ君がそうしようとしても、決して選べないいろんな事
君はまた自分の頭を打ちつけてる
なぜなら誰かが君を中に入れてくれないだろうから
1つの機会、1つの愛
俺に知らせる君のチャンスだ


オレたちはただ逃げるのを続けていくことはできない
これ以上留まってたら、きっと抜け出すことはないだろう
君が望むものは何でも、オレたちは起こせるんだ
立ち上げってくるりとまわって
けっして彼らにオレたちを撃ち殺させるな
決して決して決して決して逃げ出すな


ヘイベイビー、君はそれがほんとだって知ってる
なんで君はわざわざ嘘をつくんだ
君もそれを望んでるって分かってる時に
オレを否定しないでくれ
ここまでその脚を歩かせて
オレが死ぬほどほしがってるものをくれ
ひとつの機会、ひとつの愛
オレを抱き伏せて(どこにも)行かせないでくれ



このままでは、この2人が恋人同士かかどうか分かりません。
ワシの印象としては、彼女はまだおちてはいないようで、
自分の方を向いてくれといってるように聞こえます。


キーフレーズ、というか訳する時に注意したい単語を挙げましょう。

Stop yourself ~を止める、
この場合は Stop yourself from talking かなと思いました。
bang(ing) your head 自分で頭をたたく、壁などに頭を打ち付ける=悔しがる、後悔する
let you in 中に入れる=受け入れる、仲間に入れる、
go on  続ける、生きてゆく
go on just running away  ただ逃げ続ける
get away 逃げる、脱出する
shoot us down 打ち伏せる、撃ち殺す
bother ~ing  わざわざ~する
deny (me) 否定する
listen to me などと同じように、
存在ではなく「人の言ってること」を否定することも多い
dying for ~のために死んでもいいと思う、死ぬほどほしがる、


そして日本語の特徴としては、主語や目的語はなるべく省くことです。
私はあなたを好む、ではなく、「あなたが好き」
君は君の頭を打ち付ける、ではなく 「自分の頭を打ち付ける」


省かれている接続語などは訳詞の中で補います。
~なので、~してから、~だけど、といった感じで


なるべく文の前後を変えない
(because, when などで説明が入ったり長い主語が後に来る場合など)
~なので~である。とはしないで、
~だ。~だから というように後で言っても意味が通じるように直す。


曲に合わせるため、わざわざ当たり前のことを長々と歌詞にする場合がありますから、

日本語では変な部分は省く。
Walk those legs right over here →歩くと言えば脚で歩くのが普通。
ちょうど、こっちの、ここ、も全部訳すとクドくなりますよね。


逆に足りないところは付け加える。

somebody won't let you in + his eyes, sight, などでどこに入れるか=視界と推測


段が変わって独立して見える文でも、次の言葉にかかっていることがよくあるので

ダジャレのように同じ言葉を使っていても、まえに出た時と意味が変わることもあります。
what I 'm dying forOne chance... one love


最後に、丁寧すぎたり、幼稚っぽくなったり、と分裂的なところがないか、

歌ってる人の性格を統一させるように見直し、書き直します



で、最終的にこうなります。


話しかけてるんだから、
おしゃべりはやめて聞いてくれ
どうあがいても自分じゃどうしようもないこと
誰かさんが目に留めてくれないからって、
また悔しがってるだけ
チャンスは1度、愛も1つ、
オレに告白するチャンスなんだ


このまま逃げてばかりいたら
オレたちやってけない
このままじゃどんづまりだ
望めばなんだって叶うんだ
立ち上がって周りをみろよ
他のやつらにオレたちをつぶしたりさせるな
絶対絶対絶対絶対逃げちゃダメだ


ヘイベイビー、もう真実は分かってるだろ
なんでわざわざそれをごまかすんだ
自分だってほしがってるくせに
言うことをきいて、ここへ来て、
オレが死ぬほどほしがってるものを与えてくれ
それはチャンス、君の愛なんだ
オレを抱き伏せてもう離さないでくれ


それでも皆さんのとは違うでしょうが、受け止め方はいろいろ。

これからも楽しんでくださいね!


英語は度胸と愛嬌!