(再)違いを認める世の中を作ろう | アトラス塩浜のブログ

(再)違いを認める世の中を作ろう

私は酒を一滴も飲みません。
それを尊重してくれる人が大半ですが、たまに説教してくる人がいます。
「おれの酒が飲めないのか」
「おまえもなあ、自分のわがままばかり通すのでなく、和を大切にしてみんなと協調しろよ」などと言ってお説教してくるわけです。
皆さんも同じような体験はないでしょうか。

わがままはどちらでしょうか。
私は別に他の人が酒を飲むことを妨害しているのではありません。飲みたい人は飲めば良いのです。
私は自分が飲まないという自由を尊重してほしいだけなのです。
その自由を認めず、「多数派が酒を飲んで楽しくやっているのだから、少数派も合わせて飲みたくなくても飲め」と言う方がわがままです。

こういう人はイスラム教の人に
「おれの豚肉が食えないのか!」と説教するのでしょうか?

思うに、「和」だの「協調性」だのと言う時、しばしば「みんなが同じになる」その結果、「少数派が多数派に合わせることを強要される」という問題が見られます。

私は本当の「和」とは、「みんなが同じになる」ことではなく、「違いを認め合い、尊重しあう」ということだと思います。

2008年11月放映のテレビ「リンカーン」は、いろいろ編集などに文句も書きましたが、「違いを認め合い、尊重しあう」ことの大切さが描かれていることは良かった。
オタクであろうと、性同一性障害であろうと、いじめられっこであろうと、違いを認め合い、他人に迷惑をかけない限りどんな生き方をしたていいじゃないか・・ということは表れていたかと思います。
(隣の部屋の人に迷惑をかけていたぞ・・・と自分で突っ込み)

「みんなが同じになる」ことではなく、「違いを認め合い、尊重しあう」という形での、新しい意味での「和」、これが日本だけでなく、世界に広がっていくことが私の夢です。

私はそんな思いから、今、「世界連邦運動」という平和運動の事務局長をしています。

いろいろなことをやっているのですが、その1つとして、次のような事業をやっています。
イスラエルとパレスチナという、しょっちゅう紛争になている地域があります。その両地域から、紛争で親を失った子を日本に招き、交流してもらうという事業です。

実は1年目、心の中でヒヤヒヤしていました。
ユダヤ教とイスラム教で宗教が違います。おまけに相手の地域に肉親を殺されているのです。
日本に来て「父親の仇だ!」なんていって自爆テロでもやられたらシャレになりません。

ともかく、両地域から子供たちがやってきました。
ところが態度が最初よそよそしいこと。
いっしょに歌うような場面でも歌わない子もいます。

でも、そんな子たちが、互いに語り合い、触れ合う中で、少しずつ打ち解けていきました。
互いに相手の地域に肉親を殺されています。
でも、その子たちが最終日には別れを惜しみ、抱き合って泣いているのです。
(いかん、思い出したらまた泣けてきた。元々涙もろいのです)

宗教が違っても、互いに肉親を殺されていても、それでも友情を築くことができるのです。

社会にはいじめもある、憎しみの心もある。
しかし、一方では、肉親を殺された者同志でさえも友情が芽生えるという面もあるのです。

「みんなが同じになる」ことではなく、「違いを認め合い、尊重しあう」という形での、新しい意味での「和」、私はこの可能性を信じ、そのために一生をささげていこうと思います。

それこそが、いじめに遭いながらも数々の友情や幸運にも恵まれ、いじめを克服できた私の、そして、たまたま趣味が少数派で、少数派の痛みに気づくことができた私の使命だと思います。

マイミク申請は初めての人も気軽にどうぞ

補足
麻生総理の国連演説↓で紹介されたのが実はわが団体がやった上記の事業でした。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/enzetsu/20/easo_0925.html
「東京郊外の小さな街。去る8月末、(本当は7月末・・塩浜註)ここに海外から9人の高校生がやって来ました。日本に来るのは初めてです。(中略)1つだけ、ありふれた招聘プログラムの参加者に比べ、彼ら、彼女らを際立たせていた特徴がありました。4人がパレスチナ、5人がイスラエルの高校生で、全員、テロリズムを始めとする過酷な中東の現実によって、親族を亡くした遺児であったという点です。・・・日本の市民社会が地道に続けてくれている、和解促進の努力をご紹介しました。高校生たちは、母国にいる限り、互いに交わることがないかもしれませ ん。しかし遠い日本へやってきて、緑したたる美しい国土のあちこちを、(後略)」


オタクのコーナー
「ウルトラマン」で最も有名な怪獣(宇宙人)はバルタン星人であろう。
バルタン星人は自分の星がだめになって地球に移民を希望する。が、バルタン星人が20億人もいると聞いて交渉決裂。先に攻撃したのはハヤタ隊員(=ウルトラマン)である。
その後、1人のバルタン星人が暴れまわっただけなのに、このバルタン星人だけでなく、20億人のバルタン星人を全滅させるウルトラマン。(ただし、生き残りもいて後に復讐に来る)
今にして思えば、先制攻撃はするは、1人暴れただけでみなごろしに行くは、ウルトラマンの方がひどい奴である。