日本の最大の問題の一つは、政治が機能しないことである。
下らないことで、問責決議を行い、増税に対して反対のポーズをとることが、国民受けをすると思っている。 米欧が経済危機に陥り、中国バブルが破裂する寸前の今、こんなに追い詰められている日本の政治が機能不全というのは、絶望的な気持ちにならざるを得ない。
民主党の議員のほとんどは、次の選挙でどうせ落選するのだ。 ここは一つ国のために働くのが筋というものだ。 つまり国民に不人気な増税を行い(とても10%では足りない)、社会保障の削減を断行して、財政を安定させ、グローバル化する世界に向かって国を開き、円高が続くうちに海外に進出しなくては、国が衰退する。
すでに衰退国家になりつつある日本を何とかしようという、志のある政治家が出てこないというのは、一体どうしたことだろう。 一体、こういった泥仕合を延々と続けて、どのような展望が開けるというのか。 自民党も野田首相を追いつめるのは結構だが、一体、どんな政策を主張しているのか? 全く見えない。
増税に反対するというのなら、政権をとっても増税に反対するというのだろうか? まさかそういうことはできまい。 下らない建前論で増税に反対するというのは、今この危機を前にしてやるべきことではあるまい。
そうしている中にも、日本国債はいつ暴落するか、分からない。 最近の週刊誌では、日本国債が暴落するという見通しを扱ったものが多数ある。 実際に暴落すれば、一部の人たちが待望するインフレが起こる。 これがどういう意味を持つのか、分かってからでは遅いのだ。
今こそ、増税に道筋を付けなければ、本当にこの国は終わってしまう。