魔法飛行 (創元推理文庫)/加納 朋子
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あらすじ

手紙で近況報告するくらいの気持ちで――のこ言葉に後押しされ、物語を書き始めた駒子。何かと突っかかってくる<茜さん>はいくつもの名前を持っている、幽霊が現れるという十字路の絵、学園祭で起きた奇跡……身近な出来事を文章にまとめた駒子に届く返事には裏の話の真実が書かれていた。

手紙が真実を導くミステリー、駒子シリーズの第2弾。



前回の『ななつのこ』が気に入ってしまった僕は続編にあたるこの魔法飛行を手に取ってしまいました。

というかこれ、シリーズものだったのね^^; まぁいいのだけれど。


さて、この魔法飛行、今回は『ななつのこ』の作者に薦められて駒子ちゃんが実体験を元に小説を書き、それを作者に見てもらい感想&謎解きをしてもらうという形式で構成されています。形式としては前回同様安楽椅子型ですが、1話が少し長くなっています。


前回に比べると少し物語の印象が怖く感じました。多分駒子ちゃんの話、作者の手紙の後に続く謎の人物からの手紙が気味が悪く感じたんだろうなぁと。最後まで読んでこの手紙を読み返すとそうでもなかったのですが(^▽^;)

なので物語は短編ですが、一本の裏話がちゃんと作られていたわけです。小説家ってやっぱりすごいなと感心してしまいますね。


今回はちゃんと「推理小説」だと思いながら読み始めたので一丁前に僕が読みながら推理してやるぜ!と意気込んだのですが、見事にダメダメでした。

解決編後に読み返すとこれがヒントですよとちゃんと書いてあるんだよなぁ って当たり前ですが。

こういった推理ものに滅法弱く、なんか悔しいからド直球な推理小説になかなか手を出さないっていうのは僕のプライドにかかわるので秘密です。


ふぅ…


正直言うと、前回の「ななつのこ」に比べると読後の満足度は少なかったように思います。

まぁシリーズ物の宿命なのでしょうか。

前回がぽんぽんと軽快に話が進む中、今回は登場人物の「物語」を前回よりも深く絡めたことがイメージと違ったからかもしれません。

まったく、われながら残念な脳みそです。

ただ、初見には向かないので、やっぱりななつのこを読み終えてからの方がいいでしょうね

っていうのをほぼ書き終えた後に付け加えるあたり残念な脳みそです。