ななつのこ (創元推理文庫)/加納 朋子
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あらすじ

表紙に惹かれて手にした『ななつのこ』が大好きな本になってしまった駒子は、ファンレターを書くことにした。そこには自分の身に起こった事件を書くと、なんと作者から返事が。しかもその事件を客観的にとらえ、見えなかったものを浮かび上がらせてくれたのだった――。こうしてはじまった手紙のやり取りを駒子の人生に新たな彩りを添えていくミステリー小説。



駒子ちゃん同様タイトルと表紙に惹かれて手に取ったのですが、はじめは推理ものだとは思わずに読み始めました。よく見れば創元推理文庫出版なのにね。

ということではじめから何も構えることなくほうほうと読み進めていたわけですが、

これ、結構好きな類です。

基本的に推理小説って一度読んだらおしまいだよなってイメージがあってあまり好んで読まないのですが、これは一般的な推理ものとはちょっと違うのだと思います。


この物語は一冊の小説からはじまる。そのタイトルは「ななつのこ」。これを読んだ女子大生が作者に作品の感想をしたためた手紙を書くのですが、そこには自分に起きた不思議な事件も書くのです。

そして作者からその返事がくる。そこには彼女の事件についてななつのこの作者の推理が書かれているのです。

推理ものとしては安楽椅子型ですが、僕にとっては探偵が足を使って捜査しようが、椅子に座ってゆるりと悪事を暴こうがどうでもいい。もともと推理小説として手にしたわけではないので。

そんな僕が楽しめたのは、物語としての面白さでしょう。

事件は駒子ちゃんの身近に起きたちょっと不思議な出来事なので、結構トリックや解決篇はかわいらしいのです。

推理小説のネタバレはいかがなものかということで上手く書けませんが、読んでいてほっこりするんですよこれが!

いや、案外トリックを知っていても違う読み方が出来るかもしれませんが。


そしてなによりも話の作り方がいいんですよ。

こういったやり取り型の小説っていくつかありますが、物語り全体の雰囲気と構成がぴったりはまっていて気持ちが良かったです。駒子ちゃんの身近な出来事、それに照らし合わせたななつのこという劇中小説、その作者のテガミ、この3つの絡み合い具合が清清しいのです。


見事に推理小説で的をはずしながら読む能力を持つ僕です。ラストの展開になんだって!?と驚かせていただきましたが、ちょっと一部のお話のトリックには無理を感じる部分があるので、推理小説好きにはオススメできませんが、かわいらしいミステリーが好きな人には是非とオススメしたい。

これなら小学生や中学生でも楽しめるかもしれません。



ふぅ…


とりあえず、これを読んで「星」に興味がわいていました。

が、僕は星には弱い。

何度勉強しても頭に入ってこないのはあの難解な名前の数々とスケールの大きなお話の数々。。。

でも神話は結構好きだし、星の浪漫ある話も好き。

好きなもの≠得意がここまで当てはまらない人間ているのだろうか。

細かい作業するのは好きなのに不器用。

星や宇宙は好きなのに無知。

お酒の場は好きだが下戸。

つくづく残念な人間ですよ。