- キップをなくして (角川文庫)/池澤 夏樹
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あらすじ
切符をなくしたら駅から出られない――突然突きつけられた状況に困惑するイタルだが、同じように切符をなくしたこどもたち(通称駅の子)とともに東京駅のなかで生活を始める。彼らの仕事は駅内での事故を未然に防ぐこと、それさえできれば食事は与えられ、自由に過ごせる。イタルが気になるのはミンちゃんが言った「私、死んでいるの」という一言。自分はこれからどうなるのか、ミンちゃんはどうなるのか、今まで姿を見せなかった駅長さんに相談へいったイタルたちを待っていた真実とは―。
少年たちの短い夏の特別な生活を描く冒険ファンタジー。
舞台は昭和61年前後(明確な期日は無し)ということで、ノスタルジックというには少し若い気もしますが、どこか懐かしい感じのする東京。
切符をなくしたイタルたち駅の子は山の手線内でこどもたちを駅の事故や危険から守る仕事を与えられます。
イタルは戸惑いつつも周りに同世代のこどもたちがいることに安心感を覚え、様々な不思議な状況を受け入れていきます。
しかし中盤になると、ふたりの男の子が新たに駅の子として選ばれるのですが、このふたりの登場によって雰囲気はがらりと変わる。
それまでは柔らかな雰囲気に包まれ、どこか神秘的な場を感じさせてくれる駅でしたが、ふたりが加わったことでぐっと今の状況を見つめなおされる。なぜ自分たちはここにいるのか、これは軟禁といえるのではないか、いったい駅長は何者なのか。。。
しかし、真実を告げられることによって彼らは「今」の自分たちのするべきことをしっかりと理解して受け入れる。
それと同時に、幽霊のミンちゃんがどうなるべきかを突きつけられた。
こどもたちは死んだ人がどうなるのか、死ぬとはどういうことなのかを考えることとなります。
そういう点ではいい児童文学であり、大人が読んでも素敵だなと思う解釈です。
ファンタジー要素があったり、淡い恋物語があったり、子ども達だけの冒険譚もありと欲張りな作品ですが軽く消化できるようなやさしい言葉で紡がれています。
どうやら教科書に載ったり試験に使われたりしたこともあったようです。なるほど、納得。
僕としてはどうしても中盤に登場する少年たちになじめませんでしたが、作中の雰囲気と、それ以前の駅の子達の温和な感じがあったのでなんとか読めたかなという部分も多少あったり。
どんな作品でもそうですが、やわらかな作品にちょっととげがあるキャラクターが出てくるとぐっと悪者に見えてしまって彼らはなんとも不遇だなと思っちゃいます。
遠目で見るとそんなに悪い子たちに見えないって言うかぜんぜん悪さ要素はないんですけどね(^▽^;)
ふぅ…
パンプキンシザーズの13巻とキングダムの18巻を読みました。
パンプキンシザーズは新章の導入部分という感じでわくわく感は少なかったかなと。次の巻から期待…って半年後?一年後?待ちきれんのだが(´□`。)
キングダムの方は新たなライバル(仲間)が登場してより面白くなるぞ!って感じがひしひしと伝わってきます。
しかもオウホンもモウテンもかっこいいし強そうだしでもう・・・
さらには信の馬鹿さに笑わせてもらったりでいい18巻だったと思います♪