イルカの島 (創元SF文庫)/アーサー・C. クラーク
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あらすじ

密航したホバーシップが沈み、ただひとり海上にとり残された家出少年のジョニー。彼を救ったのは一群のイルカたちだった。彼らに運ばれた先の島では科学者たちがイルカの研究をしていており、そこの所長はイルカ語を解し、イルカたちも人の言葉を理解していた。イルカたちと人間の関係を模索するSF小説。



これ、実はずっと昔、それこそ中学生の頃に買った本です。

そして買ったはいいが読まなかった、いや、読み終えることが出来なかった本でした。

まだ本を読むことを習慣というよりも義務として読まされていたあの頃、ちょうど夏休みに差し掛かる頃に読んだため、読み終える前に夏休みに突入。そして夏休み明けに再び読むことはなくお蔵入り…という悲しい結末を迎えたのでした。

そして時がたち、再び読み返してみようと手に取ったこの本のカバーはぼろぼろでした。

これにも訳があり、何度かこの本を読み直そうと試みましたがなぜか読み終えることが出来ず、かばんに入れては取り出し、本棚に戻してはまたかばんに入れ…こうしている間にボロボロになったようです。。。


が、このたびやっと読み終えることが出来ました。


さて、この残念な運命にあってしまった作品ですが、決してつまらなくて読みきれなかったわけではないということを強く言っておきたい。単純に僕の集中力がなかっただけである。

この作品はさすがSF小説の巨匠といわれるアーサー・C・クラークだけあってうまくできた話だと思います。

良い加減のSFだったので自然と入り込めましたしね。


イルカ語を解読するというメルヘンなお話ですが、そこには科学者の夢と希望が詰まっており、まだ完璧には理解することはできないし、瞬時にイルカの鳴き声を翻訳するといった類でもない。この辺が良い加減のSFだといった部分ですかね。必死になって彼らの声のパターンと行動を調べ、解読していき、与える指示も複雑なものではなく「右」「左」「急げ」というような単語を並べるといった具合です。


物語はジョニーが島での生活を遊びながら知り、成長していくという過程がしっかり描かれていてジョニーとともに島を探検していく気分になります。そうして島の楽しさとイルカたちとの愛らしい交流の数々を堪能した後にドンと事件を持ってくる というまさに真っ直ぐで気持ちのよい構成になっております。

その事件のひとつにシャチがイルカを襲うという話があります。シャチは海の王者と言われていますが、イルカと相反するように悪者として描かれている点はシャチ好きな僕としてはちょっと待てよと思いましたが最後の展開を含めればまぁよしとしましょう。


イルカたちとの生活に、読んでいるだけでも心癒されます。

…ちょっと不満があるとすれば、最後の最後にはイルカたちが出てこないという、なんか玄関開けたのに犬が駆け寄ってこないもの寂しさみたいなものがありましたが、これはイルカを主とした話ではなくて、やっぱり主人公はジョニーでSF作品なんだということなのでしょうかね。


やっと読み終えたこの作品、今まで読みきれなかったということが今となっては不思議です。



ふぅ…


ここで別の本の話をするのもなんですが…

今週号の週刊マガジンを読みました。

がっつりネタバレがありますのでお気をつけください。




さて、あひるの空。



空はいよいよ2年生になり、新入部員が入ってきますが…


そうですか…あの田中よしおくんが!!!

じゃなかった、五十嵐こうたくんがきましたか!!

そしてなんか元気な少年と、なにやら俺も実はメンバーになるんだぜ的な登場の仕方をする男の子もいて…そうですか、3人の新入部員が期待できるというわけですね?


なんだかにやにやとわくわくがおさまりませんが、今後の展開に大きな期待を持っていいですよね?♪