
- 渋谷の神様 (新潮文庫)/有吉 玉青
- ¥460
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あらすじ
渋谷の喧騒の中には、デートをすっぽかされたカップル、出会い系サイトで知り合ったサラリーマンと中学生、年下の彼と付き合っているバツイチのOL…様々な境遇におかれる人々が溢れている。そんな彼らの前にはティッシュペーパーを配る男性が現れる。彼らの人生がふと”つながる”瞬間とは―見えない何かを信じたくなる、5つの物語が紡ぐ心温まる群像小説。
「グッド・ラック」
翔子は冴えない彼と別れようと決意していた。淡々と時間が過ぎていく日常、それを振り切るために7年間付き合った彼に別れ話をしようとしていたのだが、その日に限って遅刻してしまった。しかし走ればまだ間に合う、いや、間に合うはずだった…たった一人のティッシュペーパーを配る男に会わなければ。
遅刻したことにより彼には会えず、音信不通。それ以来彼女の日常にある変化が起きはじめた。
僕は恋愛小説を手に取ることはあまりないのですが、気がつけば恋愛が主たる小説だったなんてことは多々あります。
これも、裏のあらすじを読む限り、恋愛が主たるものと気がつけそうなものだが、僕はそれよりも 彼らの人生がふと”つながる”瞬間とは- という一文に目が惹かれ手に取りました。
ティッシュペーパーを配る男
これがキーパーソンであるにもかかわらず、出番頻度は低い。が、そこが素敵な作品である。
彼は、いや、おそらく彼らは何かに悩んだ人々の前に赤いキャップをかぶり白いつなぎを着て現れる。
そして彼らはティッシュの広告に出会いを込めて渡すのである。
瞬間のことだ。でもその一瞬が人生を変えることがあるということをぐっと身近に感じさせる物語でした。
短編は5つ収録されていますが、恋愛と人生教訓、それぞれのテーマがはっきりしていて好みがはっきり分かれるかもしれません。
僕としては「ビーツってなに?」はちょっとしたホラーに感じてしまい怖くなってしまいましたが(^▽^;)
女性のたくましさには恐れ入ります。。。
『渋谷の神様』、本作を読み終えたとき、このタイトルに込められたメッセージになるほどと手を叩くことでしょう。
人生って、ほんとにちょっとしたことで、大きく変わったりするもんなんだって。
「ボーイを探せ!」より
ふぅ…
皆で集合するときあまりに遅いので30分早めて集合時間を伝えたところ、結局1時間半遅れてきた。
なんでか問い詰めると、こちらの意図を察していたという。
察してるなら遅れるなよ!!( ̄Д ̄;;
でも、こういう人がひとりじゃないからもう慣れっこである。