
[ 好きな色 ]
- きれいな色とことば (新潮文庫)/おーなり 由子
- ¥620
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あらすじ
夏の運動場の金色の地面。チョコレート色の電車と白い帽子。金魚の赤い尾ひれのひらひら。あおい空、ぞうげ色の昼、るり色の夜―それはみんな自分だけの色。世界は色とりどり。気持ちもひとつではなく色とりどり。色の光りは、休みなくふってくる。みつけた人に、見えるように―色鮮やかな毎日が見つかりますように。
この本はもうだいぶ前に読んだ本なのですが、何度も読み返した本でもあります。
色をテーマにものを書くと言うのはよくあることなのかもしれません。
それだけ色というのはそれぞれの捉え方があって見え方があるのだということをこの本を読んで知りました。
そして、色というものは必ず側にあるもので、それを意識するのかしないのか、それだけで見える世界が大きく変わるのだということも知りました。
短い言葉や絵で紡がれた色はどれもやさしく、心安らぐものばかり。
気が向いたときにすぅっと読み返してみたくなる作品が多く、その気軽さが何度も読み返している証かもしれません。
たくさんの色が登場するので、きっと皆さんも共感できる景色、新しく見えた景色に出会えると思います。
ところで僕の好きな色ですが、これだ!!と言えるものはありません。
好きな色がないのではなく、やっぱり何かひとつに決められるものではないので…
静かな空の青が好き、
ゴーヤが苦い緑も好き、
艶っぽいマグカップの赤も好きだし、
淡くおとなしいピンクも好きだ。
何かひとつに定めることはやっぱり僕には出来そうもありません。
ふぅ…
物理を学ぶと色が光りであるとか、赤い色を跳ね返す物体であるとか、なんか難しい話、理屈っぽい話を聞かされる。
僕は色の科学は好きで、チンプンカンプンながらも楽しく聞いていた。
やっぱり色の仕組みなんて全然わからないけれど、それでも僕は色を感じている。