
- キノの旅〈8〉the Beautiful World (電撃文庫)/時雨沢 恵一
- ¥578
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あらすじ
キノはモトラド(注:二輪車)であるエルメスと共に旅をしている。訪れた国での滞在期間は常に3日間。その国を知るには丁度良く、それ以上は旅立ちづらくなってしまうから…
さまざまな国を知り、その国の状況を見守り、そしてまた旅立っていく1人と1台のファンタジー旅行記を淡々とした文章で描く。
『 船の国 』
海に浮かぶ巨大な国に「乗った」シズと陸。そこは中央の塔が国を管理し、下層のものは国の中で細々と働き過ごしていた。15日間の移動時間を、シズは塔に残って彼らを監視する優雅な生活よりも下層のものたちとの生活を選んび、そこでシズの側で世話をするように頼まれたのは無口な少女ティーだった。滞在中、シズはあることに気がつき管理者の元へ向かうとそこではキノが管理者側の仕事を手伝っていた。
収録作
口絵 『道の国』 -Go West!-
口絵 『悪いことはできない国』 -Black box-
プロローグ 『渚にて 旅の始まりと終わり』 -On the Beach・b- (シズの話)
『歴史のある国』 -Don't Lock Back!-
『愛のある話』 -Dinner Party- (師匠の話)
『ラジオな国』 -Entertainer-
『救われた国』 -Confession-
エピローグ 『船の国』 -On the Beach・a- (シズの話)
キノの旅の8巻です。
この巻は『船の国』を楽しむための巻という気がしてならないのは、キノの旅にしては珍しく100ページ以上もかけて書かれているからかもしれません。
ほかの作品が今回ピリッと来るものがなかったような気がしたので、余計にメインタイトルはこの船の国だなと感じてしまいます。
1巻でキノとシズが出会ってから、その後ニアミスのような状況(ニアではなかったのかも…)はありましたが、こうして再び出会うというのはどことなく冒険談としての面白さがあってよかったです。
キノの旅の根っこは旅をするということなので、仲間を増やしたり馴れ合ったりすることはそれほど必要なものではないのかもしれませんが、やっぱりキノを知る人、キノを信じる人がどこかにいるというのはうれしいものがあるし、いろいろな展開を期待してしまいますよね。
こうしてキノ自身の世界を広めていくことがこの作品にとって正しいことなのかどうかは別として、読んでいる側からすると、次を待つことができるんだなぁってなんとなく思ったりします。
ほら、名探偵コナンだって、さまざまな事件の中に、黒づくめの組織の話が加わるから次を待つことができる、という部分がありますよね。(正直そろそろ彼らは決着をつけていただきたいものですが…)
ここのところ『キノの旅』は『師匠と弟子の旅』、『シズと陸の旅』とキノとかかわりがある人たちの話がそれぞれ別々に動いて書かれていますが、それぞれがどのうように動いて、どのような展開を見せてくれるのか楽しみです。
想いは 正しく伝わらない
- I know what you're thinking. -
↑毎度さまざまな言葉が巻頭に書かれているのですが…
これってどんな立場でもとらえられる言葉でなんか好きです。
ふぅ…
amazonのレビュー等を見ると、今回口絵に出てくる眼鏡をかけたキノが人気のようです。
これを見たときに思いましたね。あ、ラノベってイラストもやっぱり気にして読むんだなって。
僕は作画さんには申し訳ありませんが、あまり重要視して見ていませんでした。
でもこうしてみてみると…陸ってあんなでかい犬だったの?とか、エルメスかっこいいなぁという漫画的な感覚も得られました。(どんだけ見てなかったんだって話ですが)
ここにきてまた新しい楽しみが増えました(^▽^;)
。。。と、まぁ最近はまたキノにハマって、読み始めています。
現在12巻まで出ているようですが…どこまで読むのかはわかりません(^▽^;)