
- キノの旅〈6〉 (電撃文庫)/時雨沢 恵一
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あらすじ
キノはモトラド(注:二輪車)であるエルメスと共に旅をしている。訪れた国での滞在期間は常に3日間。その国を知るには丁度良く、それ以上は旅立ちづらくなってしまうから…
さまざまな国を知り、その国の状況を見守り、そしてまた旅立っていく1人と1台のファンタジー旅行記を淡々とした文章で描く。
『祝福のつもり』 -How Much Do I Pay For?-
シズは犬の陸を乗せ、バギーで雪原を走っていたが、バギーが故障してしまう。近くの国でバギーが直るまで滞在することにしたのだが、中心街から外れたところで、ひとりの少女に出会った。彼女は貧乏な生活から逃れるために自分を買うように頼むのだがシズはこれを断る。それでも毎日訪れる少女に、シズは残される家族のことは心配ではないかと聞くと、少女は迷わず自分さえ良ければいいと言った…
収録作
口絵『入れない国』 -Reasonable-
『中立な話』 -All Alone- (シズ、キノ、師匠の話)
『戦争の話』 -Life Goes On.-
プロローグ『誓い・b』 -a Kitchen Knife・b-
『彼女の旅』 -Chances-
『彼女の旅』 -Love and Bullets-
『花火の国』 -Fire at Will!-
『長のいる国』 -I Need You.-
『忘れない国』 -Not Again-
『安全な国』 -For His Safety-
『旅の途中』 -Intermission-
『祝福のつもり』 -How Much Do I Pay For?- (シズの話)
エピローグ『誓い・a』 -a Kitchen Knife・a-
キノの旅の6巻です。
久しぶりにキノシリーズを読みましたが、相変わらず胸が痛い話が続きます(^▽^;)
でも、キノたちがそれぞれの国の悲劇、ぶれた風習の様子を淡々と受け入れるように、読んでいる僕たちも苦しみや悲しみに押しつぶされることなく読めます。
難しい表現や言葉遣いがない分、軽い表現が多い作品ですが、だからこそこのような国々の生活を読めるのかもしれません。
「祝福のつもり」は、キノの旅の中では感動パート(勝手に僕が思っているだけですが)で、既刊に収録されている「優しい国」のような雰囲気を持った作品でした。
悲しみは絶えない。けれど、優しさも絶えない。そんなことを考えながら読んでいました。
「安全な国」を読んで思ったことですが…やっぱりキノは頭がいい。
よくある話(設定)の国だったように思えますが、キノの受け答えがピリッと味をきかせている気がします。だからキノの旅は面白いのかもしれません。
誓えないと誓います 誓わないと誓えます
誓えないと誓えます
-I don't trust me.-
ふぅ…
暇つぶしで本を読むだなんていうのは本に申し訳ない気がしますが…
まぁ時間と過ごすにはキノの旅は丁度いいアイテムです。
僕は『暇』という言葉があまり好きではありません。
もちろん『暇な時間』というそのものがあまり好きではないのですが、それよりも「暇でしょ?」発言が…
確かに本を読み始めたのは暇だったから。
ボーっとテレビを見ていたのは暇だったから。
掃除を始めたのは暇だったから。
でもね、本を読み始めた瞬間、テレビを見始めた瞬間、掃除を始めた瞬間暇じゃなくなる。
なのにだ、「どうせ暇でしょ?」なんていわれ、終いには「それ暇なんでしょ?」なんて電話越しで言われたもんなら誘いの電話も切ってやりたくなります!!
「今僕はやることを見つけたのだぁぁぁ!!」と。
…まぁ…結局行きますが。