キノの旅〈5〉the Beautiful World (電撃文庫)/時雨沢 恵一
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あらすじ

キノはモトラド(注:二輪車)であるエルメスと共に旅をしている。訪れた国での滞在期間は常に3日間。その国を知るには丁度良く、それ以上は旅立ちづらくなってしまうから…

さまざまな国を知り、その国の状況を見守り、そしてまた旅立っていく1人と1台のファンタジー旅行記を淡々とした文章で描く。


『病気の国』 -For You-

この国はとても発展していて、建物の中で一生生活できるほどきれいで清潔な国である。その厳重さは入国時に縫い針一本までも洗浄してから入国させらるほど。そこでキノはイナーシャという病気を抱えた少女に出会った。彼女はいまだに治療法の無いその病気の薬ができるまで病院で過ごしていた。彼女は「開拓団」のローグという少年と月に一度の文通をすることが唯一の心の支えであった。そこでキノは彼女に手紙を渡すように頼んだのだが…


収録作

プロローグ『夕日の中で・b』

『あの時のこと』

『人を殺すことができる国』

『店の話』

『英雄たちの国』

『英雄たちの国』

『のどかな国』 (シズの話)

『予言の国』

『用心棒』 (師匠の話)

『塩の平原の話』

『病気の国』

エピローグ『夕日の中で・a』



キノの旅の5巻です。

今回はどこか読後に虚しさがぽんわりと残る作品が多かったように感じます。

今までの話も虚しさや悲しさはありましたが、この巻の中は特にそういう気持ちにさせられました。

キノの旅は現代社会の一端をぐいぃぃぃっっと伸ばしてぶつりと切り離したような話が多いのですが、「井の中の蛙 大海を知らず」という言葉が悪い意味だけではないのかもしれない、そう思うようになりました。

知らないことは知らないままのほうがいいこともある。


…なんて田舎者の考え方なんでしょう(^▽^;)

いけません、いけません。



美しいと思うから 美しいと思う


各巻の冒頭のカラーページの後に毎回上のような言葉が書かれているのですが、これがまたいい。

キノの旅の持つ雰囲気やメッセージが短い言葉でしっかり伝わってきます。

言葉を紡ぐとはなんと素敵ですごい作業だろうか。


そういえば今回初めてオチが???な話がありました。本をいくつか読んできたので、いまだに理解力がないのかと悲しみに明け暮れてしまったりしまわなかったり。


あ、よそ様のブログやラジオで、ラジバンダリっていう単語をたまに見かけます。

僕の推測では芸人さんのネタなのでしょうが…見たことがないので???です。

昔「ラララライ」が流行った時も彼らのネタを見たことのなかった僕は「はい?」って思ったっけ。

中学生のころはこんなことなかったのに…

新しい芸人の名前なんて誰よりも知っていたのに…


井の中の蛙 大海を知らず


知らなくても生きていけることもある。


ふぅ…

あ、気がつけば今日父親の誕生日だ。

おめでとう。

特に何をしてあげるということもないのですが…

もう少し、もう少し僕が大人になるまでお待ちくだんせぇ。

…それにしても何歳になったんだろう。

両親の年齢をいまだに覚えられない…

だって、だって毎年変わるんだもの!!!