キノの旅Ⅲ‐The Beautiful World  著:時雨沢 恵一

キノの旅〈3〉the Beautiful World (電撃文庫)/時雨沢 恵一
¥515
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あらすじ

キノはモトラド(注:二輪車)であるエルメスと共に旅をしている。訪れた国での滞在期間は常に3日間。その国を知るには丁度良く、それ以上は旅立ちづらくなってしまうから…

さまざまな国を知り、その国の状況を見守り、そしてまた旅立っていく1人と1台のファンタジー旅行記を淡々とした文章で描く。


『機械人形の話』

とある森の中で老婆に出会ったキノとエルメス。老婆にこのあたりに国がないかと尋ねるが、国は無いが老婆が仕える家はあると言われ、そこへ案内される。そして老婆はキノに「わたしは機械人形なのです。わたしの仕事は、この家の人間のために、家事をすること。」と説明した。


収録作

口絵『愛と平和の国』  (シズの話)

プロローグ『雲の中で・b』

『城壁のない国』

『説得力』

『同じ顔の国』

『機械人形の話』

『差別を許さない国』

『終わってしまった話』

エピローグ『雲の中で・a』


今作でもオチのつけかたにドキリとさせられます。それを特に表したのは『雲の中で』で、プロローグを読み、最後にエピローグを読むと、そういうことだったのか!とキノの言葉の意味がわかります。

時雨沢さんはやっぱりこういった展開の描き方が上手ですね。

と言いますか、3巻目ともなると道徳心や哲学というようなことを念頭において読んでしまうのですが、そうなってしまった頭をほぐしてくれる物語でした。なんなら、構えて読んでいた自分がちょっと恥ずかしくなったりもして(・・。)ゞ


それから、『差別を許さない国』もよかったです。良かったといいますか、物語としては・・・な感じだったのですが(^▽^;)、最後の場面で入国審査官が「"本当の蒼い空"ってなんだと思う?」とキノに質問して、「そんなものはない」と答えたのです。理由としては、今まで見た蒼い空は様々であり、これこそが本当の蒼い空というものは見ていないからだというですが、その答えが妙に心地よく、この一場面がとても印象的でした。

物語のオチ方としても良かったですしね。



知っているのか知らないのか知っているのか




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[ 多分しないけどお金と時間があったらしたいこと ]


レンタルショップへ行って、例え興味の無い作品であろうとも端から端まで制覇してみたいですね。

邦画、洋画、ドラマにアニメ、さらには音楽DVDまで全部。

似たようなものとしては、本屋さんでもこの棚全部くださいとか言ってみたいですねぇ。家にずらぁ~~~っと並んだ本棚を眺めながら紅茶をすすり・・・

そしてどちらもあっという間に飽きてしまうのでしょうね。

なんたって興味の無いものまで手にしてしまうのですから。

(というかお金もあるというのにDVDを購入ではなくてレンタルってあたりがすごく貧乏性な…いやいや、そこをあえてレンタルってあたりがお金持ちな感じが…そりゃまぁしませんけどね、うん、きっと分かっているんですね、どうせ時間があっても見ないでしょって。だからレンタルって考えちゃったのでしょうね。)


それじゃぁなんだかなぁということで、そうですねぇ、キノのようにバイクに乗って旅をしてみたいかなぁ。

これは昔から流れ者のバックパッカーのような生活をしてみたいなぁと思っていました。

それこそキノのように3日間だけ滞在して各国をまわるなんて本当に夢のようです。だからお金と時間があるのなら各国を旅して・・・

とも思いましたが、こういうのはやっぱり夢のままにしておくことに意味があるのかもしれませんし、僕はバイクの免許を持っていませんからきっとしないでしょうね。

原付で各国を回るってのも…そもそもこの世界ではそう簡単にバイクで海を渡るんて出来ませんしね。



ふぅ…

そういえば、このキノの旅は各物語ごとに英語でサブタイトルがついているのですが、それがまたすばらしく面白い。

今作の『愛と平和の国』のサブタイトル-Power Play-は抜群にぴったり、というか本編読んだ後にこのタイトルを見直すと笑ってしまいます。

タイトルフェチにはたまりません( ´艸`)