名古屋: /5
クール: /5
太田忠司さんの
「甘栗と金貨とエルム」を
読みました。
甘栗晃は探偵であった父親が
交通事故で死んだため、
事務所の片づけをしていた。
そこに小学生の女の子・淑子が
やってきて、依頼していた母親探しを
続行するようにとまくしたてる。
母親探しが無理なら前金で払っていた
金貨一枚を返せと言われたが
見つからず、甘栗は父親の仕事を
引き継ぐことになった。
父親の手帳の最後のページには
「美枝子は鍵の中」という謎の言葉が
残っているが……。
青春あり、謎解きあり、
そしてなじみの土地が舞台ということもあり、
面白く読みました。
甘栗くんの苗字もおいしそうですし、
登場人物はいろいろなあだ名があって
愉快です。
こういうあだ名のつけ方って
学生の頃
やってた気がするのが懐かしいです。
甘栗→天津甘栗→テンシン とか
美佳→みかん→三ケ日 とか
大人になると恥ずかしくて、
あだ名呼べなくなってくるんですよね。
まさに青春の1ページという香りがします。
しかし中学時代のお友達と会うと
未だにポロッと恥ずかしいあだ名で
呼んでしまいますけど。
トリックや事件の真相は
それほど目新しくない気もしますが、
全体に漂う青春な雰囲気が
結構好きです。
何より、自分でもわかる名古屋ネタが
嬉しいです。
味噌おでん、モーニング……。
そしてクールな探偵ぶりを披露してくれる
甘栗くんですが、
金銭面にはちょっと厳しいところなんて
さすが名古屋生まれと
思ってしまいました。
続編が出ているようなので
是非読みたいですね。
甘栗君と女郎花氏が待ち合わせした
「コーヒー2杯で1日の食費を軽く超える」
名古屋のマリオットホテルのロビーです(↓)。
偶然、この本を読んでいるときに
ホテルへ行くことがあったので撮影してみました。
小説の舞台が身近にあるって
やはり何だかちょっぴり嬉しい……。