「異国の迷路」郷に入らば | 本の話がメインのつもり

本の話がメインのつもり

気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

異国の迷路/坂東 眞砂子

夏用のボディジェルも

キラキラの入ったルースパウダーも

いっぱい余らせてるのに……

今年の秋はせっかちですね。

でもまだまだ怖そうな本、読みますよ(^^)

坂東さんの「異国の迷路」です。

異国での不思議な出来事を

12編綴った掌編小説集です。



『死者を忘れるなかれ』 アイルランド

 

 バックパッカーのマユミはアップルジュース

 片手に人気のない礼拝堂や墓地を見学した。

 ふと、ジュースを口にするとそれは腐った味が

 した。

 

『信じる?』 ネパール


 バックパッカーをしていたときを懐かしんで

 仕事を休んで旅に出た。

 その頃の思い出の指輪を身につけて。  
 ふと入ったカレー屋の店員はその指輪に

 目を留めた。


『ムーンライト・キス』 フィリピン


 リゾートアイランドでスポーツインストラクター

 をしている私は客の中に知っている男を

 見つけた。それは以前ひどい仕打ちをした

 女たらしの幸則だった。


              他9編(全12編)



帯が結構思わせぶりでしたが、

そんなにも怖いという感じではなかった

です。


『旅先で、ならぬことをなした鴇、

 なにかが起きる――。』


という帯なのでてっきり世界各地の

しきたりとか文化とかが絡んだ話かと

思ったのですが、あまり

その要素はなかったです。


比較的読みやすくてよかったです。

ちょっと怖いな、と思ったのは

バックパッカーが”やられる”のが

多かったからでしょうか(^^;)

もとバックパッカーなので

結構身近に感じました。


特に『信じる?』で主人公の指輪は

友達になったネパールの青年と

物々交換で手に入れたものとのことで

私もいっぱいそういうの持ってる(^^;)


一番気がかりなのが

エアーズロックの砂……

ほんの爪先程度だけど。

前にエアーズロックで岩を

持っていった人が次々に

不幸になったと聞いて

軽くびびってます(0_0)


異国ではそこでのルールに

従わないと痛い目に合うようですね。

この本とはあまり関係ないですが、

思い出させてくれました。