今回の契約を受け、大塚製薬工場は、300万オーストラリアドルでLCTの普通株式2500万株を取得する。また、LCTがニュージーランドで第II相試験中のバイオ人工膵島「ディアベセル」について、共同開発・事業化権を得るための独占交渉権を獲得した。同社は、日本・中国を除くアジア地域における独占的開発・販売権を取得できる。
バイオ人工膵島の「ディアベセル」は、無菌状態で飼育されたブタの膵島細胞をカプセルに閉じ込め、糖尿病患者の腹腔内に移植し、インスリン分泌を補充する装置。重症1型糖尿病治療の新たな選択肢になると期待されている。
LCTは、1987年にニュージーランドのオークランドに設立されたバイオ企業。カプセル技術を用いた細胞治療の開発を手がけている。一方、大塚製薬工場は、輸液事業のノウハウを生かし、新規事業として再生医療領域に取り組む。