iPhone5S液晶パネルの交換
(iPhone5/iPhone5Cも同じような構造です。参考にしてください。)
【作業前に準備するもの工具】
・プラスドライバー
・星形ドライバー
・マイナスドライバー
専用或いは精密ドライバーを用意してください
・オープナー(ステンレス製)
プロも使うステンレス製オープナー
・ピンセット
あると便利です。
・ネジ保管
名刺のようなカードに両面テープを貼って下図のようなものを作って下さい。
ネジが小さいので無くさない対策です。
【作業前に必ず放電】
静電気でiPhoneの基盤を壊すことがあります。
作業前に必ず放電してください。
工具も忘れずに放電してください。
【交換作業】
①星形ドライバーを使って2本のペンタローブ(星形ネジ)を外す
②ステンレスオープナーの尖っている方をを液晶パネルとiPhone本体の間に差し込んでパネルを開けます。
少しだけ開いたところに爪を挟み、オープナーを外します。オープナーをくるっと回し、
反対側を使っててこの原理でパネルを少しづつ開きます。
③ゆっくり開いてください。ケーブルがつながってるので切らないように気をつけてください。
④ケーブルカバーを外します。(パネルを少しずらすと作業しやすくなります。)
⑤ケーブル保護プレートを外します。
ネジを4本外します。
ケーブルを3本外します。
使用する治工具はマイナスドライバーでもいいのですが、必ず放電してから使用してください。
iPhone本体を傷つけないので親指または小指の爪を使うのが一番安全です。
これでiPhoneから液晶パネルを外すことができました。
【ホームボタンの移植】
①iPhoneからホームボタンを取り外します。
1個目のネジを外します。
<要注意>
この時、ネジはケーブルにくっついた状態です。ケーブルから外れてしまうと戻すのが大変です。決してケーブルから外さないでください。
2個目、3個目のネジを外します。
マイナスドライバーを使ってホームボタンの粘着部を剥がします。
<注意>
慎重に作業してください。
配線が切れると、ホームボタン、指紋認証が使えなくなります。
配線は粘着されているだけですので
・ドライヤーで軽く温める
・アルコールを湿らせる(シール剥がし液)
などの工夫をすると剥がしやすくなります。
ホームボタンは小指で押し上げると簡単にとれます。
②ホームボタンを移植します。
ホームボタンをセットします。
カバーをしてネジを締めます。
ケーブルについているネジをセットして締めます。
部品の位置を確認して固定します。
ホームボタンの移植完了
③パネルを装着します。
液晶パネルから出ている3本のコネクタを装着します。
<注意>
iPhone5Sのコネクタはプロでも装着が難しいです。
うまく装着するコツは
・時間をかけてゆっくり作業する
・凹凸が合っていることを確認してから軽い力でプッシュする
・力を入れすぎない
凹凸が合っていれば軽くプッシュするだけ「カチッ」とハマります。
「カチッ」という感覚がない時は接触不良の可能性があります。
3本のコネクタを順番通り装着する。
保護プレートを取り付ける
ケーブルのコネクタを装着します。
パネルを少しずらすと作業しやすくなります。
凹凸をしっかり合わせます。
カバーをします。
コネクタ装着完了
ここまで来たらあとは閉めるだけです。
iPhoneのパネルを締めるときもコツがあります。
iPhoneはどの機種も上から下に向けて閉じていく構造です。
パネル側ベゼル上部には、iPhone本体に差し込む爪があります。
この爪をしっかり入れないと閉じることができません。
爪がしっかりはまっていることを確認します。
上から順に「カチッ」と閉じていきます。
最後にペンタローブネジを締めて作業完了です。
■最後に
iPhone5Sのパネル交換作業の難しいところをまとめます。
①ケーブルを切りやすい
こんなケーブルが付いてるのは5Sだけです。
ついうっかり力を入れて強く引っ張るとケーブルが切れたり、カバーが外れてどこかに飛んで行って無くしてしまいます。
このケーブルが切れると「」ホームボタン」「指紋認証」が効かなくなります。「要注意」です。
②コネクタ装着
iPhone5Sの装着はとにかく難しい。コネクタの凹凸がなかなか合わない。イライラしてつい力づくに無理やり押し込んでしまう。凹凸を合わせないと接触不良となり「写らい」「タッチが効かない」「縦線の筋が入る」など、液晶の不具合が出てしまう。液晶割れ、液晶漏れがない限り、交換して発生する不具合は、ほとんどの場合がコネクタの接触不良です。
最初に装着する縦に伸びたコネクタは「タッチセンサー」に関係する回路です。(番号①)
2番目に装着するコネクタはLEDバックライトの回路です。(番号②)
最後に装着するのはインカメ、近接センサーなどの回路です。(番号③)
②番は比較的カンタンにハマります。凹凸がうまく合わないのは①番と③番です。
・iPhone本体の向きを変えながらハメやすい向きを探しましょう。
・手先の感覚に集中しましょう。
・時間をかけてゆっくり凹凸を合わせましょう。
・凹凸が合わないとグラグラしています。凹凸が合うとピタッと止まります。
この難関を超えればゴールはもうすぐです。
③最後にホームボタンとつながるケーブル
これはパネルを少しだけずらせば作業がしやすくなります。
④パネルを閉める
最後にパネルを閉める作業ですが、コツは「爪」を入れたらその部分が動かないように固定することです。
逆さにして机の上に押し充てて固定してもいいですし、
爪をさしたら指で押さえてもいいです。
兎に角ずれないように固定してください。
その後上から順に下に向けて閉じていきます。
所々、「カチッ」となります。
以上でiPhone5Sのパネル交換は終了です。
インカメラ等部品の装着については別の記事で紹介します。