原子力発電(原発)についてちょっとだけ詳しく | 実験的雑記ブログ

原子力発電(原発)についてちょっとだけ詳しく

色々滞っていますが、これだけはお伝えしたいとがんばります。
まずオイラの知識は大学の教養の実験でガイガーカウンターを使い、
放射線を数えたぐらいの知識です。
なので間違いがあるかもしれませんし、細かい厳密性は無視します。
とにかく概要を理解してもらうことが今回のメインです。

まず何かと話題に出る放射線量

○○シーベルト/時

こいつがどんな単位かは置いておいて危険性は次のとおりです。
環境放射線監視情報

(追記 
色々抜けてますね・・。時間がないので重要なことだけ
1ミリシーベルト(mSv) = 1000マイクロシーベルト(μSv)
これで図を読めるかな)

今回の災害においてはマイクロシーベルト(μSv)を使っていますので
とりあえずは 1000マイクロシーベルト/時 を超えなければ大きな問題ではありません。
(越えたけどあのぐらいならとりあえずは問題なし。)
ただし、放射線は皮膚がんや白血病、遺伝子異常等がのちのちでる可能性があるので楽観はできません。
この放射線を浴びることを被爆と呼びます。


原子力発電ついて理解するにはまず核エネルギーを理解しましょう。
次は有名な悪魔の方程式です。

E = mc^2
(c^2はcの2乗。つまりE=m×c×c)

Eはエネルギー、mは質量、cは光の速さをあらわします。
つまり質量、要するに重さはエネルギーと言えます。
これが原子力発電で利用するエネルギーです。
(厳密性はふっとばしますよ~)

核燃料として利用されているのは主にウラン(U)です。
wikipediaの例だと
236U = 92Kr + 141Ba
とありますが、Uはウラン、その前の数字236は質量を表します。
質量だけを抜き出すと
236 = 92 + 141
となり、計算が合いません。
右辺は92 + 141 = 233で236から3足りません。
この3つ分がエネルギーとして得られることになります。
(厳密性全くないな・・・。)
ちなみに元素記号一覧のUの質量などが違いますが、それは放射性同位体とか面倒な話があるので
重さが違うやつもあるんです!と理解してください。

原子力発電はこの方式でエネルギーを得ているわけです。
ただし、発電所ではこの反応を継続的に起こさないと安定したエネルギーは得られません。
ビリヤードを想像してもらうと分かりやすいのですが、
一度反応させて玉が転がります。
その玉が他の玉にあたり、当たった玉も反応します。
さらにその玉が他にあたり・・・ということが続いていきます。
これが延々と安定して動いている状態を臨界といいます。
ビリヤードをやったことがある人は分かると思いますが、
ある程度玉の数がないと連続して玉が当たっていきません。
つまり臨界にはある程度の玉の数、原発だと燃料がないと臨界には達しません。
そして現在問題になっている原発は臨界状態にはありません。
たぶん。
ちなみにこの臨界の状態はテレビで解説している図によくありますが、
制御棒でコントロール可能です。

臨界にないのに冷やし続けなきゃいけないというのは
車は急に止まれないという話しと同じです。
反応とまれーーー!と操作してもすぐには止まりませんし、
高温なので冷ますには時間がかかります。

車の例がでたついでですが、車も燃料を燃やして動きます。
燃やしているのにも関わらず水などで冷やしています。
動力を得るものは大抵この一見すると矛盾する作業を行っています。
バイクは水冷もありますし、空冷もあります。
船は水冷だと思いますが、大きいのは良く分かりません。
とにかく燃料を燃やしてエネルギーを得るものは温度を制御しています。
制御しないと大変なことになることは想像できるかと思います。

そして原発の場合、この冷却化がうまくいかないとどうなるか?
炉心溶融、いわゆるメルトダウンという状態になります。
メルトダウンで怖いのは核燃料が溶け底部にたまり再臨界に入ること。
底面の核燃料は制御棒などで臨界をコントロールができないので(と思われます)
再び臨界状態になることがあります。
そして臨界になったら・・・ならないことを祈りましょう。
現在はこのメルトダウンが起こりはじめぐらいのところで収まっているようです。

では過去の例を見ていきましょう。
有名なのがやはりチェルノブイリの原発事故です。

チェルノブイリ原子力発電所事故

日本の現状はここまでひどくはないですし、稼動中に爆発したというのも異なります。
福島の原発は次の事故のほうが近いです。

スリーマイル島原子力発電所事故

ニュースで得た知識と今回説明した内容を合わせれば概要を理解できるかなと思います。
つまり報道で言われてることが正確ならば現状はこのスリーマイル島の事故一歩手前です。
とにかく今は冷やすことです。
そして私たちはそれが上手くいくことを祈るしかありません。
東電の体質や人的ミスの問題もありますが、それは後でみっちり嫌ってほど非難すればいいでしょう。

現状オイラの周りの不便なことや問題点などお伝えしたいことは山ほどありますが、
混乱を助長するだけになりますのでやめておきます。
(追記 オイラのところは生命の危機があるような状態ではありません。
だから贅沢はいえないし、余計なことは言いません。
ただ被災している人たちは可能なら、何が必要だ何が問題だとどんどん発信してください。)
とにかく今は被災者の一人でも多い救出と原発の安全停止を願ってやみません。