まんぷく納会〜その2
現在、私を入れて6名の小さな弊社。
今日は東京にいるKさんと、
娘ちゃんが預けられなかったMちゃんが来られなかったので、
こぢんまりと4人で。
それぞれに1年のお仕事を振り返ってみました。
その上で、いろんな名言(迷言)が出たので
まとめてみました。
<2016・Worldly Design・名(迷)言集>ーーーーーーーーーー
●デザイナーは、名軍師たれ。
目の前のことに追われるだけでは、デザイナーとはいえない。
常に大局を見て、先を読む。それが大事。
…と兵法か!?とつっこみたくなるけど、3年目のMちゃんの意見から。
●見積もりは、ふんわり。
企画から仕上げまでやることが多いから、
最終的なところで帳尻合わせをするケースも多い。
最初に細かな要素を設定しすぎて、
その呪縛から抜けられないままPJを進行するのはきつい。
だったら、ある程度、ふんわりも大事だね。
…とあるPJで超高級紙の名前を見積もりに入れてしまったことで、
内容が大幅に変更するもこの部分を守らねばならなかったという経験をした
MちゃんとIちゃんの実体験より。
●自分の段取りができなければ、チームの段取りなんてできない。
うちはデザイナーも取材をするし、営業や交渉もする。
いろんな要素があるからこそ、自分の目の前のものを
しっかり段取りつけて片付けられる必要がある。
…一生懸命やってしまうと、他のことが見えなくなってしまうことも多い。
自分が抱えているPJをちゃんと完結できるのが、チームワークの第一歩だと
身にしみたIちゃんの言葉。
●「わがまま注文、していただいてよかった」という域。
「このくらいでいいかな」と勝手に設定したリミッターを
外してくれるのはお客様のちょっとしたつぶやきだったりする。
「こんなんしてみたい」という思わぬご注文が
自分たちのさらなる経験になるので、ほんとありがたいっす。
…もっとも経験の浅いKちゃんの言葉。面倒と思うか、気づきやスキルアップの
チャンスだと捉えるかで、未来が決まってきますよね。
●気持ちよくできる≒いいものが(きっと)できる。
基本、納期やしめきり様とともにあるお仕事。
それに向け、お客様と私たち、様々な業者さんや社内のチームワークを、
いかにストレスなく楽しくプロセスを重ねられるかも、
いい仕事をするためには大切な要素。
…結果はもちろんだけど、プロセスもやっぱり仕事の大事な要素。と
気づいたIちゃん。でも、私はこの方程式が成り立たない仕事もしているので、
「大体は、あてはまる」としか言えないけどね。
●全部「うん」じゃなくて「これはどうですか」という姿勢。
会社の看板を背負って、お客様に会いに行くということは、
双方の考え方を知り、もっともよいカタチを導きだすための
大切な時間。だからこそ、相手の言っていることをそのまま
受け取るのではなく、ちゃんと考えて提案する姿勢も大事。
…これも、お客様とのコミュニケーションとしては基本ですよね。
「うん」だけ言うならガキの使い。お互いの時間をより有効に、クリエイティブに
活用するためには、常に意識せねばなりませんね。私も。
●じっくりつくる&応急処置、どっちもできなきゃいけない。
作り込む仕事と、すぐに対応しなきゃいけない仕事、
そりゃ毎日やってればいろんな仕事があります。
…これも、基本の話。でも、当たり前だから言わずに流してしまうこともあるので、
あえて、大事だなと。仕事が早いだけが価値(=勝ち)でないときもありますが、
とにかく時間が勝負という仕事もある。
そういうのに、いちいちびっくりしなくなって欲しいなとも思っています。
●「交渉」じゃなくて「対話」。
うまく進められない時、何かの壁がある時。そういう時は、
関わっている人たちが何を考えているかを知るよい機会。
それぞれの思いや資源を真剣に出し合ったら、解決策も出てきます。
…これは今回、みんなが強く感じていたことのようで。
ある程度若くて、それなりに自信もある子は、「相手にわからせてやろう」と思って
交渉や対決を挑みがち(私も昔そうだった)。でもそれだと越えられない壁が出てきます。
だから「相手のことをいかにわかるか」という視点に立って対話をしていくのが大事。
●お互いの目標に立ち返る。
複雑になり壁が多くなるほど、大切なのは、原点に立ち返ること。
相手は、自分は、もともと何をしたかったんだっけ?
何を目指していたんだっけ?
今まで進んできたからこそもう一度スタートに立ち返ってみると、
大切なことがより明確に見えてきたりします。
…いつでも、答えはシンプルなのだと思います。
そして、一緒にやっている人は、お客様もスタッフも、やっぱり最強の味方。
ちょっと雲行きが怪しくなってきてもあたふたしない。ってめちゃ成長したMちゃん。
●人を喜ばせるためには、塊の努力が必要。
集中して努力したり、辛い思いをしたりしながら、
やっとお客様に喜んでいただけるものができる。
つらいけど、楽しい。だからやりがいがある。
…天才アーチストならいざ知らず、基本的にはフツーの人間たちの会社。
だからこそ、人よりも努力したり考えたりしてようやく、人様になんとか
喜んでいただけるものができる…ということだと思います、日々。
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感慨深いのは、
これらの言葉すべて、
私が一方的に言ったものでないこと。
彼女たちがお仕事するなかで、
悩み考え、壁にぶつかりながら、
もっとこうしたいと工夫するなかで、
気づいてきたものだということだ。
青臭いっちゃ青臭い話です。
なんだよ、うちの大事な仕事、
成長過程に使われてんのかよ!
…と言われてしまうかもしれません。
でも、会社をやっていくっていうのは、
常に人を育てる機関を維持するってことでもあると、
ひしひしと感じています。
この道約20年、起業して6年目の私も、
日々、気づきと反省と学びばかりです。
だから、青臭いのを承知で、
ちょっと記録にしとこうと思いました。
私にとっては、とっても嬉しい時間だったので。
みんな、今年もありがとう。
ほんとにたくさんたくさんがんばってくれて、
ありがとう。
まだまだそれぞれ、
一人前とは言いがたい。
でも各々ステキな力やセンスを持っている。
顕在化してるものも、そうでないものも。
そういうものをなんとか伸ばしたり、
世に出したりできたらいいなと
思っております。
それが、会社の成長につながればいいな、って。
2017年は、
もっともっといいお仕事をさせていただけるよう、
もっともっとがんばりたいと思います。
今までだって、手を抜いてきたつもりはありませんが、
でも、もっともっと。
心を込めて、一生懸命考えて。
甘くて青くて情緒的な経営者で
お恥ずかしいですが(笑)、
来年もなにとぞ、よろしくお願いいたします。
Mちゃんの書いてくれた年末年始休業案内がかわいいので、
ここにも貼っておきます。