ノウカも、シェフも、シュフも、研究者も。
【わいわい会場の様子】
さて、先週土日のイベント報告を。
●イベント「富がえりのレシピ」無事終了しました~!
以前に少し書きましたが、映画「よみがえりのレシピ」をきっかけに、
富山県内の農・食・環境などに造詣の深い、多彩で多才なみなさんと、
“せっかく集まったんだから、何かしたいね”ということで、
開催するに至った「富がえりのレシピ」。
話はどんどんと大きくなり、
2日間のにぎやかなイベントや冊子の作成など、
盛りだくさんの内容になりました。
思い起こせば、たった2ヶ月の準備期間で、
よくぞここまでやった!!…って感じです。
実行委員は総勢40名。
ほんとに、みなさん、思いや才能にあふれていて、ポジティヴで、
刺激を受けまくりの2ヶ月でした。
そんなこんなで、当日の様子を…。
【お料理教室】林洋子先生の、お野菜クッキング!
当日は、お料理教室やワークショップなども行われました。
これは、氷見の林洋子さんの子ども向け料理教室。
野菜を使ったピザを作ったそうですが、
最後のトッピングのベーコンを入れ忘れちゃったけど、
子どもたち、すごい勢いで平らげていたらしいです(笑)。
【きらら】わいわいしてます
農家さんのとれたて野菜や、こだわり食材の販売もいろいろ。
それにしても、
ここまでこだわったものしか扱っていないお店が集まると、気持ちいいですね♪
【みどり共同購入会】
私も、毎週おせわになっている「みどり共同購入会」さんのブース。
こだわり調味料や、今が旬の「福本オレンジ」が売られていました。
オレンジがいいにおいで、お向かいの受付担当だった私は、幸せでしたよ。
【シェフのスペシャルランチボックス】フレンチの杉本シェフによる、2日間限定のお弁当。完売!
フランス料理の若きイケメンシェフ、杉本さんの特製ランチボックス。
2日間で150個の限定販売だったのですが、完売!! 大好評でした。
【きらら】販売担当のお二方をパチリ
毎日食べたい、お母さんのおやつをテーマに、
素朴でおいしいスイーツを販売してくれたのは「きらら」さん。
大豆発酵食品「てんぺ」や、最近注目の「えごま」を使ったクッキーは、
素朴だけど奥深い味。
【metio(メティーオ)】
フェアトレードの移動販売・metioさん。
私もスパイスなどは昔からフェアトレード商品を愛用していますが、
今回とりこになったのは、フェアトレードのバナナ。
「バランゴンバナナ」という、無農薬、無保存料のバナナ。
皮は少し痛んでいても、中はきれい。そしてうまい。
1日目に買って、あまりにおいしいので2日目も買っちゃいました♪
【ビーアンドベッチ 西島ファーム】あいあいさんと、イベントに来てくださった荒木さん
いつもお世話になってる西島さんのところからは、
元気のカタマリかつ、お料理上手な四十谷さんが。
uchikawa六角堂でも冬場の小松菜でお世話になっている
荒木さんのお嬢様にもお会いしました♪
【munch's】岡部さん
10年前にマクロビオティックに出会い、今は身体にやさしいおいしいお菓子をつくっていらっしゃる岡部さん。
【munch's】身体にやさしいスイーツたち
いただいたもの、ぜんぶ、おいしかった♪
そして、パッケージの感じとか、色使いとかも、ステキ。
かわいい色のクッキーに釘付けになったのに、買いそびれちゃいました。
【みのうら発酵食品ラボラトリー】販売のお手伝いは、BOSSA FARMの御囲さん
出ました、「てんぺいくん」。(笑)
キャラクターのデザイン、させてもらいました。
…てんぺって、大豆をまるごと発酵させた食品。
なんともいえない甘みとホクホク感があって、
そのままでサラダっぽくしても、油で揚げたりいためたりしても、
なんならチョコでコーティングしても、
とにかくいろいろ使える健康食品。
今日は、てんぺいくんの親玉・蓑浦さんの代わりに、
黒部のお米&ぶどう農家・BOSSA FARMの御囲ご夫妻が担当。
香苗さんのほんわか接客で、てんぺいくん完売!!
ありがとう!てんぺいガール!
そのお隣は「Monsier J」さんのブース。
フランス人パティシエのジョスランさんと、奥様のノリコさんが担当。
写真を撮ったときは、ちょうど1階のキッチンで、
パティシエが教える本格スイーツレッスンでいらっしゃらず、
こちらも御囲さんが売り子をしてくださっていました。
「Monsier J」さん、秋にはまちなかに新しくお店を開くそうです♪
楽しみですね~☆
【NICE! FARM】イケメンと美女ばかり
そして、今回の「富がえりのレシピ」のメインビジュアルである、
大根の自然栽培の写真をとってくださったNICE! FARM の廣さんたち。
廣さんは氷見ですが、お隣の石川からも駆けつけてくださいました。
イケメンと美人ばっかりで、在来野菜や自然栽培のお野菜たちを売っていました。
【土遊野】めぐみちゃん
そしてそして、「itona」女子でもある橋本めぐみちゃん from土遊野。
富山市の大沢野、土という地区で、有畜循環型の農業をやっている、
「日本最強のサバイバル農家(名付け親は古田秘馬さん)」。
【濱田ファーム】タンボマスターご夫妻
そしてそしてそして、サンボマスター…じゃなくて、
タンボマスターの濱田さんご夫妻。
こだわりのお米づくりはもちろんのこと、
仲良し夫妻なのが伝わってきます。
【受付】
最後に受付。
何から何まで、調整と連絡はすべて、弥生一葉ちゃん(今年春、滑川市にUターン)に集中。
会計係の仙石さんのすばらしく詳細な心配りには、ほんとに頭が下がりました。
【トークセッション入口】
7月21日は、スペシャルトークセッションがありました。
【会場の様子】
映画の上映が終わってからすぐ、舞台にテーブルと椅子を並べて、
「ノウカ、シェフ、シュフ、研究者」そして、監督の5名によるトークセッション。
<パネリスト>
渡辺智史(「よみがえりのレシピ」監督/山形県鶴岡市)
高橋満彦(富山大学 人間発達科学部 准教授/富山市)
廣 和仁(百姓/NICE! FARM/氷見市)
杉浦 健一(シェフ/クオーレ オーナーシェフ/富山市)
<コーディネーター>
田中 美弥(主婦/シニア野菜ソムリエ/富山市)
コーディネーターは、実行委員長の田中美弥さん。
大阪人のテンポよい進行は、すぐに会場を和ませていました。
【トークセッション】渡辺監督が駆けつけてくださいました♪
山形県鶴岡市にお住まいの渡辺監督。
今回は、静岡から駆けつけてくださいました。
「よみがえりのレシピ」は、監督の2作目。
私たちの生活で、「行き過ぎてしまった」ところを、見つめ直し、
今から未来のためにできることを考えるきっかけになれば
という趣旨のことをおっしゃっていた。
心に残ったのは、「ダメだ」ということではなく、
「行き過ぎた」という言い方。
人間は、本来、もっとよくしたいと
工夫したり努力したりする生き物だから、
どうしても「行き過ぎて」しまう。
だから、ふと立ち止まって、今の自分たちを俯瞰してみることが、
大事なんだろうな…と思った。
【トークセッション】富山イタリアン! クオーレのオーナーシェフ、杉浦さん
山形イタリアンがアル・ケッチァーノの奥田シェフなら、
富山イタリアンは、杉浦シェフしかいないでしょう。
杉浦さんは、素材を丁寧に活かす、イタリア料理店「クオーレ」のオーナーシェフ。
ご自身も自然栽培の農園で野菜を育てていらっしゃり、
県内の農家さんとお客さんをつないでいる、とても大切な方。
杉浦さんの言葉の中で印象的だったのは、
「“食べる”とは“人”を“良く”すると書く」という言葉。
シンプルだけど、いろんなイメージが広がる言葉だと思う。
【トークセッション】NICE! FARM、百姓の廣さん
在来種、固有種を守ろうと活動している廣さん。
「奇跡のリンゴ」の木村秋則さんの本に衝撃を受け、農家になった。
出荷するための農業が工業化していく一方で、
これらの種を守るために廣さんがしているのは、
自然栽培の家庭菜園を、主婦の方々に広めること。
「食」というのは、単に“食べる”だけではなく、
“育てる”とか“料理する”とか“種をとる”とか“土をつくる”とか“草をむしる”とか、
ぜんぶひっくるめたライフスタイルの一部なのだと、改めて実感した。
●心と身体にしみ込む、美味しいおいしい交流会
…そんなこんなで、富山イタリアンの「クオーレ」さん。
【交流会】渡辺監督。
渡辺監督も参加してくださいました。
【交流会】3食のトマト from NICE! FARM
廣さんのところの3食トマト。
その色と形の健康的な美しさ。
そして、杉浦シェフの芸術的センスと愛情を感じる盛りつけ。
【交流会】お野菜バンザイ!…な前菜プレート
その他いろいろ。
フォルツァ総曲輪で「よみがえりのレシピ」を観た後に、
クオーレさんでこだわり農家さんのお野菜を食べるなんて、
私が考えうる、最も贅沢で最も楽しいコースだと思う。
お野菜の前菜たち、すごく嬉しそう。
私も嬉しい♪
【交流会】カナッペ。
クオーレさん自家製ブレッド、お野菜のせ。
上の緑は、大根のいちばん若くてやわらかい葉っぱがのっかっています。
【交流会】フレッシュなトマトソースのパスタ
フレッシュな、黄色いトマトのソースをかけたパスタ。
【交流会】映画の中にも出てきたあの野菜たちを使ったお漬け物が!
渡辺監督が持ってきてくださった、
山形の在来野菜のお漬け物。
映画の中で紹介されているから、
映画を見た誰もが
「どんな味なんだろう?」と思うはず。
それを、こうやって食べ比べられる贅沢!
普段は大食いの私も、
すべてのものが一口で十分美味しい。
その一口がどれだけありがたいものか、
こうやって噛み締められる幸せを感じられたひとときでした。
【交流会】冷たくてさわやかな自家製ジェラート
こだわり農家さんたちとも、改めてヒザを交えて話してみて、
“自然栽培”や“有機栽培”の野菜は、高いのが当たり前だし、
食べたい人は、高いお金を払ってでも選んで食べればいいと思っていた今までの考え方が浅はかだったことに気づきました。
こだわり農家さんは富山県内にけっこういらっしゃるけど、でも絶対数が少ない。
「安全でおいしい野菜を作っている農家さんがはいる。
でも、ここにいる農家さんたちだけでは、
富山の食卓の野菜をまかなうことはできない」
…美弥さんの一言が今でも残っています。
本当にたくさんの人たちが、自分の役割を、
自分で見つけて、最高のパフォーマンスをし、
また、いろいろ考えさせられたイベントでした。
これもすべて実行委員長の美弥さんの魅力と人柄、
そして、フォルツア総曲輪の室伏さんの度量と気配りのおかげ。
最初から最後まで、こんなに関わるのが幸せだったイベントは、
もしかしたら初めてだったかもしれません。
こんな素敵な企画に、参加させてもらえたことを、
心から感謝しています。
また第二弾、第三弾の企画、していけたらと思います。
映画「よみがえりのレシピ」は7月26日まで、
フォルツァ総曲輪で上映されてます。
観ていない方はぜひ!!
…その後は、クオーレさんでお食事がベストコースです(笑)。