【高岡市】土蔵づくりの街の、安心なお惣菜屋さん
【安全・安心な、お惣菜たち】
●お惣菜屋さんの説明の前に、まちの駅の説明、させてください。
富山県内のいろんな地域の情報を出したいと思っていながら、なかなか高岡市にお邪魔する機会がなかったので、えいやあ!と行ってみました。
…高岡といえば、10年来お世話になっている伏江さんを思い出す私。…国宝・瑞龍寺の参道「八丁道」沿いにある「まちの駅たかおか」は、日本で初めて、民間の人たちでつくったまちの駅なんです。
…10年前、伏江さんと仲間のみなさんが、自分たちでお金も汗も出してつくった「まちの駅たかおか」…私も土木工事をほんのり手伝ったのを思い出します。…10年前は、日本全国でも10カ所もなかったまちの駅が、今や1700カ所になっている、その大切な歴史は、伏江さんの活動から始まると言っても過言ではありません。
「行政に頼って不満ばっかり言うより、自分らでやろう」…伏江さんは、言葉だけじゃなく、それを実現させた人。日本じゅう…いえ、世界じゅうにこのことを教えたい~!
…前置き長くなりました。
高岡に行こうと思い立った日は「まちの駅たかおか」がお休みの日という、思い立つタイミングの悪い私。…とりあえず伏江さんに「高岡でごはん食べるとしたら、どこですかね?」ときいてみました。
【山町筋の一角にある】
「山町筋に、頑張っとるご飯やさんあるよ。行ってみられ」…ということで、山町筋にやって参りました。
明治時代に建てられた元商家の土蔵作りの家が50棟近く建ち並ぶ通り。…歩くと、旅情をかき立てられます。
●こんなお惣菜屋さん、今までなかった!
【和モダンな店構え】
高岡信用金庫本店のナナメ向かいにあるお店、「あんしんごはん」さん。
2009年4月25日にオープンしたそうです。
【おお!まちの駅だったのね♪】
入ってびっくり!
「まちの駅」だったのね!!…マークづくりからやってる私にとって、思わぬところで「まちの駅」を発見できることは、それだけでもう嬉しくて嬉しくて、涙が出そうになる出会いなのです。
…さすが伏江さん、全国まちの駅連絡協議会の役員だわ~♪…と、変な感動をしながら、お惣菜を物色。
【とりどりのお惣菜たちが並ぶ】
おお~♪ 地物、安心な食材を使って、丁寧に作られたお惣菜たち。
小松菜のゴマ味噌和え(250円/100g)、ヤリイカと胡瓜の酢の物(300円/100g)、かぶの菜のおかか和え(180円/100g)、ホタテとこんにゃくの煮物(230円/100g)、氷見産の天然ブリを使ったブリ大根(200円/100円)、片口イワシの南蛮漬け(250円/100g)、イカと里芋の煮物(250円/100g)…牛スジ肉とダイコンとこんにゃくの煮物、カワハギの煮つけ、手作りおはぎ…まだまだ全然紹介しきれない。
…あ~、もう。何にしよう…。これだけ種類があると迷う。…幸せすぎて困ってしまう。
【次々にお客さんたちがやってくる】
次々にお客さんがやってくる。
老若男女、しばらく見ていたけど、本当にいろんな人たちが、入れ替わり立ち替わりやってくる。
…後で、四ツ柳久美子さんに伺ったのだが〝お客さまの3分の1は、毎日来られる方〟だということだ。…こ、こんなお惣菜やさんがあったら、間違いなく私も通ってしまうだろう。
【畳のお部屋に上がって食べられる】
せっかくなので、和室に上がって、ランチをすることに。
【ふと見るとすてきな言葉が】
ふと色紙に目がとまる。
「手を引いてくれた母の手を引いている」…なんとも言えない気分になって、和室に上がる。
【ゆっくりできそうな席】
2~6人の席がいくつか。20人くらいは、ゆったりまったりお食事できる雰囲気だ。
【廊下の先にお庭】
窓に近い席に陣取ると、緋毛氈の先にお庭。
【お惣菜6種】
…好きなお惣菜を、好きなだけ取って、ごはんとお味噌汁をつけて、いただく。
「値段が違うものを一緒のお皿に盛りつけないようにしてくださいね♪」と注意されておきながら、目の前に広がるお惣菜畑にすっかり舞い上がり、同じ皿にまんまと違う値段の惣菜を盛り付けてレジへ持って行ってしまった私。
…でも、久美子さん「(笑)じゃ、真ん中とって、計算しましょう♪」と言ってくださる。
…ふふふ。すみません。
●心が休まるから、あんしんごはん。
【お味噌汁とごはん】
ごはんの量も指定できる。これは中サイズ。(値段、忘れました)
お味噌汁は150円。
【牛すじ肉と大根とコンニャクの煮物】
いやー。お昼にこんなにおかずが食べられるのは、本当に幸せだ♪
【ごま和えと白和え】
ホウレン草のごま和えと春菊と書きの白和え。
ごま和えは、香ばしい胡麻が深い甘みを引き出している。
白和えは、春菊のつんとした香りと柿のシャキシャキとした歯ごたえがいい♪
【エビチリと片口イワシの南蛮漬け】
片口イワシ。甘酢とイワシの苦みのバランスが最高。…よく噛んで食べる喜び♪
【あげだし豆腐】
揚げ出しの皮、もっちりしておいしい♪
丁寧にひとつずつ、愛情込めて作られているのが伝わってくる。
「お惣菜は、なるべく1から作りたいんです。…たとえば、コロッケなら、冷凍のものを揚げるという方法もあるけれど、ジャガイモからふかして作ります。…そんな風に、ひとつひとつのお惣菜を作っているから、手間と時間はすごーくかかっています」と、久美子さん。
「レストランは〝ハレ〟の食事。うちのお惣菜屋は〝ケ〟の食事なんです」
…旬のもの、地のものにこだわり、手間ひまをかけて〝普段のお料理〟を提供している、あんしんごはんさん。
……効率重視じゃなくて、〝安心〟を大切にしているから、きっと、人件費をまともに計算したら、今の値段よりもっと高い設定になるんだろうな…と考えてしまう。
今や食材はどこのものでも手に入るし、冷凍食品やインスタント食品も多くなって、手軽にハレの料理ができてしまう。…〝当たり前に普段の料理〟…これが今は、当たり前ではなく、すごく贅沢なことになっている気がする。
【レトロなガラス】
古いものと新しいものが、見事にマッチしている空間も、このお店の魅力だ。
この建物は、25年間空き家だったそうで、おととしのゴールデンウィークあたりに、「突如として(笑)」〝テナント募集〟の貼紙が出ていたそう。…ちょうど、同じ時期に、試行錯誤しながら自分で畑を始めていた久美子さん。
ご主人・ご家族に相談後、不動産屋さん・オーナーさんとも相談した末、ここでお惣菜屋さんをやる決心をしたそうだ。
この建物の近所にお住まいで、紙の卸・内装関係の会社を営んでいらっしゃる四ツ柳さんご一家。…もともと立派な建物なので、なるべく古いものを生かしながら、内装を進めたそう。
【こっちはお酒用かなぁ】
あんしんごはんさんは、お弁当も販売している。
市の包括支援センターから依頼されて、高齢の方へのお弁当配達もされているそうだ。…しかし、配達は個別。…ひとりひとり、マンツーマンの良さはあるけど…これだけ手のかかるお惣菜をつくって、さらに個別配達までやるのは、本当に大変だろうなぁと思う。
…ああ。包括支援センターがさらに包括されたらいいのに…と、イメージで言ってみても何にもならないだろうけど、こんなステキなお惣菜屋さんは、続いて欲しいと思うから、とりあえず言ってみました。
【フラスコの花瓶】
手間がかかるのは、大変なことなんだけど、それが一番、贅沢なことでもあると思う。
〝神は細部に宿る〟…とことんまで手間と時間を惜しまず、本当に安心でおいしいお惣菜を提供していらっしゃるスタッフのみなさんは、すごくいい顔をしてた。
ほんと、応援したいお店です。…そして、富山市在住者からすると、うらやましいお店です。
【あんしんごはん】
〒933-0928 富山県高岡市守山町11
TEL:0766-28-0082
不定休
最近、忙しくて更新できていないんだけど…とおっしゃっていたけど、四ツ柳さんの想いや姿勢が伝わってくるBlogです↓
あんしん農園(Blog)