おじさん(=ゼツリンダー)も全巻読破した文化庁メディア芸術祭優秀賞に輝いた清水玲子の傑作コミック!

秘密 THE TOP SECRET|白泉社
http://www.hakusensha.co.jp/himitsu-eiga/

あの「秘密 THE TOP SECRET」が遂に実写映画化されます!

『秘密 THE TOP SECRET』2016年8月6日(土)公開(公式)
http://himitsu-movie.jp/

死んだ人間の脳から“過去の記憶を映像化”できるMRIスキャナー

この装置を使い捜査を行うのが科学警察研究所法医第九研究室

通称“第九”

この“第九”のメンバーが被害者たちの脳内…いや心の中まで踏み込み迷宮入りした猟奇事件の真相を追うというストーリー

脳内映像と目で見た映像ではなく、視覚的に入ってきた映像に対象者の想いや深層心理が影響を及ぼした映像です

だから人によっては誰かと話をしていても、相手の顔に目も鼻も口も無かったり、頭に2本角が生えていたりします

つまり視覚情報ではなく、他人の心の中を覗き見ると言った方が適切

だからMRI捜査とは、対象者の遺体から脳を取り出し、その想いに土足で踏み込み、心の奥底を強引に無慈悲にこじ開けていく捜査手法

それは、あまりに常人の理解から外れた外道の法に思えるもので、警察内部からは異端視され、世間一般からは忌み嫌われます

それでも真実は常に追求されなければならない

その信念の元、時には犯罪者の深層心理や目の前に突きつけられるおぞましい映像に自らの神経を疲弊させ、時には心を蝕まれながら真実を追い求めていく“第九”のメンバー

この“第九”を率いる室長を務めるのが薪警視正



実は警視正だけあって見た目よりもかなりいい歳したおっさんww

いや青年警視正ですからおっさんではないんですよ、正確には

でも、女子校生や若者から見たらもうおっさんと言われてしまうような歳という意味です

つまり、おっさんww

にもかかわらず、初登場時(第2話!ww)には自身が“第九”の室長として紹介される会見場にいた際

新人女性レポーターから「君?関係者?学生?どうやって入ったの?」と聞かれた上に「かわいい」とつぶやかれてしまうような、美少女と見まごうほどの童顔美形





しかも体型も女の子のように小柄で華奢(だがかなり強い)

性格は冷静沈着でありながら行動力に富み、さらには超独断的!

頭脳は明晰な超天才にして、鬼畜と呼びたくなる頭にスーパーがつくほどの超ドS体質!ww

それでいて、己の情と美貌により引き起こされることになる連続猟奇殺人の捜査により、親友鈴木刑事を自ら手にかけたことになり、かなり不安定な精神状態になることしばしばある

というちょっと危うい人なんです

実はこのエピソードは後半思わぬ展開を見せることになるんだけど、その話はね、それこそ「秘密」!ww

実写版ではジャニーズの生田斗真くんが演じます

この薪警視正を支えることになるのが、どこか薪が手にかけた親友鈴木に似た面影を持つ(実際の用紙は全然違うんだけどね)青木刑事!



この青木刑事はバカの上に超が2つくらい付くほどの生真面目、それでいて実は超冷静な薪を驚嘆させる行動を平然ととってしまうような大胆さも併せ持つ

 

そして何よりMRIスキャナーが映し出す誰もが目を背けたくなるような映像を見ても、真っ直ぐな心を失わないほどの芯の強い一本気な性格

 

しかし、この一本気な青木の真っ直ぐさは時に薪を癒し、救うことになるが、一方で時に薪の心をかき乱し、追い込むこともある

 

薪の傷ついた心と同様に2人の関係も実に危ういものがある

 

この青木刑事を実写版で演じるのが岡田将生くん

大丈夫かなゆとりくんでww ちょっと不安ww

 

とにかく話の主軸となるのはサスペンス!

 

そして、その度ごとに揺れ動く危うい2人の心の動きハラハラしつつ…みたいな感じでストーリーは進行していきます

 

 

この「秘密 THE TOP SECRET」は以前、日本テレビ系の深夜アニメとして既に一度映像化されています

 

このアニメ作品は原作をベースとし、若干のアレンジを加え、オリジナルエピソードもありつつ、なかなか秀逸な出来栄えで、我々「秘密」マニアも十分満足できる作品に仕上がっていました

 

しかし、アニメ作品はなかなかの健闘を見せる中、実写作品は原作レイプという言葉が存在するほど散々たる結果に終わるケースが圧倒的に多いですよね?

 

というか健闘した作品など過去にあっただろうか?

 

そんな気さえさせるほど内容的にも興行的にも圧倒的な「惨敗」に終わっているというのが一般的な印象じゃないですかね?

 

我が愛する作品「秘密 THE TOP SECRET」の実写映画版は、我々「秘密」マニアを満足させる作品となるでしょうか?

 

その鍵を握るのはキャスト陣よりむしろ脚本や演出に強い発言権を持ち、なおかつ最終的に作品として仕上げる責任者たる監督であるのは間違いないでしょう

 

この実写版「秘密 THE TOP SECRET」の監督は、やはり伝説的人気コミックの実写版、佐藤健くん主演の「るろうに剣心」シリーズでメガホンをとった大友啓史監督

 

現在はこれもまたコミックが原作の小栗旬主演映画「ミュージアム」を撮影中です

 

他の監督よりは実績もあってコミックの実写のツボを心得ていそうな監督でひとまずは少し安心

 

ただこの「秘密 THE TOP SECRET」は今年8月6日公開で、「ミュージアム」は秋公開

 

少なくとも一方の編集作業しながら一方の撮影を行うとか、絶対にある程度は同時進行期間が出てくるよねえ~?大丈夫かな~?

 

やっぱり、ファンとしてはちょっと不安です

 

それから、この「秘密 THE TOP SECRET」を語る上でどうしても外せない犯罪者が物語に登場します

 

それが貝沼清孝、コイツです!



見た目デブ(おじさんと一緒)、さらにハゲ(おじさんは髪が多くて伸びるの早いぞ!)

 

何とコイツは薪への歪んだ愛の証明のために美形な男性ばかりを28人猟奇的に殺害した超変質的な連続猟奇殺人犯

 

実写版ではなぜか天才犯罪者として吉川晃司が演じます

 

吉川晃司、映画『秘密』で凶悪犯役 大友啓史監督「唯一無二の存在」 - Ameba News [アメーバニュース]
http://news.ameba.jp/20160420-172/

 

 

この時点で原作がかなり大きくアレンジされてしまうことが決定なので、ここからはネタバレ的な話を語ります

 

だからネタバレ御免な方々はみないでちょ

 

この貝沼は実写版では“第九”と対決と書いていますが、原作では“第九”と直接対決することはありません

 

なぜなら貝沼が登場した時、彼はすでに自殺しているからです

 

そしてこの貝沼を先ほど28人を殺した連続殺人犯と書きましたが、実は貝沼が殺したのは28人だけではありません

 

直接手を下したのは28人ですが、第2話から始まる“第九”の最初のエピソードで扱う不可解な連続自殺事件を後催眠暗示により引き起こしたのがこの貝沼なのです

 

さらに薪の説明で出てきた親友鈴木を失うことになった原因は、この貝沼の脳をMRIスキャナーにかけて映像を見てしまったことなんです

 

この貝沼の脳内映像を見た人間で生き残ったのは、薪を除いては心を病み廃人状態になった1人のみ

 

くどい言い方をしないと生き残りは2人だけど、現役警官はこの時点で1人だけってこと



 

実はこの心を病んだ刑事が大問題で後々“第九”の存在を脅かす脅威となっていきます

 

貝沼自身は実は一度だけ薪と会っています

 

貝沼は日々の生活にも行き詰まり、生きる希望を無くしながらも、それでも自ら死ぬこともできず社会の底辺でギリギリの生活を続けていました

 

そしてある日は彼は賞味期限切れギリギリのサービス提供品の弁当など僅かな食料を万引きし店員に捕まります

 

そしてたまたま居合わしたまだ1年目の駆け出しだった薪に店員が貝沼を突き出します

 

長く風呂に入らず異臭を放ち、薪の父親くらいの年齢にも見えた貝沼のうだつの上がらぬ風体は薪の同情を誘います

 

結局、薪は万引きした商品の代金を自分で払い、貝沼を不問に付します









しかし、この薪の行動と彼の美貌が貝沼の心に薪への強烈な執着を生み、彼の【生きる希望】=薪への【ぷれぜんと】たる連続殺人へと駆り立てていくことになります













「秘密 THE TOP SECRET」を語る上でこのエピソードは絶対に外せないのですが、実写版では吉川晃司起用により貝沼の設定自体がアレンジされる関係で多少の変更が入りそう

 

まずそもそも薪の設定自体が実写ではどうやっても不可能ですからね

 

だって、女の子のように小柄で華奢な美少女のルックスを持ついい歳したおっさんですよww

 

本当に女の子に演じさせる訳にも、小柄な美少年に演じさせる訳にもいきませんから

 

無理やりやられるよりは実写に即したアレンジはむしろ歓迎ですね

 

原作レイプは往々にして漫画を忠実に映像で再現することに固執することで逆に見る者に台無し感を与えてしまうことから起きるケースも少なくないでしょう

 

生田斗真くんは確かに容姿端麗と思いますが、彼に原作の設定やイメージを押し付けるのは気の毒

 

逆に演技の幅が狭まってしまいますからね

 

その辺りは大友監督にうまくバランスを取りながら、最終的にいいものに仕上げて欲しいですね

 

大いに楽しみでもあり、非常に不安であります(苦笑)

久々に超大作ブログになってしまったww

 

とりあえず実写映画版「秘密 THE TOP SECRET」乞うご期待!