最近は面白いコントや漫才はできないが(話術がないのでなくネタを作れない?)、怖い話ならば任せてくれという、いわゆる怪談芸人が大流行りだ。

中には、楽屋などに仲間を集めてそれぞれの話を持ち寄り動画をアップするような芸人さんもいたりして、ネタもダメだが怪談も下手だなという人もいれば、昔で言うところの楽屋芸人のように怪談が上手いだけでなく、フリートークならこんなに面白いのになという人もいたりする。

その代表格的なものが、ありがとうぁみという芸人さんのやっている「怪談ぁみ語」なんじゃないかと思う。

「怪談ぁみ語」は俗に言う「オチのない怪談」、つまり普通の怪談は大抵後日談等でその幽霊は誰だったのか、なぜそこに出てくるのかということがわかるのだが、それが一切分からないまま、なんとなくモヤモヤしたままおわる怪談、それが多い。

だが、怪談、あるいは人に話せば怪談の類になるような体験などは、本来そうしたものなんじゃないかと思う。

それが妙に生々しくリアリティーを感じさせて、すごく好きだ。

この「怪談ぁみ語」には、ぁみ本人の他にも何人かの常連芸人が存在し、その中の一人で一番メジャーな存在がファンキー中村氏である。

ファンキー中村の“おっかねえかも知んない”話
http://s.ameblo.jp/funkynakamura/



もしかすると、この方は怪談一本なのかもしれない。

このファンキー中村氏は、楽屋話の時にも怪談話の時にも基本的に話のトーンが変わらない。

なんかたまたま隣り合わせた酔っぱらいのおっさんが、勢いで自身の霊体験を語ってる。

そんな感じなのだ。

だから、話に入る前や下手すると怪談の合間にも、べらんめい調な感じで自慢話やかなり誇張した話が普通に入ってくる。

下手するとそっちに気を取られて、怪談話がなかなか頭に入ってこない時すらあるww

この話も怪談に入る前に、自分がなぜ怪談を人に話すようになったかや、どんな感じで話していたか語るところがあるのだが、これがいかにも話を持っていて思わず吹き出してしまった。



その後もその話が頭に残り、なかなか怪談が入ってこないが、それがこのファンキー中村という人の味。

そう割り切ってしまえばいいのだろうが、怪談を聞きたい人間を笑わせてどうするみたいなことが多くて、正直個人的にはぁみの話の方が好き。

ちなみにどんな話を怪談に入る前にしていたかというと、ファンキー中村氏は昔から好きで、学校で生徒を集めて怪談を披露することもあったという。

そして、こういう話をする。

「修学旅行ん時に全学年集めてやったくらいだからね」

いやいや、全学年が一緒に修学旅行行くって一体どんな学校だよww

とにかくこんな感じで自慢話ともなんともつかない話が怪談の端々に入って、実は怖い話なんだがツッコミどころが満載。

きっとこういうのを芸人の味、なんて言うんですかね、やっぱり。

でも、まあ賛否は分かれると思います。きっとねww