1年以上もこのブログを放置状態にも関わらず、また良いご縁を頂きました。
テレビ東京「たけしのニッポンのミカタ!」という番組の取材でした。
「お給料の現金手渡ししている会社さんを取材したい」との問い合わせ。
どうやらネットで検索してこのブログの記事がヒットしたらしいです。
こんなご縁もあるのですね。快諾して、25日給料日の今日撮影が入りました。
給料を私が手渡ししているところを一人ひとり撮影し、数人にはインタビュー。
皆ガチガチに緊張していましたが、これはこれでいい刺激になったハズ。
私への質問に「なぜ今この時代に現金手渡しをされているのですか?」。
話した答えは大体こんな感じです、
これは私が始めたことではなく、先代である父の代から続けられてきたものです。
5年前に後継してからも、これはとても良いことだと思っているので続けています。
私たちのような中小企業では、社長自らがお給料を「ご苦労様」と手渡しし、
「ありがとうございます」とそれを大事に受け取る社員、パートさん、という図が
目に見える形であるのはとても大切なことです。
1ヶ月がんばって仕事をした成果がお金、現金という形で手渡されるのですから。
お給料を渡す側と、それを受けとる側の関係図、
まさに「働くこと」「仕事」という意味でのシンプルな、リアルな形だと思います。
それとなんといっても現金の力は大きく、給料袋の重み、厚さ、その感触は
銀行振込みにはない独特のものがあります。それを手にしたときに誰しも喜びや
達成感、やりがいを感じてくれるのではないでしょうか。
事務手続きのことを考えれば振込みのほうが全然楽ではありますが、
それをして有り余るほどの効果やいいことがあると(勝手に)思っています。
それとこれにはもうひとつの大きなメリットがあって、
給料を受け取った社員、特にお父さんたちは家に帰ると、
奥さんに「はい今月のお給料」、「ありがとうございます、お疲れ様でした」という
まったく同じ構図が行われるのです。
お父さんの威厳も維持し、「今日はおかず1品増やしときました」(古い!笑)
なんていうことが展開されているかもしれません。
またそれを見ている子供たちも「ああ、お父さんはお仕事してお金を稼いできて
くれてるんだな」と感じてくれるはずです。まさに2度おいしいこの現金手渡し
だと思います。(でも奥さん方はまた銀行に入金んする手間はあるんですが・・)
今の時代に絶滅しかけているこの現金手渡しという「ニッポンの原風景」、
これからも続けていきたいと思います。
川崎のとある町工場で働く2代目社長のこころの声。
仕事に対する思いや、日々ふと感じたことなど、
会社では口に出して言えないことでも、
ブログなら書けちゃったりします。