こんにちは、芝桜です。

今日は私にとってバイブルとも言えるギター演奏曲集の中から1曲ご紹介したいと思います。
中学生の頃、『禁じられた遊び』のレコードに出会ってから、ナルシソイエペスのレコードを次から次へと買っていきましたが、その中でも、ギター演奏の見本としてバイブルのように思っているレコードが『ソル24の練習曲(イエペス編)』です。

私はこの24の練習曲の演奏全てが、『ピアノのように完璧に音をコントロールして演奏している。』と感じています。
おそらくイエペスはギターの演奏技術を学ぶ人達に、この練習曲集を通して音楽の表現法と完璧な演奏を示したかったのではないかと思います。

私はレコード以外に既に3回このCDを買っています。車の中でずっと聴いていて破損させてしまったからです。
約2年前、ネットでCDを買おうとした時、あるブログでギター練習中の方がこのCDを買って、完璧すぎて参考にならなかったと(半分冗談で)書いておられました。
私の場合、参考にはなっているのですが、やはり完璧すぎて自分の演奏との隔たりからいつも溜息が出るような状態です。

そして、実は楽譜が出版されています。イエペスが細かく指使いを指定しており本当に参考になります。


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今日はその中から、名人芸とも言えるであろう1曲をご紹介いたします。
下の動画の、5分30秒から始まるOP29(の2)です。





イエペスは楽譜で複数弦にわたる上降スケール(音階)はアポヤンド、同一弦上での5連符はアルアイレを指定しています。そして1~3弦はa(薬指)、m(中指)、i(人差指)の3本指を連続使用し音型によってa(薬指)からスタートさせたり、m(中指)からスタートさせたり、また他の弦に移動する場合はp(親指)を使い、4~6弦は主にp(親指)とi(人差指)で演奏するよう指定しています。
この指使いは複雑に感じるかもしれませんが、慣れると指と手が安定して演奏しやすく感じます。


美しくレガートなスケール、クリアな音、軽快さ、リズム感、完璧な消音どれをとっても名人芸と言わざるをえないと感じます。
こう言う演奏を聴くとイエペスが語ったある言葉が思い出されます。
その言葉は元々は有名な音楽家の言葉らしいのですが  ・・・・・・ 。






 *****   音楽は音と音の間にこそ在る。   *****

  


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