アイドルの涙 | AKB48、とある地方ファンの呟き

AKB48、とある地方ファンの呟き

とあるきっかけからAKB48のファンになりました。地方ファンの立場からいろいろと思ったことを綴っていきます。

昨日は現在公開中の「DOCUMENTARY of SKE48 アイドルの涙」を観てきました。
キャッチコピーにある「汗と涙につつまれた6年間の軌跡」そのままのスポ根ドラマのような内容でした。

ネタバレになるので詳細は控えますが、とある新公演でのレッスンは苛烈を極め、「一番辛かった」とメンバーが当時のこと振り返ったり、レッスン中に倒れてしまうメンバーがいたりと、華やかなステージの舞台裏で繰り広げられてる光景はまさしくドキュメンタリーといっていいです。監督はデビューの頃からAKBをよく知る元NHKの石原Pだけあって、ファン目線で共感できるような視点で描かれています。

正直、SKE48に対する知識は最低限のことは知っているものの、決して詳しくはなかったで、今回の映画でこれまでの歴史を知ることができて勉強になりました。自分にとってSKE48は近くて遠い存在というか、「AKB48に追いつき追いこせ」という姿勢はひしひし感じていましたし、ファンの熱気という部分ではAKB48グループ一だと思っていて、だからこそ自分みたいな中途半端な奴からすると、ちょっと恐れ多いところがあって、なかなか近づけない存在でした。

その後、難波と博多に姉妹グループができて、今年秋には新潟にも新たなグループができます。最近の話題といえばメンバーの卒業の話ばかりで、SKE48の現状に対し悲観的な見方をする人も少なくないです。
映画を観て思ったは、これまで積み上げてきた6年間の歴史の重みはありつつ、苦楽を共にしてきた仲間との別れもあったりして、その過程で困難に立ち向かいここまで歩んできたという事実があるからこそ、ファンが引き付けられるのではないでしょうか。

もうひとつ思ったのは、それぞれのメンバーが壁にあたり悩みながら自分なりの結論を見出していることです。
自分の置かれている現状を見つめ直した結果として、卒業という選択肢を選ぶメンバーもいて、その卒業メンバーのインタビューが多かったですが、SKEにいたということが今の彼女たちの生きる糧となっているのは、応援してたファンにとってせめてもの励みですね。アイドルでいる時間は限られていますし、いつかは離れないといけない時期が来ますが、どういう進路に進むであれ、メンバーには幸せになって欲しいというがアイドルファンとして共通の思いではないかと考えます。

あと印象に残った点として
・松井玲奈さんも最初は「自分のポジションが…」といってたところから、段々とSKE全体を俯瞰して見るようになったこと、厳しさを経験してきたからこそ発せられる、後輩への的確なアドバイスに感心しました。
・松井珠理奈さんは玲奈さんに比べると年少ゆえの幼さというのを感じました。とはいえトップランナーで居続けることの辛さと孤独を誰よりも知っているのは彼女であり、自分が背負ってきたという重みはあると思います。これを宮前さんだったり北川さんにそれをどう伝えていくのかも彼女の役割ではないでしょうか。
・中西優香さんの存在というのはやはり大きかったのだなと。今では珍しくないですが、当時はAKBグループで初めての移籍メンバーでありながら、周囲からの人望もあり、SKE48の大黒柱的な存在となったのは興味深かったです。
・卒業メンバーの一人として登場した矢神久美さん、AKB0048やマジすか学園での印象が強いですが、大人になって綺麗になってました。今は芸能界を離れ一社会人として生活しているようですが、元気そうで何より、卒業を間近に控えた時期に出演した紅白歌合戦で、残されるメンバーへ向けての熱い思いがすごく印象に残りました。
・高柳明音さんは、2011年の総選挙での”直訴”があまりにも有名なエピソードですが、その思いの背景にあるもの、彼女もまたSKE魂の持ち主であり、ドラフト会議時に、あと1人を指名するかしないかの判断を迫られた時の葛藤は見所です。
・改めて牧野アンナ先生の指導は厳しいなと、去年放送されたチーム8の合宿もなかなかでしたが、SKE立ち上げ時の1期生への指導は過酷でしたね。ダンスのSKEという原点はここであり、音響トラブルが起こった時の対応はひとえに練習の賜物といっていいです。




基本的にはファン向けの映画であり、昔からSKE48を応援してきたファンは涙なしに見られないと思いますが、むしろこの映画はあまりSKE48を知らない人にも観てもらいたいです。
アイドルだからということで、世間一般では軽く見られがちで、自分からすれば偏見以外の何物ではなく「たかがアイドル」と訳知り顔で語る人たちへは憤りすら感じますが、一見華やかな舞台裏での光景と、そこで繰り広げられている少女たちの熱い思いというのは人の心を動かすだけの力はあると信じてます。

AKB48ファンとしての立場から見たSKE48という観点から今回の映画を観てました。
今後NMBやHKT、来年にはAKB48のドキュメンタリー映画の公開も控えています。普段はなかなか接する機会はないですが、同じAKB48グループとして相通ずる部分はありますし、一連の作品として続くてあろう叙事詩として、今後発表される作品も観たいですね。