DOCUMENTARY of AKB48感想#2(ネタバレあり注意) | AKB48、とある地方ファンの呟き

AKB48、とある地方ファンの呟き

とあるきっかけからAKB48のファンになりました。地方ファンの立場からいろいろと思ったことを綴っていきます。

【この記事は映画の内容についてのネタバレがあります。】
まだ映画を観ていなくて内容は知りたくない方はスルーしてください。











この映画のもう一つの大きな軸となっていたのが震災とその後の被災地訪問について


ここで登場するのが、仙台の自宅で被災し、避難所での生活も経験し、
その後上京し、AKB48の研究生に合格した一人の少女の軌跡を辿る
そう、岩田華怜ちゃんのことです。

冒頭からいきなり華怜ちゃんのインタビューがあったことに驚きました。
たぶん研究生を知らない人には「誰?」って感じだったことでしょう。


意外にも彼女がAKB48に入ってから震災のことについて公に話すことは殆どないといってもいいぐらいでしたので、彼女が当時の様子を話す場面を息を呑んで見ていました。初めて劇場公演を見学したとき「誰かのために」を聴いてこらきれず(震災のことを思い出したんだと思います)涙ぐむ場面は居たたまれなかったです。
「みんなが大変な時に、自分だけ綺麗な格好して、こんな笑ってていいのか」と自問自答する姿はとても13歳とは思えないほどで、あまり表には出していなかったものの心中はかなり複雑だったんだなあということがわかりました。

5月から始まった被災地支援ではメンバーも当初は「迷惑になるんじゃないか」という思いがあったようですが、心待ちにしてくれた子供たちの笑顔を見て、メンバー自身が逆に励まされているような感覚になっているのかなと思いました。
何回目かの訪問の時、一人の少女が峯岸さんに花束(買ってきたちゃんとしたものでなく近くで摘んだ花ですが)を渡す場面が良かった、女の子の幼気な気持ちにジーンとしました。
とにかく被災地の子供たちの心から喜んでいる様子と一生懸命触れ合っているメンバーの姿に心打たれました。
アンチの方はきっとこういうのを見て「あざとい」とか「偽善」とか言うんでしょうけど、どう言われようと子供たちの笑顔が、彼女たちの訪問が被災地の方にとって欠け甲斐のないものだったという何よりの証拠だと思います。


11月の訪問では、華怜ちゃんも志願しての参加、陸前高田での現状に涙する傍らで手をとっと支える藤江れいなさんの優しさにもぐっとくるものがありました。(そういえばあの「奇跡の一本松」って塩害によって再生は不可能になって、結局接ぎ木でなんとかクローンを作ったという話を聞きました。きっとこれからの復興の象徴となるんでしょうね)

映画の終盤、故郷に宛てた華怜ちゃんからの手紙
「みんなが大変な時にひとり上京してしまったこと、きちんとお別れをいえなかったことをもうしわけなく思っています」
「祖父母にはAKB入りを反対された、学校の友達やミュージカルの先生も内心微妙だっと思う、もし震災がなかったらAKBに入っていなかったかもしれない」
「進学する筈だった中学には、いつでも戻ってこれるようと席が空けてある、しかしAKBで自分の位置を見つけるまでは戻れない」
と並大抵な気持ちでAKBに入ったわけではなく、いろんな人の思いを背負って頑張っていこうという彼女の覚悟に心打たれ、涙なくして見れませんでした。


最後の最後に「研究生で終わりたくない」と吐露する場面。やはりいつかは正規メンバーにという思いはあるものですね、もちろん他の研究生も同様に思っているでしょうが)
インタビューの時に着ていた衣装が何か見覚えあるなと思ってたら、1月7日の握手会に着てたものなんですね。ということは握手会後に収録したんでしょうが、ほんと公開直前ギリギリまで撮影してたんですね。


パンフレットを見て、今回の監督の高橋栄樹さん(AKBのMVではおなじみの方)が岩手県盛岡市出身(高校は宮城県仙台市)だということを知りました。今回の映画での被災地支援の描き方については賛否両論あると思いますが、被災地をよく知る立場として避けては通れなかった部分であるし、震災を通じてのメンバーの苦悩とその後の支援活動というのは、2011年のAKB48を語る上ではとても重要な出来事だったことはずです。


いち研究生である華怜ちゃんのクローズアップのされ方について、彼女のファン以外の中には快く思わない人もいることでしょう。2時間という時間の枠の中で全てのメンバーを紹介することは不可能であるわけで、「他の子ももっと取りあげて」と言いたくなる他のファンの方の心情は重々承知しています。
だた震災がなければ、華怜ちゃんがここまで取りあげられることはなかったわけで、彼女にとってはおそらく意に添わないかたちでの注目のされかたになってしまったかもしれませんね。
アンチは「震災があったからAKBに入れた」とかいろいろ心ないことを言うでしょうが、彼女には堂々と胸を張って欲しいと思います。映画では描かれませんでしたが彼女の劇場でのパフォーマンスと公演に対する真摯な姿勢こそ多くの人に知って欲しいんですけどね。



見終わった後、さっそく華怜ちゃん宛てに感想を書いて手紙を出しました(長くなるとあれなので至って簡潔に)月曜に公演があるのでその時までに届けばいいんですが。



そういえば今日、2月5日の握手会の劇場盤の再販分(5枚)が届きました。最初2枚しかなかったので、これでもうちょっと長めに話せますね。映画の感想と今後への励ましの言葉を掛けて挙げたいなと今日の映画を観たあとに思いました。ともかく5日が楽しみですね。