近所のお父さんがこの病気です。

初めて会ったのは七月の終わり。
引越して来た時です。

その時から時々息苦しい様子でした。
家の前の道は坂道で、私でも一気に登ると息苦しくなります。
そのせいかと初めは思ったりもしたけど、そうではありませんでした。


喘息なの?って聞くと、心臓が悪いんだと言ってました。

私が看護師だった事はステファノから聞いてたらしく、事あるごとに何かと聞かれるようになってきました。

薬のこと、吸入のこと、色々。
その度に私は、

私は医者ではないし、イタリア語がよく分からない。って答えてきました。

一人息子もいるし、肝心な事は家族が面倒を見るものだと思ってます。

それに、イタリア語が完全にわからない私にとって、身体の事は慎重に話した方がいいからです。

息苦しいから吸入。
と、考えているらしい本人に何度も医師から処方されている利尿剤の必要性を話しましたが、何度もトイレに行くので出掛けられないと言います。

心臓に溜まっている水を利尿剤で出さないと、息苦しい症状は変わらないとまでステファノに通訳してもらったけど、、、汗

もう三週間程、毎晩吸入器の準備に私が行っています。

あと二日で吸入薬が無くなるんだけど、この後どうするのか??と思います。

吸入器は私達の物で、いつもお世話になっているので好意で使ってもらってますが、知らない内に薬液を入れる所が割れていて、前もって薬液を注入する事ができません。

吸入器を返してもらっても、もう使えません。
新しい部品を買わないといけないからです。

ま、吸入器に関してはどうでもいいんだけど。


本人の病気に対する意識が低い事はよくある話です。
薬を飲んでいるから調子が良いのに、治ったと思い込み服薬を止めてしまう。

でも、根気良く話せばいつか理解できると思うんですが、息子さんの意識が全くない事が私には引っかかります。

すごく調子が悪い時、吸入のために私が呼ばれ、準備をしている時でした。
病院に行った方がいいんじゃないかと思うくらい苦しそうで、一度は言いました。

本人は行きたくないと。

ちょうど息子登場。
心配で様子を見に来たのかと思ったら、

鳥の餌ちょうだい。ってだけー!!

父親を見ても、大丈夫?もなし。
これにはステファノも絶句でした。

そういう家族関係を知りながらも、私達は何も言える事はないし、ただ吸入で少しでも呼吸が和らぐようにと毎日準備に行っています。

でも、昨日とうとう母親の方が言いました。


こんな状態なのに、家族は誰も面倒を見ようとしない。って。

そういう言葉は他人の私達には重く、かといって、これ以上の事は私達にも出来ないのです。

庭の手入れとか電気器具の交換も、ステファノに頼んで来ます。

息子は??

って思うけどね。


早い内に家族が両親を支える日が来る事を願います。

何かあってからでは遅いのにね。

って、24歳の時に父親を肺癌で無くしたステファノはいつも言っています。


ちなみに息子は50代。


は~