立石動物病院ブログ -5ページ目

見ない

師走の忙しい時期に選挙なんて…。

政権の維持に躍起になる『この道しかない』内閣を現実感を伴って見ることも出来ず、知らず知らずに彼らの盤石な政権づくりに加担してしまう皆様、ご機嫌如何でしょうか?
当然、僕もワンオブゼム。クドカンのごめんね青春の最終回が選挙特番のために次週に延期になることに苛立ちを禁じ得ないノンポリティカルピーポーです…。

選挙って何ですか?若い世代の発言に軽い目眩を覚えつつも、このとてもナローな世界に終始する、分かることだけに徹底する世界観の持ち方は随分と喉ごしが良いことは僕もよく存じ上げております。自分が知らないという事実を、関心が無いとか意味が無いという自分自身にのみ有効な物差しで判断する、個人主義ここに極まれりというところでしょうか。

世界と自分の関係性に想像力を働かせようとすること、自分だけではなくその類縁に及ぶ影響にまで心を痛めること、そしてその類縁に含まれる範囲をどこまでも広げようとすること。日常生活の中で感受性のボリュームを最大限に上げることはとても疲れるし、その結果見える閉塞感溢れる風景には絶望すら感じてしまうこともあるでしょう。
そんな絶望まで感じて生活するのなんて耐えられない。それなら分からない方がいい。バカな方がいい。
あくまで自分の範疇で、嫌なことはなるべく見ないように。
それは僕らがこの世界で生き抜くために身に付けた最高の武器なのかもしれませんね。
選挙を前に、肝心の候補者選びよりも、そんな事を考えてしまいました。

というのも、


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可愛く看護婦さんの肩に顎をのせ、円な瞳でこちらを見つめるワンちゃん。
実は、



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大嫌いな爪切りをされている最中でした。
そういえば、肩ポーズの写真の目が何処となく虚ろな感じも。
嫌なものは見ない!
そのネガティブな志向への強い意志を感じた次第であります。(ネガティブな志向への強い意志って、変な言葉だなぁ。)

なるほど…。

僕も見ないでいきたいのですが…。
よろしいでしょうか?

三者三様

急に寒くなってきました。

猫という動物は非常に寒さに弱く、寒いととたんに活動性が落ちて、暖かいところで眠ってばかりいます。


ひばり動物病院のニューフェース、ちゃびちゃんは悪さばかりするので、診察中は院長室に閉じ込められることが多いのですが、診察が一段落して部屋に戻ると、たいてい暖かい椅子の上でのびのびと寝ています。昼まっから大あくび。良いご身分だこと。



我が家のにゃんも8歳になり、どんどん寒さに弱くなってきました。

ベランダに出たと思ったら、すぐに走って帰ってきて、ストーブの前に直行です。

にゃんが座れるように座布団を置いているのですが、そこだと遠すぎるといわんばかりにファンヒーターの近くに陣取ります。暖かさに貪欲とはいえ、そこは暑すぎるのではと心配してしまいます。



立石動物病院のオガちゃん。小笠原出身だけあって、とても寒さに弱いよう。

隙あらば、人の暖を利用しに膝に乗ってきます。

温かいひざは最高だニャー。嬉しさのあまり、もみもみ行動。気持ちよいのですが、ずっと座っていることが出来ず、そのたびに謝らなくてはいけません。




寒い冬はこれからが本番。猫との密接度が高まるので、悪い季節ではありません。


平田聡子

寒くなると

急に寒さが一段と厳しくなってきました。
うちのヤマボウシちゃんも殆ど葉を落として冬支度を済ませ、庭からの命の気配もあまり感じられなくなりました。閉じ切った窓の外から救急車の音がよく聞こえるのもこの季節の歳時記的特徴ではないでしょうか。
急激な気温低下は、地球という大きな宿に依存して暮らす我々生命体にとって、その活動に差し障る一大事だということを、日常の其処彼処で再認識させられています。
病院でも、お年寄りの患者様の容態が急変するのはこの時期が多い気がします。当院の患者様はギリギリで踏ん張っている頑張り屋さんが多いものですから、この寒さはより一層こたえてしまうのかもしれません。


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よっこいせ。はー、疲れた。

先週は診察台の上で小休止の可愛いポーズをとってくれていたリーちゃんが昨日お亡くなりになりました。飼い主様がお休みされている間に文字通り眠るように旅立たれたと飼い主様がお伝えしてくれました。
先週お会いしたときは、よく頑張っているねぇと診察室でお話しさせて頂いたところでしたので、今回の急逝の報せには正直驚きを禁じえません。ただ、リーちゃんの抱えていた病気の重さと今迄の治療経過を考えると、よく頑張ってくれたなという感謝と労いをより感じてしまいます。強い気持ちで治療に臨んで頂いたリーちゃんの家族の皆様にも感謝の言葉しかありません。

お疲れさま。ゆっくりお休みください。
あなたの頑張る姿に立ち会えて当院スタッフ一同幸せでした。
ありがとう。

目の前が見えなくても

暫くブログの更新をしなかったのは忘れていたわけでもサボっていたわけでもなく、もう止めようと思っていたからで、やはり、先々週の獅子丸との別れから自分の中で何かが明らかに変わった感触があります。それ以前と違って、自分のこれからが凄く不鮮明というか、逆に言うと選択肢が多くなったというか、只今、充実した混乱の中にいるようです。
しかし、日常は全く変わらずに流れていき、1人の時間を使って熟考して楽しむこともできず、暇さえあれば上を向いて開口したまま眠ってしまっています。疲れ方がハンパなく、こんなに眠いなんて、まさか成長期?と勘ぐってしまうくらいです。
選択肢多き混乱の中、目の前を見ることもできない疲れに気力を奪われ、何をしたらいいのかさっぱり分らなくなっています。

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脈絡なく登場してきたこのゾンビのようなお顔。
目が全く見えないそうです。
保護施設でいわゆる処分を受ける直前に飼い主様に保護されました。
先ずはこの子のその幸運に、そして、引き取る決意をした飼い主様の強い勇気に、素直に感動しました。
保護施設にいるワンちゃんの傾向に違わずこの子もメチャクチャ良い子なんです。

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ビスケが来たら匂いで察知して取り敢えず喰らう。
たとえ、目の前が見えなくとも、こんなに逞しく生きる生きれる意思の塊に強く励まされました。
少なくとももう少しはブログ位は続けようと思った土曜日でした。

メイちゃん頑張れ

わが立石動物病院の古株、めいちゃんです。

全盲ながら立石動物病院の環境に適応し、猫舎の自分の部屋と受付と院長室の椅子と、自由に行き来しています。そのメイちゃんももうすぐ10歳(拾われたので本当の年齢はわかりませんが。)。いつの間にか年をとってしまっていました。


いつも食べているフードを昨日の夜から食べないということを聞いたのが先週の金曜日。

すぐに検査をしたところ、腎臓の指標となる数値が基準値の3倍程度に上がってしまっていました。

あわてて、詳しい尿検査、膵炎の検査、レントゲン検査、超音波検査を行い、すぐに点滴開始。

1日目はおとなしく点滴を受けていたのですが、2日目になるともうおおあばれ。

3日目からは点滴は諦め、皮下補液で治療を行いました。

食欲も出てきて、数値もだいぶ下がりましたが、正常値までは下がりません。どうやら、継続的な治療が必要なようです。



今後は、定期的な皮下補液と腎臓用のフードと定期的な血液検査をしていきます。

まだ、体重もしっかりあるので、頑張ってくれるでしょう。


メイちゃん、理解できないと思うけど、どうか治療に協力をお願いします。

めざせ、長生き。





【仲良しフォト】


ひばり動物病院でお預かりしたFランちゃん(フレンチブルドッグ)とHメちゃん(ブルドッグ)です。

仲の良い2匹ですが、どちらかというと体の大きなHメちゃんがFランちゃんを頼っているようです。

年下だからかな。






なんともほほえましい光景でした。


平田聡子