日本の神々50 おおとしのかみ
名称:大年神・大歳神・歳徳神・年神系譜:スサノオ尊の子神格:穀物神。祖神。年徳神。来方神。神社:葛木御歳神社(奈良県)大和神社(奈良県)など。スサノオ尊とカムオオイチヒメの間に生まれた子。もともと穀物の守護神であったが、のちに五穀豊穣を祈る神となった。いつから日本で正月行事がおこなわれ始めたかは定かではないとされるが、農業が発達するにつれ、豊作を祈願して大年神を祀る行事が正月の中心となっていったことは、想像に難くない。各家で準備する正月飾りは、もともと年神を迎えるためのものであった。門松は年神が来訪するための依代(よりしろ)、鏡餅は年神への供え物である。室町後期以降、年神は陰陽道の歳徳神と習合し、歳徳神のいる方位=「恵方」として、縁起をかつぐようになった。来方神としての年神は、子どもたちにとっては、羽子板や独楽、凧、餅などをもってやってくる神と考えられていた。西洋のサンタクロースと似ているのが面白い。そのせいで、現代日本の子どもたちは、クリスマスとお正月、冬休みに2回もプレゼントがもらえる、世界屈指のラッキーキッズになった(苦笑)。