■■■[小品] 入院 お別れ伝言板「恋の予感」 | taroozaの不思議の謎解き 邯鄲(かんたん)の夢

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☆BLOGの話題は、精神世界とリアルな現実世界の話題です。
巡礼の旅で、危機に瀕する日本を感じました。
未来の孫たちへ、「日本人の霊的遺伝子」を繋げる責務が、今の世代にあります。

*舞台劇の[小品]風であり、登場人物の語りや背景、時期は混ざっています。

さて・・

駅の改札口の脇に伝言板があった頃のお話しです。

・・「 田舎に帰ります 楽しかった 元気でね ■子 」


高校剣道部の練習で腹のみぞおちあたりが、モヤモヤする、微熱気味です。
盲腸でした。
そのまま古めかしい近所の胃腸外科に入院、手術です。

長引きましたが無事に退院。暑い日が続きました。


自宅に帰る駅で、その病棟の看護婦(看護師)さんと偶然会いました。
制服姿ではなかったので、一瞬戸惑いましたが、潤いのある落ち着いた声で思い出した。
長引いた入院生活で、未成熟な体を拭いてくれた方。多感な時期です、恥ずかしかった。

 

 


ありがとう看護婦編


喫茶店で飲み物を御馳走してもらいました。時には、気分を変えてから帰宅する習慣だそうです。
「お薬、チャンと飲んでま~すか?」
また弟さんの事を、面白可笑しく教えてくれる。


ある日、駅で佇む姿を見かけると、少し奥の静かな喫茶店に誘われました。

患者さんからの差し入れのお菓子をプレゼントされた。(昔、病院の差し入れは普通でした)

それから、伝言板が連絡手段となりました。

彼女から美人さんと呼ばれたので、「美人(よしと)」と秘密のサインw

 

不思議なことに、逢うたびに美しくなります。

ただ忙しい彼女は、30分だけで、手を包んでからサッと帰ります。何回かで慣れさせられた。

ある日、見知らぬスーツの男性が突然、同じテーブルに座りました。
看護婦さん「あっ!・・・」
男性は少し怒っているようで、顔が強張っていました。


男性「さあっ!帰ろう」
看護婦さん「ごめんね、驚かして・・」
二人して、店を出て行きました。


まだ子供気分が抜けない、ジュースに心が傾く高一男子(だんご)です。
それからは逢っていません。

 

 

 

恋の予感②(1985) - Anzen Chitai

https://youtu.be/Kg0TwkD9HkY

BI Review Channel
2017/07/20 に公開