「アバウト・タイム 愛おしい時間について」を観た。 | そーす太郎の映画感想文

そーす太郎の映画感想文

しれっとネタバレしたりするんで気をつけてください。









アバウト・タイム 愛おしい時間について
9月27日(土) 27:55~ TOHOシネマズ六本木





好き度: ★☆☆☆☆ /5点




僕の心が狭いからダメなんです。。




「アバウト・タイム」大すきなレイチェル・マクアダムスがヒロイン、そして「ウルフ・オブ・ウォールストリート」で大好きになったマーゴット・ロビーも出てるということでド深夜の回でしたが観てみましたよ~。

う~ん、僕はこの映画嫌いでした(´・ω・`)

映画.comよりあらすじを拝借すると、、イギリス南西部に住む青年ティムは自分に自信がなく、ずっと恋人ができずにいた。21歳の誕生日に、一家に生まれた男たちにはタイムトラベル能力があることを父親から知らされたティムは、恋人を得るためタイムトラベルを繰り返すようになり、やがて魅力的な女性メアリーと出会う。しかし、タイムトラベルが引き起こした不運によって、その出会いがなかったことになってしまい、再び時間をやり直したティムはなんとか彼女の愛を勝ち取るが……。というお話。


ヒロインは僕の大好きなレイチェル・マクアダムス!最高にカワイイです!




この映画タイムトラベルものなんですが、かなりルールがずさんでちょいちょいノイズになってくるのがまず残念でした。タイムスリップは過去にしか戻れないと説明されますが、過去に戻った後、タイムスリップをした時間に戻ることができて、、それって過去に戻った時点で現在は未来なんじゃないのかな?(ややこしい文章w)とか。まぁ、そこを描く映画じゃないから良いんですが、パラレルワールドなのか一続きの過去なのかがすげぇあいまいでしたね。妹の事故と子供の出生の問題は納得がいかなかったり、父親に最後会いに行くところもいろいろつじつまが合わなく感じたり。。特に妹のところは2人でタイムトラベルしてるから余計にその後の設定はいろいろつじつまがおかしいんですよね~。同一線上の過去と考えてもパラレルワールドとしてもいろいろとつじつまが合わず突っ込みどころがあるのは、、まぁしょうがないか!


「あ、お前タイムトラベルできるから」「えっまじで!?」



あと野暮ですが何気に気になったのは、タイムスリップした瞬間の過去の自分はどうなるんだろうってことw タイムスリップした過去のその時間に誰かと会話してたとして、次の瞬間にはクローゼットの中にいるわけで、その会話してた過去の自分は瞬時に消えちゃうんですかね?なーんてまぁそこを見る映画はないから良いんだけども…。

宇多丸さんの言葉を借りるなら、「タイムトラベルものでツッコミどころがでるのはしょうがない。なぜか!? タイムトラベルはないからですね!」というねw

でも今回のタイムトラベル設定の見せ方自体はすごく良いと思いましたよ。タイムスリップのギャグもおもしろかったし、特にタイムトラベルとセックスの組み合わせのギャグは最高でした。この発想があったか!とw 編集のタイミングとかも含め、すげぇおもしろかったっすw

あと今回良かったのが、前半のラブコメパートはすごいよかったです。とても微笑ましかったですね。駅のホームにカメラを置いて、謎の音楽団をバックにどんどんと時間が進んでいく語りはすげぇスマートで大好きでしたよ~。出会ってから結婚するまでの駆け抜けるカンジ、ニコニコしながら見てました~(´∀`)


ここ!すごく好き!






ま、ぶっちゃけタイムトラベルうんぬんとかどうでもいいんです。僕がこの映画をどうしても好きになれないのは、この映画そのもののスタンスというかメッセージそのものだったりしました。


最後に至る結論、あれどうすか?w 僕が心が狭いからでしょうが、すごい嫌味っぽい結論だなぁと少なくとも僕は感じました。この映画、言うなれば普通に恵まれてて幸せな人がいろいろあってもっと幸せになる話ですよね。全員聖人みたいにいい人で、仕事も稼ぎもしっかりあって、特に主人公なんか、実家は金持ちで、仕事は弁護士で仕事での悩みは全くえがかれないし特に大変でもない模様だし、奥さんレイチェル・マクアダムスで、子供もいて、レイチェル・マクアダムスはただただ文句の言わない完璧なイイオンナで、もうすげぇ恵まれてて超幸せじゃね?少なくともそう見えるんですよね。だから、なんかこの主人公がいちいち悩んだり(というかそもそも悩まないんだけど)、妹がぐれたとか、父親が死んだとか、そんなことふつうじゃねえかよ!ってことなんですよね。なんかこの映画、常に人間は幸せであるということが前提で、そもそも幸せじゃない人々や弱者には目もくれないというか、そもそも出てこない、なんか雲の上のような聖人しかでてこない貴族映画だったんですよね。だから乗れないというか、そもそも僕が乗る舟じゃないんだなぁと思ったのでした。。

父親から教わったこと、同じ日を2度繰り返すというラストの15分くらいかな、すっげぇ苦痛というか、不快に感じたレベルでした。。ラストの「素晴らしい日々をかみしめて生きようぜ!(´∀`)キラッ」みたいなセリフがあって、幸せな様子の人々がパンパンと映し出されるとことか、なんかイヤ~なヤダミをビンビンと感じでしまいした。フェアじゃなくね?それって不幸せな人は見てないだけで、そもそもお前ら人間は全員幸せだと思ってねえか!?と、これはイジワルかな?  「ツラいことや悲しいこともあるけど、でも…!」っていう結論にしたいのはわかるんだけど、別にそれほどむちゃくちゃ悲しいことでもないし(お前死んだ父親に何回も会えててむしろ幸せじゃん)、なんか全体的にいや~な視野の狭さを感じたというか。。

ぶっちゃけ、その程度で悩んでんじゃねぇよって思うんですよ。ていうか特に悩んでもないから、余計に最後のこの結論はムカつくんですよね。悩んでないですよねこの主人公って、仕事もうまくいってる。家族はみんないい人で仲良し。奥さんは聖人。子供も3人作れるくらい経済的に余裕がある。ちょっとした壁に当たったらタイムトラベルで解決。そして特に悩まないまま、普通の人レベルの通過儀礼を経て、そもそも俺の人生って幸せジャン!って気づいて、今までの幸せよりもさらに幸せになるという。乗れるか~い!

うんでもまぁ、僕の心が狭いだけなので、気にしないでください!笑

僕は嫌いでした(´∀`)



おわり



----------------------------




スタッフ


監督

    リチャード・カーティス 

製作

    ティム・ビーバン

    エリック・フェルナー

    ニッキー・ケンティッシュ・バーンズ

製作総指揮

    リチャード・カーティス

    ライザ・チェイシン

    ライザ・チェイシン

    アメリア・グレンジャー

脚本

    リチャード・カーティス

撮影

    ジョン・ガレセリアン

美術

    ジョン・ポール・ケリー

衣装

    ベリティ・ホークス

編集

    マーク・デイ

音楽

    ニック・レアード=クロウズ


キャスト


    ドーナル・グリーソン ティム

    レイチェル・マクアダムス メアリー

    ビル・ナイ ティムの父親

    トム・ホランダー ハリー

    マーゴット・ロビー シャーロット

    リディア・ウィルソン キットカット

    リンゼイ・ダンカン ティムの母親

    リチャード・コーデリー ディムの伯父

    ジョシュア・マクガイア ローリー

    ウィル・メリック ジェイ

    バネッサ・カービー ジョアンナ

    トム・ヒューズ ジミー

    キャサリン・ステッドマン ティナ

    リチャード・E・グラント

    リチャード・グリフィス



作品データ

原題 About Time

製作年 2013年

製作国 イギリス

配給 シンカ、パルコ

上映時間 124分

映倫区分 G