「大人ドロップ」を観た。 | そーす太郎の映画感想文

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しれっとネタバレしたりするんで気をつけてください。






大人ドロップ
4月19日(土) 18:50~ ヒューマントラストシネマ渋谷





好き度: ★★★☆☆ /5点


最近点数考えるのがめんどくさくなってきて、キネ旬方式の5ツ星方式にしてより曖昧なニュアンスにすることにしました。過去の記事も一通り5ツ星に方式に書き換えたので見てみてね!








小林涼子演じるハルちゃんと付き合いたいです



大人ドロップ、週プレでヨシキさんが超Disってたけど、僕がタマフルの次に好きなメディア好きな番組wowowぷらすとでいろんな人がすげぇ褒めてたので渋谷で観てきました。とっても綺麗な、そして不思議な青春映画でしたね~。

高校3年生のひと夏を描いた青春映画。主人公は乱交パーティで腰を振りまくっていた池松くんが演じる浅井由。




その友達、「おっまた~」でおなじみ前野くんが演じるハジメ。




みんなのアコガレ入江杏。でも重い問題を抱えている難しい役を演じるのは、みんな大好き橋本愛ちゃん




ここ最近映画で出会った女で最も魅力的でした、小林涼子さん。彼女が演じるのはハルという女の子。




高校3年生の浅井由は、夏休み直前、親友のハジメに頼まれ、彼が思いを寄せているクラスメイトの入江杏とのデートをセッティングしようとするが、そのことが原因で杏を怒らせちゃう!遠隔操作しながらハジメを見守っている感じはこっちもハジメを見守ってる感じになって、絶妙なダメな感じはおもしろかったなぁ~。

バレちゃった~




ハルと浅井は小学校からの幼馴染だったけど高校になると会話なんかはしなくなっていたり、友達のハジメはクラスでいや~な感じでイジラレキャラになっててパシリとかされてるんだけど、それども友達でお昼は2人で一緒にご飯食べてたり、ちょっと大人びたでも子供なハルにドキドキしたり、この4人の関係性がとてもよかったなぁ~。



昼休み、女の子2人がピアノの連弾をしているのを向かいの窓から見てる。なんてステキなエズラでした。



とにかく、この4人がものすごく魅力的。それぞれの演技というより、この座組がとてつもなくいステキでア↑コガレで、この4人の空気感をいつまでも感じていたいと思うくらいの魅力があふれていて、そう思わせてくれる時点で青春映画として成功だと思いました。僕は何より小林涼子さんが演じるハルちゃんがもうほんと大好きでね~。大人びた感じ、背伸びしてる感じ、でも小出しにしてくるまだまだ子供なんだという感じ。ハルと浅井のやりとりでは犯罪的にかわいい子猫ちゃんのような魅力。見事なツンデレの使い分け。これをアコガレといわずして…というくら微笑ましくって、このハルちゃんに出会えただけでこの映画を見る価値は十分にありました。(完全にファン)  池松くんのモンモンとした高3感もとてもよかった。「愛の渦」で乱交しまくっていた男とは思えないくらい、ちゃんと18に見えてました。そしてその友達のハジメのウザかわいい感じはとっても魅力的だった。橋本愛はとても難しい役どころだと思うんだけど、やはり絶妙な居心地の悪さ感を出してくるすばらしい女優さんだなぁと改めて思いましたね~。

ただ、この映画の高校生たちはとっても言葉巧みで詩的な、文学的な「セリフ」を放ち続ける。18歳ならではのキャラクター立ちがものすごくなされているだけあって、ものすごく違和感があった。舞台っぽいというか、マンガ的というのかなぁ。セリフは違和感だらけなんだけど、そのリアリティのないセリフが不思議なグルーヴになってきて不思議なファンタジー世界に見えてきて独特の魅力がありました。だからこそ、池松くんのナレーションで進んでいくこの映画の構造はちょっと残念だったかもなぁと思ったりしました。この不思議でバランスの詩的なセリフたちで中ずりにして、説明的にしないほうがぜったいよかったとおもうんだけどなぁ~。

「桐島、部活辞めるってよ」とか「横道世之介」はものすごくリアルな青春映画として観たけど、さっきも言ったと通り僕はこの映画をファンタジーとしてみました。高校3年の夏といえば僕は、そして僕のまわりはみんな、とにかく何かに追われていました。夏休みに入る直前は部活が最後の大会への追い込みであって、終わったらギリギリまでの部活での遅れを取り戻すべくみんな受験勉強にすぐさま入ってました。ぶっちゃけ自分が何になりたいとか、やりたいこととかないんです、でもなにかに追われていたんですよね。この4人はどんだけヒマなんだよってのはちょっと思っちゃいましたよw

この「おめぇらどんだけヒマなんだよ(-_-)」的な僕の心情、これはどういう心情なのか、考えてました、だってとっても素敵な青春じゃないですか、なぜおれはちょっと引いちゃうのか、そうです!これが、S-I-T-T-O!!嫉妬!!笑  でもその心情が嫉妬だと認めちゃったら、またすっと落ちるものがあって、ラストのハルと浅井の告白シーンなんてなんて素敵な青春なんだヽ(;▽;)ノと思い出してグッときたり。。

ラストのスーパーでの再開シーンはしょうじきピンと来なかったんですよね。「痛かったよね俺ら」のこのシーン、まったくピンと来なかった自分がいて。なにが痛いのかわかんなかったんですよね。そこはもうちょい時間をおいてみるとぜったい感じ方がかわるんだとうなぁと思いました。僕は今、21歳。まだまだ俺もあの4人みたいな「痛い」やつなのかもしれない…


農家のお姉さんに童貞奪われるという究極のアコガレ描写はなんだったんだろう。あのお姉さんとてつもなくエロかったなぁ。あんな童貞喪失じゃなくてよかったよ、俺あれぜったい人生狂っちゃうわw
橋本愛ちゃんの家庭シーンはものすごく怖かったなあ。特に香椎由宇。久々に見たけど、香椎由宇の橋本愛とは他人であるというその壁をずっしりと出してくる感じ、リアルだし、「ごっこはおわり」という橋本愛の言葉も重かったです。


とにかく、いろいろサワザワしたんだけど、このザワザワはあと5年後くらいにみたときに解決することにします。もうちょい時間をおいたほうがグッとくるパターンのやつだと思うし。あと、小林涼子さんという女優さんを発見できたのがなによりの収穫でした。



おわり




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スタッフ


監督

    飯塚健 

製作

    川城和実

    武田智哉

    原田公一

    高橋章

    佐竹一美

エグゼクティブプロデューサー

    前田明雄

    渡辺祥二

    宇田川寧

プロデューサー

    西川朝子

    柴原祐一

原作

    樋口直哉

脚本

    飯塚健

撮影

    相馬大輔

照明

    三善章誉

録音

    田中博信

美術

    山下修侍

編集

    飯塚健

    相良直一郎

音楽

    海田庄吾

主題歌

    黒猫チェルシー

衣装

    宮本まさ江

ヘアメイク

    内城千栄子

助監督

    松下洋平

制作担当

    宮本亮太


キャスト


    池松壮亮 浅井由

    橋本愛 入江杏

    小林涼子 ハル

    前野朋哉 ハジメ

    渡辺大知

    馬渕英俚可

    諏訪太朗

    美波

    香椎由宇

    河原雅彦


作品データ

製作年 2014年

製作国 日本

配給 東宝映像事業部

上映時間 119分

映倫区分 G

備考 ODS