「けんけんがくがく」(誤用) ※その後辞書に載っているのを確認しました。 | ある在宅ワーカーのつぶやき

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みそっかす反訳者が、用字用例辞典(日本速記協会)の表記ルールにおける個人的な解釈についての記事を書いています。2020年4月半ばから新訂対応です。たまにテープ起こしについてのそのほかの話も。文中で引用している辞書はこちら→https://dictionary.goo.ne.jp/jn/

とある仕事で「かんかんがくがく」という発言を聞きまして、「けんけんがくがく」ではないかと思って用字用例辞典を引いたんですが、「けんけんがくがく」という言葉は存在しませんでした。
調べてみますと、「けんけんごうごう」と「かんかんがくがく」が混同されて使われ始めたのが、広く使われているだけのようです。つまりは誤りです。
私は人生40年近く(気づいた当時)、ずっと誤って使っていたわけですね。まあ実際口にすることはほとんどなかったわけですが。

さて、用字用例辞典で両方の項目を調べてみますと、「かんかんがくがく」とは「堂々と正論を吐くこと」で、「けんけんごうごう」とは「発言が多くやかましいさま」という意味であると書いてあります。
こう書くと何でこんなに意味が違うのに混同されてしまったのか意味がわかりませんが、さらに辞書を引いてみますと、「かんかんがくがく」のほうには「また、盛んに議論するさま」(デジタル大辞泉ともあります。
会議なんかで議論が白熱してわーわー言い合っているのを、「発言が多くやかましい」「盛んに議論されている」ということでまじってしまったのではないかと想像します。(※個人の勝手な想像です)

なお、「けんけんごうごう」、「かんかんがくがく」はともに平仮名表記です。
どちらもぴりぴりした雰囲気のときに使うことが多いような気がしますが、平仮名にするとその緊張感を全く感じませんね。